バス釣りをする上で上達したいと思っているならば先ずはバスのシーズナルパターンを理解する事が重要です。「シーズナルパターンってなんだ?」「聞いた事はあるけど良く分からない。」という方も多いのではないでしょうか?簡単に例えてみると私達人間には季節ごとにイベントがありますよね。4月は入学式、8月は夏休み、12月はクリスマス。といった感じにイベントがあるように、バス達にとっても季節ごとに大切なイベントが待っているのです。「バス釣りは推理ゲームと同じ」と言われるようにバスの動きをあらかじめ予測をして先回りをし、有効な先手を打つためにもシーズナルパターンは大切な判断材料となるのです。
今回は改めてこの機会にシーズナルパターンをおさらいしてみましょう。
今回の記事は皆さんに想像してもらいやすくするために水深や時期などについてちかみやがホームフィールドやよく行くフィールドで経験した内容を基に実際の数値を記入していきます。
ここの数値はフィールドはもちろん、その年の季節の進行具合によって変わりますので決して鵜吞みにはせずに参考程度にして頂ければと思います。
Contents
バス釣りシーズナルパターン 春(3~6月)
春はバス達にとって1年で一番大切な季節です。
ディープで越冬していたバス達も3月中旬辺りからシャローを目指して動き出します。この時期のバスは時間やポイントや条件、そしてルアーにもかなりシビアで難易度も高めですが、時期が進むに従って釣れやすくなります。。
関東でも桜が開花する4月頃になると、ほとんどのバスが越冬中に消耗した体力の回復のため、来るスポーニングの為シャローを目指します。特にワカサギのいるフィールドではワカサギの産卵期と重なる為、ワカサギの産卵する薄暗い時間帯では産卵のためにシャローに入ったワカサギの後を追ってバスもシャローに入り非常に釣れやすくなります。
4月後半から5月いっぱいまではいよいよバスにとっての1大イベント「スポーニング」が始まります。ゴールデンウイークあたりをピークにオスがベットを作り、メスを誘い入れて産卵します。産卵が終了するとオスはベットに残り卵を守ります。卵から稚魚が生まれてある程度の大きさになるまでオスの子育ては続きます。一方メスは産卵が終わると体力回復の為、一旦ディープに戻ります。(と、いっても恐らくファーストブレイク位までしか戻ってないと思います。)体力が回復するとまたシャローに戻り他のオスと産卵します。一般的にメスは1シーズンに2~4回の産卵をすると言われ、定説によればバスの個体が大型化すればするほどスポーニングの時期は遅くなり、また水深もより深いところでスポーニングするようになると言われています。
産卵前はプリスポーン
産卵中はミッドスポーン
産卵後はアフタースポーン
といいます。
バス釣りシーズナルパターン 夏(6~9月)
ちかみやが釣りを始めた頃はスポーニングの後も水温が上がり始めるまでに時間があったのですが、今は5月中旬から既に気温が上がりやすく、バス達もスポーニングが終了した個体からサマーパターンに移行しているように思います。スポーニング直後は動きの遅い小さな甲殻類を食べていることが多く、シルエットの小さいルアーに反応が集まりやすいです。体力が回復してくると徐々にオイカワなどのベイトに切り替わっていきます。
水温が上がり始めるとバス達はより涼しい場所に集まり易くなります。具体的には水通しの良い場所やシェードを形成するカバーなどが狙い目となり、主だったカバーなどが無い場合にはディープエリアに依存します。主に朝や夕方の比較的涼しい時間帯に活動するようになり、バスの行動時間を見極めた戦略が攻略のカギを握ります。
また、この時期のバスは杭や縦に伸びるコンクリート護岸の中層に浮いていて上を見ていることが多く、そのような状況を考慮して釣りを組み立てると結果が出やすくなります。
バス釣りシーズナルパターン 秋(9~12月)
9月の上旬はまだまだ暑い日が続きサマーパターンが優勢な場面が多くなりますが、ここ数年間は9月中旬に相次いで上陸する台風や秋の長雨を挟むと水中に本格的な秋が到来するイメージがあります。長雨等で水温が下がるとバスは様々な所に散り、季節が進むにつれてブレイクなどの沖の地形変化につくようになって徐々に越冬に向けて準備を始めます。秋はバスにとっても過ごしやすく活性も上がる為、一見釣りやすそうに思えますが、様々な状態のバスが混在する上にかなりセレクティブになるのでしっかりと場所とルアーが合わせないとバスからの答えが返ってこないこともしばしばあります。反面、ルアーと場所をしっかりアジャストしてあげられれば周りは釣れてなくても自分だけ入れ食い状態というようなこの時期特有の体験も可能ですし、場所やルアーが間違っていたとしても上記の通り様々な状態のバスがいろいろな所にいますので良くも悪くも釣れてしまう事があります。
また、この時期特有の現象としてターンオーバーがあります。ターンオーバーの細かい説明はここでは割愛しますが、ターンオーバーしてる場所=バスが嫌がる場所という認識で結構です。フィールドの形や状況で変化するため一概には言えませんが水通しの悪い場所や下流域、風下などにターンオーバーした水が貯まりやすい傾向にあります。ロッドなどで水面をかき混ぜ、泡が長時間残るような場所はターンオーバーしている可能性があるので避けるようにしましょう。
バス釣りシーズナルパターン 冬(12~3月)
12月に入ると気温水温とも急激に低下し始め、私達人間は厳しい季節、冬の到来を言葉通り身体で体感しますが、こと水中においてはまだまだ秋めいていて12月中旬位までは普通に釣れます。
さらに季節は進み、新しい年を迎える頃になるとフィールドは本格的な冬を迎えます。休日になるとあれほど混雑していたフィールドも日によっては貸切なんてことも珍しくありません。この時期になると選択肢もほぼ無くなりシンプルな釣りを展開出来ます。
バスもほとんどの個体が越冬の為にディープに落ち、やる気のある個体が時々シャローに上がってきますので、釣りをする場合はどちらのバスを狙うのかしっかりとターゲットを決めると良い結果が出やすくなります。
バス釣りシーズナルパターン まとめ
いかがだったでしょうか?バスは1年の間このようなサイクルで活動しています。フィールドによって多少の誤差はあるものの、概ね同じ行動をしています。シーズナルパターンは細部までしっかりと覚えておく必要はありません。どこのフィールドに行ってもその日の釣りを組み立てる際、シーズナルパターンを考慮して組み立てる事が重要になります。この記事を活用して、ステキな釣りを展開して下さい。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。