本場アメリカではリップレスクランクと呼ばれ、そのキャスタビリティー性能の高さとスナッグレス性能でズバ抜けたサーチ能力を持つバイブレーションプラグは、バス釣りのみならず、様々なルアーフィッシングで活躍するルアーとして知られています。程よいボリューム感とアピール力は使うフィールドやシチュエーションを選ばず、年間を通して優秀な実釣性能を発揮するその特性は、エキスパートはもとより、初心者アングラーにとっても非常に心強い特徴と言えるでしょう。
今回はそんなバイブレーションの中でも私や仲間たちが様々なフィールドやシチュエーションで使い込み、たくさんあるバイブレーションの中でも本当に高性能だと言えるおすすめなバイブレーション5つとその使い方や強みをご紹介します。
Contents
バス用バイブレーションプラグが持つ特徴やメリット
ここではバイブレーションプラグが持つ特徴やメリットをご紹介します。そのルアーが持つ特徴を理解すれば有効なシチュエーションや状況も分かるようになり、より効果的にルアーをチョイス出来るようになります。
ちかみや溺愛の旧T.Dバイブレーション106SP(サイレント仕様)前期モデルにのみラインナップされたこのレーザーホットタイガーというカラーは非常に実績が高く、今でもマニアの間では根強い人気を誇る名品となっています。
高いキャスタビリティー性能とサーチ能力
やや重ためなボディ重量と空気抵抗が少ない形状のバイブレーションは、数あるファーストムービングルアーの中でもトップクラスのロングキャスト性能を誇ります。小規模な野池や河川であれば対岸まで到達可能な圧倒的キャスタビリティーは、ボートフィッシングはもちろん、遠投性能がそのまま釣果に直結するオカッパリではとても重宝します。1キャストで広範囲を探ることが可能なその特性は非常に勝負が早く、素早くフィールドの状況を確認する際にも活躍してくれます。
使えるレンジ(水深)やリトリーブスピードの自由度が高い
シンキングタイプが主流のバイブレーションプラグは、様々なレンジ(水深)で使う事が出来ます。ボディの大きさや重さを調整すればリトリーブスピードの自由度も高く、一つのルアーでたくさんアプローチが出来る特徴を持っています。
優秀なスナッグレス性能
アメリカでは”リップレスクランク”と呼ばれるバイブレーションプラグは、非常に優秀なスナッグレス性能を持っています。一見するとフックがむき出しで根掛かりが多発しそうなイメージですが、前傾姿勢で泳ぐバイブレーションはフロントフックよりもルアーのおでこが先にストラクチャーにコンタクトする性質があるため、ミノーやシャッドなんかよりもずっと高いスナッグレス性能を持っています。
おすすめバス用バイブレーション5選
ここでは、私や仲間達が長期間使い込み、たくさんの実績を残した優秀なバイブレーションを3つご紹介します。本物だけを選りすぐって紹介しているのでどれを選んでも間違いなく戦力になってくれるハズ。初心者の方にもオススメ出来るバイブレーションばかりですよ。
おすすめその1 ジャッカル TNシリーズ
高い基本性能と使いやすさは別格!数々の実績を持つバイブレーションのベストセラー
・スペック
TN60(オリジナル)
Length:60.0mm
Weight:12.7g
Type :シンキング
Hook Size : ST36BC フロント#6/リア#8
はじめに紹介するのはジャッカルのTNシリーズになります。
本当に多数の実績を誇り、圧倒的な使用率を持つTNは様々なボディサイズとたくさんのバリエーションは適応範囲が広く、その使いやすさは初心者からエキスパートまで、たくさんの愛用者を抱えています。
おすすめその2 レイドジャパン レベルバイブシリーズ
・スペック
レベルバイブ(オリジナル)
Length: 54.0mm
Weight: 3/8oz(10g)
Type : シンキング
Hook Size : #8×2
レイドジャパンのレベルバイブはオカッパリでに使用を前提に設計され、アングラーのスキルを問わず高い実釣性能を発揮するその特性は非常に使いやすく、オートマチックにバスをつれてきてくれます。ややコンパクトで重ためなボディとナイフエッジのヘッド形状はどちらかというとややタイトなアクション設定で、ハイプレッシャー時やタフコンディション時でも活躍できる仕上がりになっています。
おすすめその3 ダイワ T.Dバイブレーションシリーズ
・スペック
T.Dバイブレーション(オリジナル)
Length: 63.0mm
Weight: 10.0g
Type : シンキング
Hook Size : サクサストレブル フロント#6/リア#8
名作バイブレーションとして名高いダイワのT.Dバイブレーションはアングラーのスキル次第で様々なアクションに対応し、数々の実績からエキスパートの間で最も信頼されているルアーです。その高い基本性能はルアーの性能に厳しい本場アメリカのトーナメントでも活躍するほどの実力で、現在リリースされているバイブレーションにたくさんの影響を与えたルアーとなっています。
おすすめその4 デュエル【YO-ZURI(ヨーヅリ)】ラトリンバイブ
・スペック
ラトリン®バイブ(オリジナル)
Length: 65.0mm
Weight: 17.0g
Type : シンキング
Hook Size : #6×2
バイブレーションの中では少しマイナーなラトリンバイブは、元祖シミーフォール・バイブレーションとして知られアメリカでは絶大な人気を誇ります。日本ではその威力を知っている一部のエキスパートの間で隠れた名品として愛用され、このルアーが持つ独特なアクションは、ラトリンバイブでしか釣れない魚がいる。と言われる程です。
おすすめその5 オーバスライブ モラモラ
・スペック
オーバスライブ モラモラ(ハンドメイドモデル)
Length:101mm
Weight:21.0g
Type :スローフローティング
Hook Size : Ryugi ピアストレブル#4×2
琵琶湖発信のローカルベイトであるモラモラは独特な特性で他のバイブレーションとは一線を画す特徴を持っています。スローフローティングのボディは、使用するアングラー自身が手を加えることで超スローリトリーブやストップ&ゴーなど通常のバイブレーションでは難しい様な使い方を可能にする高い自由度を持ち、大柄なボディは大型のバスに非常に効果的。その実力は生まれ故郷の琵琶湖のみならず、河口湖などでも猛威を振るっています。
バス用バイブレーションの実力を引き出す使い方
ここではバイブレーションの実力を引き出す基本的な使い方を解説します。
バイブレーションは自由度が高く、様々なアクションや使い方が出来る器用なルアーですが、下記に紹介する使い方が実績も多くとてもおすすめな使い方です。
ただ巻き
バイブレーションの基本アクションで最もオーソドックスな使い方です。
着水させたらカウントダウンさせてイメージしたレンジを一定のリズムで巻くだけですが、巻くスピードを早くしたり遅くしたりして色々なスピードを試す事が非常に重要です。その種類やモデルによって適した巻きスピードというものが存在するので、先ずは一定のレンジをトレース出来て心地良く使える巻きスピードを見つけ出し、状況によって緩急をつけることが結果への近道になります。
また、様々なレンジを通して反応を探ることもとても大切。レンジや巻きスピードによってバスの反応がガラッと変わる事も多く、反応の良いレンジと巻きスピードを見つけることが出来ればバイブレーションは最強のパイロットルアーになります。
リフト&フォール
一部のバイブレーションはリフト&フォールによって真価を発揮するモノもあります。
シミーフォールと呼ばれるバイブレーションのフォールアクションは、 フリーフォール時にヒラヒラと泳ぎながら落下するアクションで、移動距離の少ないそのアクションは、早春のスローなばすや、アフター以降のサスペンドバスに非常に効果的。ただ巻きと組み合わせて使えば反則級の実釣力を発揮します。
出典:ダイワ様
ウィードのカットオフ
ウィードのトップを軽く触れながら巻いてくるこの釣りは琵琶湖や河口湖などのウィードレイクで高い実績を持つメゾットです。バイブレーション以外にもテキサスリグやディープクランクが得意とする釣り方ですが、ハードベイトのアピール力を生かして広範囲をスピーディーにチェックしたり、リフト&フォールを織り交ぜながら使うにはバイブレーションが最適なルアーとなります。
特に早春ではビッグバスに非常に効果的な釣り方として知られ、本場アメリカのトーナメントではこのメゾットで何度も優勝者が出ている鉄板の釣り方となります。
バイブレーションの性能を引き出すロッドやタックルとは?
バーサタイルなタックルでも十分性能を発揮できるバイブレーションにもその性能を引き出す理想のタックルセッティングがあります。ベストなセッティングのタックルであれば、最強パイロットルアーであるバイブレーションの実釣性能を100%引き出す事が可能です。
ロッド
ただ巻きをメインアクションとするバイブレーションは10~20g程度のウエイトが多く、その重さに合わせてML~Mクラスのロッドが好ましいでしょう。ただ巻きをメインで使用する場合はグラスロッドやコンポジットなどのノセ重視ロッドでも構いませんが、バイブレーションは基本的に遠投して使う事が多くある程度の感度も必要となります。ウィードエリアでは絡みつくウィードを振りほどくパワーも大切で、使うシチュエーションによってベストなセッティングが変わりますが、総合的には低弾性カーボンを使用したレギュラー寄りのテーパーが使いやすく、長めのレングスの方がより使いやすくなります。
レジットデザインのワイルドサイド WSC-73MLは琵琶湖でバイブレーションを快適に扱うために作られたロッドです。適度なハリのあるブランクはバイブレーションをはるかかなたまではじき出し、必要十分な感度とパワーのあるベリー~バットセクションは、ウィードを切り裂く事はもちろん、ビッグバスのダッシュも全身で受け止めて浮かせる事が可能です。
リール
バイブレーションで使用するリールはノーマル~ハイギヤモデルがベストです。
バイブレーションは基本的に遠投して使いますが、小さなウィードやゴミでも拾ってしまうと、しっかりアクション出来ずに釣れなくなってしまいます。そんな時はハイギアリールの”巻き感度”が重要な役割を果たし、いち早くルアーの状態をアングラーに伝えて捨てキャストを大幅に減らしてくれますが、最近リリースされているXG(エクストラハイギア)ではバイトを弾いてノセ切れない事が多々あります。
また、あまりにも早い巻いスピードはバイブレーションの性能を引き出すために必要な巻きスピードの調整やレンジコントロールを難しくてしまいます。トータルで見ればバイブレーションに適したリールは「巻きスピードと感度のバランスが良いベイトリール」となるでしょう。
バイブレーションの遠投性能にさらに磨きをかけるロングキャスト性能を持ったSLX-DCは、コストパフォーマンスも高く、バイブレーションとはとても相性の良いリールと言えます。ブラックを基調にブルーの差し色はとても精悍でルックスも抜群。所有感も満たしてくれる一石三鳥なリールです。
ライン
バイブレーションはラインの影響を受けにくいルアーなので使いやすいラインを使うと良いでしょう。私の場合は使いやすさやキャスタビリティー、感度などの総合的な面からフロロカーボンラインの12~16lbを多用しています。
サンラインのFCスナイパーBMSは、独特なカラーリングで通常使用はもちろん、シミーフォールを多用した時に多発する”ラインに出るバイト”を取りやすくしてくれます。高難易度なフォールバイトを取れるかどうか?はその日の釣果を大きく左右します。
バス用バイブレーションのおすすめとその使い方 最後に・・・
コットンコーデルのスーパースポットは現在主流となっているバイブレーションの原型と言われています。1/4ozモデルは水面下50㎝のレンジをスローに引くことが可能。このルアーでしか反応しないバスが多いことに気づきます。
高いキャスタビリティーとスナッグレス性能、程よいアピール力でオールシーズン使えるバイブレーションは、様々なリトリーブスピードでレンジを探れる全方位型のサーチベイトとして優秀な性能を発揮してくれます。使い勝手も良くシチュエーションに左右されないその特性はオカッパリアングラーの強い味方だけでなく、ただ巻くだけでバスにアピールし、バイトに持ち込めるその特性は初心者アングラーにもうってつけでとなっています。
まだ、バス釣りを始めたばかりの方や、たくさんのバスを釣ってスキルアップを目指すアングラーさんには本当におすすめなルアーとなっているので、次回の釣行ではファーストキャストにバイブレーションを選んでみてはいかがでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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