ちかみやってどんなひと?

「お願いします。僕に釣りを教えて下さい。」

今思い返せば、これがちかみやの本当の出発点だったのかもしれません。

改めまして。
当ブログ管理人のちかみやと申します。

ちかみやが現在に至った経緯、このブログを書こうと思った理由をこの場をお借りしてご説明したいと思います。

興味のある方はどうぞごゆっくりしていって下さい。

名前ちかみや
年齢30代
性別男性
家族構成妻と子供2人(上が男の子、下は女の子)
趣味魚釣り全般、お魚飼育&研究、ゲーム、バイク
職業社畜系サラリーマン

ちかみやが生まれた育ったのは関東の片田舎。今でも広大な田園風景が広がる地元は良くも悪くも遊ぶ場所が無く、物心ついたときには身近にある大自然がちかみやにとって一番の遊び相手でした。

釣りは気付いた時にはすでにそばにありました。祖父は地元でも有名なコイ釣り師、父は私が生まれる前からヘラブナ釣りにどっぷりとハマり込んでいた生粋のトーナメンター。幼い頃から様々な釣り具に囲まれて育ったちかみやは、幼稚園入園前から事あるごとに「自分のロッドが欲しい!」と母にねだっていたそうです。

バスと最初に出会ったのは小学校3年の時でした。当時、図鑑や文献でしか見たことのなかったバスが偶然遊びに来ていた近くのフィールドで実際に釣れているという事実に遭遇した時、とても興奮したのを良く覚えています。

身近なフィールドでバスが釣れる事を知り、「自分の手で釣ってやる」と、少年ちかみやは一大決心をします。当時は本ばかり読んでいたこともあり学校の図書室や自宅から自転車で1時間かかる町の図書館まで、とにかくバスを釣る為に必要な情報を見つけようとそれらしい本を片っ端からむさぼる様に読み漁る日々が続きました。

自分なりに試行錯誤とトライ&エラーを繰り返し、実際に自分の手で初めてバスを釣ったのはそれから約1年後。手足が震える程の感動と喜びは今でもはっきりとおぼえていますし、そこまで大きな感動は私の人生で数える程度しかありません。そんな経験をした少年ちかみやはまるで当然のようにどっぷりとバス釣りにのめり込んでいきます。

中学生になる頃には自転車でいろいろなフィールドに出向くようになりました。バス釣りという共通の趣味の仲間も自然と増え、お互いライバルとして週末にはフィールドに出掛ける日々がどんどん増えていきました。
当時は高価だったハードプラグを少ないお小遣いを使って必死に集め、釣行前日はまさしく宝箱の様な小さなタックルボックスを眺めながら翌日の釣行をイメージするのが本当に大好きでした。

高校に進学すると、いよいよちかみやのバス釣りは加速していきます。
毎日バイトに明け暮れ、ついに念願の本格的なバスロッド、メガバスのvフラットスペシャルとカルカッタ100を手に入れます。当時はメガバスブーム前だったので行きつけのショップですぐ手に入りました。(…しかし、最初の一本目がいきなりグラスって…当時は知識なんてありませんでした。)
また、同時にバイクと言う移動手段も手に入れ、行動範囲はますます広がりました。当時はバスバブル真っ只中。至るところで大会が開催され、ちかみやも行きつけのショップや町が主催する大会に参加するようになり、高校を卒業するとボロボロではありましたが車を手に入れて、行動範囲もタックルの数もいよいよ本格的になって行きます。

週末には雑誌で取り上げられるような人気フィールドに出向き、釣りを通して知り合った仲間がたくさん出来ました。全員年齢も職業も住んでるところもバラバラでしたが、バス釣りで繋がった仲間たちと竿を並べる時間はとても有意義で、毎週、週末を迎えれば暗い時間に家を出発し遠いメジャーフィールドに足繫く通った事を今でも鮮明に思い返せる程です。

もらった給料は全て釣りにつぎ込み、少しでも時間があればフィールドに出向く・・・まさにバス釣りありきな生活を続けていましたが、この頃になるとちかみやの中で少しずつ心境に変化が出始めていました。

その内容は…

「自分はどのくらい釣りが上手いのだろう?」

そんな思いが芽生えていることに自身で気付いた頃、すでにちかみやは地元のチャプターに参戦するようになっていました。
チャプターはご存知の通り本格的な大会です。腕に自信のあるアングラーが集結し、互いのプライドをかけて闘うような場所ですが、ちかみやは約2年間参戦を続けました。バス釣りに必要な道具も揃って、1シーズン目を終える頃には大会に出場すれば常に上位に入賞する常連となって地元では多少名の売れた存在となりました。様々な方面や釣り業界では名の知れた、有名どころの一流メーカーから好条件のスポンサー契約のお話をいくつも頂き、さらに上のカテゴリーに参戦する資格と準備も万端。このままどんどん結果を残して上位のカテゴリーへ進出していくのだろうと周りの仲間達からも羨ましく思われるほどでしたが、ある日を境に状況が一変してしまいます。

「ぜんぜん釣りが面白くない・・・」

あんなに大好きだったバス釣りが全く楽しいと感じなくなくなっていたのです。
チャプターでは勝つ事が全て。本番で誰よりも良い釣果を叩き出す為に毎週末大会が開かれるフィールドに通い魚を探す日々。いつの間にか「楽しむための釣り」が「勝つための釣り」になっていたのです。

この事実に気付いたある日を境に、自分でもわかるほど急激に熱意が冷めていきました。

戸惑いました。今まで築き上げてきた物が音を立てるように一気に崩れ落ちていくのが良くわかりました。何とか取り戻そうと必死に湖上に出てロッドを振っても「自身が望まない釣り」は苦痛でしかありませんでした。

大会を通して知り合った気のいい仲間達はそんなちかみやに気付き、心配してくれました。何とか気持ちを立て直してもらおうと励ましの声やアドバイスをくれましたが、ちかみやが立ち直る事はありませんでした。当時使っていたボートやタックル類は仲間や後輩に全て譲り渡してしまい、ついにはバス釣りはおろか、釣りそのものを辞めてしまったのです。

 

 

それから5年ほどが過ぎたある日、久しぶりに古い釣り仲間から連絡が入り、断りきれずに1日だけ地元のフィールドで合う事になりました。

誘ってくれた友人と昔話でもしようと手ぶらで地元のフィールドに訪れましたが、友人の挑発めいた誘いにタックルを一式借りて少しだけ釣りをすることに・・・開始直後はあまり乗り気ではなかったものの、じっくりと腰を据えて丁寧に釣って行くと何匹か遊んでくれる魚に出会えました。

日も傾き、そろそろ帰ろうかと用意を進めていたところ、同伴者が一人の少年と一緒に戻ってきました。何でも釣りをしている間に仲良くなったようで少年は中学生との事でした。

少年を交えながら仲間達と今日の釣りの内容や釣果の話をしているとその少年は突然「僕に釣りを教えてください。」と申し出て来ました。後々話を伺ったらその日の私の釣果に驚き、この人に教えてもらえばきっと釣りが上手くなる・・・と思ったそうです。どうしても上達したい一心でとっさに言葉が出てしまった。このままこのチャンスを逃したらずっと釣れないままだと思っての発言だったそうで、少年の話によると釣り歴はそこそこあるものの、まだ魚に触れられるのは年に数回程度でどうしても上達したいという気持ちが強いとのことでした。

私は内心、その場限りの決意なんだろうな・・・と軽くとらえ、「じゃあ来週もう一度来るから教わりたかったらまた来なよ。当日はちょっと予定があるから何時にこれるかわからないけど・・・。」と簡単な約束をしました。きっと来ないだろうと思って連絡先も交換せず、その日はその場を立ち去りました。

そんな約束をしたにも関わらず週末を迎える前に仕事が忙しくなってしまい、次にフィールドを訪れたのは3週間後の夕方でした。

簡単な約束だったしどうせいないだろうと思ってましたが、どことなく気にかかる部分もあり一応確認のためフィールドの様子をのぞいてみることに・・・到着早々目ぼしいポイントを見回すと、彼はいました。約束をした日から毎週末、朝から暗くなるまで待っていたそうです。確かお盆を少し過ぎた頃でまだ残暑が厳しく1日中フィールドで待っているのは大変だったのではないかと思います。

その日はもう夕方だった事もあり残り時間も少なかったのですが、とりあえずこの時期のバスのポジションやシーズナルパターン、有効なルアーなど、少しアドバイスをすると彼はすぐに魚を釣ってくれました。釣り方があっていればこんなにもあっけなく魚が釣れるという驚きと、魚が釣れた単純な嬉しさからくる彼の笑顔を今でもしっかりと覚えています。

そんな少年との再開もつかの間、ちかみやは仕事が多忙な時期に入っていたため、ただ純粋に釣りが上手くなりたいという少年の思いにちかみや自身が答えてあげることは出来ませんでした。しかしながら、そのフィールドは地元ということもあり、幸いなことに釣りの上手な知り合いが数名いました。その中の一人に少年を紹介して後を任せると、ちかみやはまた釣りから距離を取った生活に戻りました。

それからしばらくが過ぎて仕事もひと段落つき、肌寒さをおぼえる時期になった頃、ふと少年の様子が気になったので、何気なくフィールドへ立ち寄ってみました。到着早々めぼしいエリアを探してみると、少年は一生懸命知り合いのあとを追いかけながら釣りをしていました。早速「釣れるようになったかい?」と少年に訪ねてみましたが、彼は浮かない顔をしています。思うように釣れなくて元気がないのかな?とその時は思っていましたが、後ほど彼を良く知る知り合いからその原因を教えてもらう事でちかみやの目は覚めました。

「彼はちかみやに教えて欲しいんだって。」

間違っていた。彼の本心に気付いてあげられなかった。ちかみやは反省しました。まだあどけなさの残る彼が勇気を振り絞り、他人である私に頭を下げてお願いしてくれた冒頭の言葉。誰でも良かった訳ではなかったんだなと。一生懸命な彼の思いを自分の慢心で受け流してしまったこと。何よりも恥ずかしく思いました。ちかみやはその日、すぐさまATMでお金を引き出しては現役時代にお世話になっていた近くのショップに出向きました。閉店準備中ながらも優しく出迎えてくれたオーナーへの挨拶もそこそこに、ロッドやリール、ルアーなど最低限の道具を揃えました。そして迎えた次の週末、毎日残業をして仕事を片付けたちかみやは早起きしてフィールドに向かい、彼を待ちました。彼と一緒に釣りをするために。

季節はもう冬の一歩手前、魚を釣るには少し厳しい時期に差し掛かっていましたが、そんなことは関係ありません。彼が私を慕い、信じてついてくるうちは私がくじけるわけには行かないのです。

人に何かを教えるというのは教わっている人の何倍もの経験とスキルが必要です。ちかみやもうかうかしているわけにはいきません。「どうにかして彼に魚を釣らせてあげたい。」彼にしっかりとしたアドバイスが出来るように毎日勉強しました。彼が魚を釣って喜ぶ姿を見る事は、私自身が魚を釣り上げる以上に嬉しいもので、それはちかみやが失ったバス釣り本来の楽しさを取り戻すのに充分過ぎるほどの時間でした。

そんな日々が何年も続きました。まるでマンガに出てきそうな師匠と弟子のような関係が。少年は着実に腕を上げ、そんなちかみやと少年をみていつの間にか私達の周りには同じように釣りが上手くなりたい人達が自然と集まって来ました。

その中で気付いた事。

「釣りは釣れなきゃつまらない。」

「せっかくの休日を使って釣りをするんだからどうせなら魚を釣りたい。」

「仲間と一緒にするバス釣りは本当に楽しい。みんなで喜びと感動を分かち合えるのは釣り人の特権だ。」

彼がいなければ今のちかみやは確実にいなかったでしょう。バス釣りを通して出会った当時のメンバーはそれぞれ釣りが上手くなり、各々が様々なコミュニティーを築いています。ちかみやと一緒に切磋琢磨した彼も今では教わる側から教える側に。メジャーフィールドで他のエキスパートに混じって結果を残す姿は、すでにちかみやでは手も足も出ないくらいに上達し、私自身がしてあげられる事はもう何もありません。

そんなステキな思い出を作ってくれたバス釣りですが、皆さんもご存知の通り、今バス釣り業界は釣り人口の減少やリリース禁止など、様々な問題を抱えこれからの明暗を分ける大切な岐路に立っています。ちかみやをここまで育て、大切な出会いとたくさんの思い出、そして感動をくれたバス釣りに「何か出来ることはないか?」「少しでも恩返しをしたい!」と言う思いがこのブログを立ち上げる原動力となっています。

当ブログで紹介するちかみやの釣りはトーナメント仕込み。ボウズは絶対回避し、必ず結果を残す釣りをモットーとしています。

しかしながら小さい子バスを釣ってお茶を濁す様な釣りではありません。(結果的に狙って釣っているけれども小さいのが釣れてしまうことは多々あります。)そのフィールドのアベレージサイズ以上のサイズを他のアングラーさんより出来るだけ多く釣る。数もサイズも平均以上。この様な釣りを目指している方にはきっと参考になると思いますし、釣れない事の方が多い初心者の方~中級者の方にはスキルアップするための情報やきっかけをたくさん発信していきます。

このブログを通してバス釣りが持つ楽しさと仲間が増える嬉しさ、そして手足が震える程の感動と喜びを皆様にも経験して頂けたら幸いです。

こんな文章力もなく、拙い文面しか書けないちかみやですが、どうぞよろしくお願いいたします。

長文、乱文を最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

バス釣り虎の巻 管理人 ちかみや