ギリギリのセッティングで性能特化!
広いダート幅とただ巻きで真価を発揮するロール重視型ミノー!
ちかみやが、個人的に気になるルアーをテストして、独断と偏見でお送りするルアーインプレッションコーナー。そのルアーが持つ特徴的なルアーの構造と形状、実際に使用した感想と独自の解釈でルアーの特徴をひも解き、超個人的な目線でルアーを解説しています。今回はデプスがリリースするジャークベイト、バリソンミノーにフォーカスしてみたいと思います。
バリソンミノーを使った時のファーストインプレッションは、かなり際どいバランスの上に成り立っているルアー。といったイメージでした。一つの性能に特化したルアーが時折みせる事があるこの現象は、使い方を間違えると全然使えないルアーになってしまうというサインでもあり、このルアーのポテンシャルが発揮される使い方を探し出す必要がありました。デプスが持つストロングマインドとこだわりがたくさん詰まったこのルアー。そこに込められた本当の性能と使い方を早速掘り下げて見ようと思います。
Contents
バリソンミノー100(F)のスペック
今回は代表して、バリソンミノー100、フローティングモデルのスペックを紹介します。
Length : 100.0㎜
Weight : 1/2OZ.
サスペンド
Hook : #4×2フック
カラー :24色
バリソンミノーの構造と外見の特徴
バリソンミノーの外見や内部構造などから、このルアーが持つ本来のポテンシャルを解き明かしてみましょう。ロールアクションに特化したバリソンミノーには様々な性能がたくさん詰まっています。
リップの形状
バリソンミノーのリップはしっかりと面積を確保してあり、水を掴みやすく設計されています。やや重ためのボディをきっちりとアクションさせるにはある程度水の抵抗が必要となるので、このリップ形状はアクションとただ巻き時のレスポンスを両立させるために必要不可欠なものとなっています。
リップの角度
リップの角度は、通常のジャークベイトよりも少し寝かせた角度にセッティングされています。必要以上の水を逃がし、ただ巻き時のレスポンス向上を狙ったものとなっていて、リップ形状との相乗効果によって早巻きからデッドスローまで、あらゆる巻きスピードでハイレスポンスなロールアクションを繰り出します。
最大潜行深度はただ巻きで水面下約1m、ジャーキングで水面下約1.5mほど潜ります。
ボディ形状
ボディ形状はやや体高のある、フラットサイド気味のボディを採用しています。ラウンドボディに比べ強いフラッシングと水押しを発生させ、高いアピール力を誇るこの形状は、バリソンミノーが得意とするロールアクションと非常に相性が良いボディ形状になっています。
バリソンミノーの特徴と長所
ここではバリソンミノーが持つ特徴を3つご紹介します。
それぞれのルアーが持つ特徴や長所、強み理解していれば、状況に応じて正確にルアーを使い分けられるようになり、より多くのバスに出会えるチャンスが広がります。
横倒れ寸前のローリングアクション!
バリソンミノー最大の持ち味はそのロールアクションにあります。リトリーブ時に発生する横倒れ寸前のローリングは、ボディ側面の面積を大幅に確保したボディシェイプと、ウォブリングを極力抑える事によって強烈なフラッシングを実現し、ヒラヒラと光を放ちながらオートマチックに蛇行する軌跡は、極めて高い集魚力でバイトを誘発します。
さらに、ベイトフィッシュの泳ぎと同様の“水平姿勢”を実現。逃げ惑う小魚の姿をリアルに再現し、フィッシュイーターのリアクション本能を揺さぶります。
また、スピーディに攻略するサーチベイトとしての機能を十分に持ち合わせた意外なほど軽い引き心地は、クリアウォーターでの高速リトリーブ・メソッドも難なくこなしてくれます。
デプス独自のバンピーサウンド
デプスのルアーには独特のラトル音を持っているモノが多数存在します。
ルアーの内壁が”洗濯板”のような波状になっていて、大型のラトルボールが移動する際に「ジョロ・・」という様な音を立てます。この音がとてもバスに効果的で、アクション中にポーズを入れて姿勢を変えるとラトルが後方に移動してラトル音が出ます。状況によっては意識してアクション中にポーズを挟み、ラトル音を出してあげることでグッとストライク率を上げることが出来るようになります。
バリアブルバランサーシステムによる不規則でトリッキーなダート
バリソンミノーに搭載されたバリアブルバランサーシステムは、可変重心による上下左右への不規則なダートを可能にしています。ジャーキングやトゥイッチで見せるトリッキーアクションは、操るアングラーでさえも予測不能な全方向へのダートで、バリソンミノーが持つ特徴の一つになっています。この静と動によるメリハリのあるアクションは、特に低水温期にも絶大な威力を発揮します。
また、ポーズ時には先ほども解説したムービングウェイトが後方へ移動する事で“ジョロッ”というバンピーサウンドを伴いながら、水平姿勢から頭を持ち上げる姿勢へとシフト。さらに小刻みなロッド操作を加える事により、移動距離を抑えながらバンピーサウンドを伴った姿勢変化を繰り返し、従来のジャークベイトでは不可能だったピンスポット攻略をも可能にしています。
バリソンミノーを使った感想と使い方のまとめ
以上でギリギリのセッティングで性能特化!ジャークよりもただ巻きで真価を発揮するロール重視型ミノーであるバリソンミノーのルアーインプレッションはおしまいとなります。今回のまとめとして、もう一度このルアーの特徴を振り返ってみましょう。
・横倒れ寸前のローリングアクション!
・デプス独自のバンピーサウンド
・バリアブルバランサーシステムによる不規則でトリッキーなダート
この特徴を理解して有効なシチュエーションで使ってあげるようにすれば、より効率良く釣果を伸ばすことが出来ます。
バリソンミノーはここまで解説した通り、ロールアクションに特化したミノーで、その性能を引き出すためにかなり際どいボディバランスで設定されています。そのためただ巻きで使うと非常に激しいロールアクションを見せ、やや体高のあるボディ形状はその効果を増幅させ、リーリングを止めたポーズ時にも”グラグラ”と身をよじる水押し系特有のアクションを発生させます。ジャークベイトとして使うと幅の広いトリッキーなダートアクションを見せますが、130シリーズはフックがラインを拾ってしまいやすいという欠点があります。ボディ自体が重いのでしっかりとダートさせるには通常よりもやや強めのロッドが必要となるほか、使いこなすにはそれなりの熟練度が必要なミノーと言えるでしょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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