ルアーインプレッション PR

ダイワ スティーズペンシル60F ルアーインプレッション

小さなボディと高速ドックウォークでバイトを捉えるスピードウォーカー

ルアー外観の形状と構造、実際に使用してのレビューを織り交ぜながら、ちかみやが超個人的な目線でルアーを解説するルアーインプレッションのコーナー。
今回は日本一の実戦至上主義メーカー、ダイワが今年の5月にリリースしたスティーズペンシル60Fをインプレッションしていきます。
ダイワの作ったルアーと言ったら昔から性能の高いモノが多く、現在では名作と呼ばれるルアーを多数制作しています。

古くはチームダイワのTDクランクやTDシャッドなど、私も青年期にお世話になりました。特にTDクランクは初めて50UPを釣った思い入れのあるルアーです。現在でもピーナッツやTDバイブレーションなど、誰もが認めるほどのルアーをリリースしている同社ですが、今年に入ってからスティーズペンシルという小型のペンシルベイトを発表しました。

ペンシルベイトと言えば、現在では100㎜前後のサイズが主流のカテゴリーで、ダイワが過去に作ったペンシルベイトの中にはTDペンシルやスカウターブラスノッカーなどの名作ペンシルベイトもありますが、今回、敢えてスモールボディのペンシルベイトを投入したのはなぜでしょうか?

そこには製作者サイドの明確なコンセプトと、その理想を追い求めたペンシルベイトの姿が存在しました。

ただの小さいペンシルベイトと思ったら大間違い。スティーズペンシル60Fはどんなペンシルベイトなのか?ちょっと掘り下げてみましょう。

先生
先生
ダイワのルアーはいつの時代も良い製品が多いですが、釣れなければカタログ落ちも早いのが特徴です。スティーズペンシル60Fは往年の名作達を超える事が出来るのでしょうか?

Contents

スティーズペンシル60F スペック

出典:グローブライド様

・スペック
Length:60mm
Weight:4.2g
フローティング
カラー9色
¥1,330

以下はメーカーホームページより製品紹介文を引用します。

製品特徴

■喫水を下げた水絡み
美しい左右への高速ドッグウォークを可能にするため、喫水を低く設定。水絡みが非常に良く、存在感も出してくれる。
■後方重心による飛距離
コンパクトボディからは想像できない飛距離を叩きだす。ボディ後方に3発のウエイトを配置し、抵抗の少ないボディを相まって遠投することが可能。
長谷川耕司監修

■”一定”ということのメリット
イレギュラーアクションは、見切られにくいが、バスは、一定速で動くものに興味を示しやすい。
監修者の長谷川耕司は、”一定”ということにバスフィッシングのキーワードを見出し、ジョインテッドクローやアノストレートのネコリグなども”一定”のアクションをさせることでビッグバスを捕獲している。このSTEEZペンシルも”一定”というキーワードを詰め込み、開発。

出典:グローブライド様

スティーズペンシル60Fの特徴とアピールポイント

リアル感があるフィニッシュはとても好感が持てますね。

スティーズペンシルのボディデザインは円形というより角の立った四角形をしています。

アゴの形状はフラットで、角度面からも全力で水を逃がす形状になっていてます。下向きのアイと相まってクイックでスライド幅のワイドなドックウォークをさせやすいボディ形状になっています。


浮き姿勢は直立に近い垂直浮きですが、喫水がギリギリのところで調整されています。そのため、ボディが水を噛みやすくなっているのでアクションの出だしが良くなっており、ドックウォークをさせやすくする工夫がされています。

浮力を抑えたボディ設計

本来、ドックウォークアクションを最大限に引き出すのであれば水平な浮き姿勢が望ましいところですが、スティーズペンシルはキャスタビリティーも確保する為に敢えてボディ後方にウエイトを集中させています。

ウエイトが後方に固まってしまうと、どうしても垂直姿勢になってスピーディーでワイドなドックウォークが苦手となってしまいますが、スティーズペンシルは浮力とウエイトのバランスを保ち、アクションを犠牲にすることなく相反する性能を両立させています。

高速ドックウォークに特化したボディデザインとバランス

ドックウォークアクションを最大限に引き出すボディ形状と先ほども触れました浮力とウエイトのバランスで、スティーズペンシルはスピーディーなドックウォークでもバランスを崩さずにアクションし続けることが出来ます。

通常のペンシルベイトではバランスを崩してアクションが破綻するほどのスピードでも、極めて高い安定性を誇ります。ここまで高速のアクションが可能な小型のペンシルベイトはなかなかお目にかかれません。

小さなボディで見切られ難くバイトを量産出来る

スティーズペンシルはその小さいボディサイズの為、とても見切られ難い特性を持っている上に、幅広いサイズのバスをバイトに持ち込む事が出来ます。

小さいボディサイズでエリア一帯のバスを根こそぎ反応させられる能力はタイニークランクの性能と非常に似ている部分で、正しい使い方が出来れば強力な武器になる特徴と言えます。

スティーズペンシル60Fを使った個人的感想と活躍する場面

個人的にトップウォータープラグは黒系カラーの出番が多いです。

スティーズペンシルはスローなピッチのドックウォークからスピーディーなドックウォークまでこなす事が出来ますが、やはり真骨頂はスピーディーなドックウォークと小さいボディサイズを活かして見切られるまえにバイトに持ち込む方法が正解ではないかと思います。スローなドックウォークでも釣れるとは思いますが、この様な使い方だと全く”らしさ”を感じることが出来ず、アクションもイマイチです。スローに誘うのであればコアユやサミー65など、もっと優秀なペンシルベイトがあるのでスティーズペンシルを使う必要性がなくなってしまいます。

タックル面に関し、ベイトフィネスのタックルであれば扱うことは出来ますが、あまり太くないナイロンラインが適しているために、セッティングによってはスティーズペンシル専用でタックルを用意する必要が出てきてしまいます。よほどのこだわりがないのであればスピニングタックルの方がトラブルも少なく、使いやすいと思いますよ。

活躍する場面としてはバスが小さなベイトを追っている時、横方向の早い動きに対して反応が良い時に強いルアーで、バスが水面を意識している時期なら通年を通して活躍するルアーでしょう。通常サイズのペンシルベイトで反応が良くない時やバイトはあるけどフックアップに至らない時はフォローとしてローテーションさせるのも効果的で、虫や小さいカエルなどがメインベイトの時も活躍するチャンスですが、ボディサイズが小さいのでどうしてもアピール力が弱いというウィークポイントがあります。状況を良く見極めて投入する必要があるでしょう。

ドックウォークアクション自体は簡単に出来るので初心者の方でも扱えますが、きちんと性能を引き出すためには少し特殊なタックル(ベイトフィネス+ナイロンラインやスピニング+PEライン)が必要な他に高速ドックウォークなどのテクニックも不可欠なため、トータルで見るとやや要求の多いテクニカルペンシルベイトと言えます。

先生
先生
スティーズペンシルはスピーディーなドックウォークと小さなシルエットでバスに見切られる前に反応させることがキモです。

まとめ

小さなボディと高速ドックウォークでバイトを取るスピードウォーカー。スティーズペンシル60Fのインプレション&レビューはいかがでしたでしょうか?

個人的に使い込んで導き出したスティーズペンシル60Fの本来の使い方やメーカー側が意図したコンセプトをもう一度ここで整理してみますと、スティーズペンシル60Fはスピーディーなドックウォークと小さなボディサイズが重要。この両方の特性を上手く利用してバスに見切られる前に反応させることが大切なペンシルベイトという回答に行きつきました。

初見では小さいボディサイズを生かして誰でも釣れる様な初心者向けのペンシルベイトかな?(もちろんそんな使い方も出来ると思います。)と思っていましたが、実際にその性能をフルに引き出すにはそれなりのスキルが必要なテクニカルペンシルベイトでした。

数々の名作を生み出してきたダイワが創った新しい形のペンシルベイト、スティーズペンシル60F。

今までの主流ペンシルベイトとは少し違うポジションにいるこのルアーが、いつの日か名作ペンシルベイトと呼ばれる時は来るのでしょうか?

今後の行く末が楽しみなルアーが出来ましたね。

今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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