もはやルアーコレクターと言っても決して言い過ぎではないちかみやが、実釣で使用したルアーを独断と偏見でインプレッションするコーナー。
本日はペンシルベイトの金字塔、ティムコレッドペッパーのインプレッションをしてみたいと思います。
レッドペッパーと言えば誰でも知っているほどの名作ペンシルベイトで、その実釣性能の高さからバス釣りだけでなく、様々なルアーフィッシングに移植されているほどです。オフショアソルトウォーターの世界では”エサ”と呼ばれる位、多くのアングラーから絶大な信頼を獲得していますが、レッドペッパーは初心者や中級者の方にとって、操作が難しいと言われている一面もあるようで本来の性能を引き出せずにいる方も多いようです。
そこで今回は、本来のレッドペッパーはどんなルアーなのか?改めてキャストを繰り返し、その構造に隠された本当のレッドペッパーを再確認して来たのでご紹介したいと思います。
Contents
レッドペッパーのスペック
・スペック
Length 110mm
Weight 14g
Floating
以下はメーカーホームページより製品紹介文を引用します。
これがオリジナル。小魚逃走アクション。
色褪せない性能。レッドペッパー。
発売以来定番ペンシルベイトとしての地位を築いてきたレッドペッパー。『小魚逃走アクション』と呼ばれる独特の動きが、バスのみならず淡水や海の全てのフィッシュイーターを魅了し続けてきました。
水面を左右に小刻みに駆け、一瞬ダイブして飛び上がる。予測不能なイレギュラーアクションは、まさに襲われパニックをおこした小魚。そのアクションをフィッシュイーター達は無視できないのです。
レッドペッパーは潜る、跳ねる、うねる。小魚逃走アクションを最も簡単に引き出せるモデル。安定した機能と遠投のしやすさで永遠の定番となっています。
出典:株式会社ティムコ様
レッドペッパーの特徴
ここではレッドペッパーのボディ構造や作りから、レッドペッパーの特徴や皆さんに知ってほしい特筆すべき性能をピックアップしてご紹介していきます。
レッドペッパーの構造的特徴

レッドペッパーはテールにウエイトが集中しているため、垂直の浮き姿勢です。
レッドペッパーのラインアイは俗に言うノーズアイで、アゴの形状はフラットですが極度の垂直浮き姿勢と後方重心のボディバランスのため、通常のドックウォークアクションはかなりやりにくい設計となっています。「えっ!?ペンシルベイトなのにドックウォーク出来ないの?」と思われるかも知れませんが、そもそもレッドペッパーはドックウォークをさせるルアーでは無い。というのがちかみやの導き出した答えです。
ペンシルベイトであればドックウォークありき。というのがバス釣りでは一般常識ですが、レッドペッパーは完全な形のダイビングペンシルで、初心者の方や中級者の方が操作が難しいと思う要因はレッドペッパーを無理やりドックウォークさせようとしているからに他なりません。
じゃあどの様なアクションをつければレッドペッパー本来の性能を引き出せるのか?
ここからはレッドペッパー最大の特徴と共に、本来のアクションと操作方法を解説していきます。
他のペンシルベイトとは一線を画す唯一無二のアクション
レッドペッパー最大の特徴と言えば、パニックエスケープアクションと呼ばれる独特の水中ダートアクションになります。このアクションは他のペンシルベイトではまず見られないアクションで、ペンシルベイトというよりはジャークベイトに近いアクションになり、レッドペッパーにしかバイトしないバスはたくさんいます。
また、このアクションは水面下でのアクションになるので、トップに出きらないバスにも非常に有効です。
垂直姿勢から繰り出すチョッピング
極端な垂直浮きからファーストアクションでダイブさせる際、フラットなアゴの形状が水面を叩いてスプラッシュを上げ、アンダーウォーターに潜むバス達にアピールをします。
レッドペッパーのフラットなアゴの形状はこのためにあるんですね。
俗にチョッピングアクションと言われるこのアクションは、アピール力がやや低いレッドペッパーにとっては無くてはならない要素であり、レッドペッパーのアクションや特性を考えると最適なアピール手段と言えます。
ポーズ中でもバイトを誘発する浮き姿勢
レッドペッパーは浮き姿勢がほぼ直立なのでベイトの自然の姿に近い為か、ポーズ中にバスがバイトして来る事が他のペンシルベイトに比べてとても多いという特徴を持っています。
ちかみやも昔、レッドペッパーをキャストした際にバックラッシュを起こしてしまい、直しているうちにバイトされてしまった経験があります。しかも何度も(笑)
ペンシルベイトに限らずトップウォータープラグは着水した後にポーズを取る事が多いと思いますが、レッドペッパーをキャストしている時はくれぐれも油断しないようにしましょう。
レッドペッパーの性能を引き出す釣れる使い方
先ほども触れましたが、レッドペッパーは完全なダイビングペンシルなのでロッドワークで意図的にダイブさせた後、水中でジャークベイトを連続ジャークさせる要領で断続的にジャーク(もしくはトゥイッチ)してあげると非常に不規則なダートアクションをし、このアクションが本来レッドペッパーが狙っているアクションになります。
イメージとしては水中に潜っているレッドペッパーの”おでこ”をリップに見立て、おでこに水をあてるつもりでアクションをつけてあげると左右にダートしやすく、アクションもつけやすいと思います。
ただし、多くのペンシルベイトがそうであるようにレッドペッパーもペンシルベイトである以上、水面が波立っているような状況ではアピール力が足らずにバスに十分に認識されない場合があります。特にレッドペッパーはサブサーフェイスで視覚に訴えるようなアピールを得意とするルアーなので、水面のざわつきが少なく水の透明度が高いシチュエーションであればある程その実力を発揮し、独特なイレギュラーダートで遠くからバスを呼ぶことが出来るでしょう。

レッドペッパーは様々な対象魚が狙えるペンシルベイトのベストセラーモデルのため、たくさんのサイズ、カラーが展開されています。
フィールドの状況やバスのコンデションによって様々なレッドペッパーをチョイスできるのも嬉しいですね。これもひとえにレッドペッパーの実力が本物だからこそなのでしょう。
まとめ
ティムコレッドペッパー。ちかみや的視点でインプレッションしてみましたがいかがだったでしょうか?
ここまで読み進めていただきありがとうございました。
レッドペッパーはペンシルベイトであって、ペンシルベイトにあらず。
思わずそんなキャッチフレーズが飛び出てしまうようなインプレッションでしたが
操作やアクション等、レッドペッパーに対する誤解は解くことが出来ましたか?
確かにダイビングペンシルを完璧に操るのは難易度が高い部分もありますが、しっかりと狙ったアクションがイメージ出来ていて、アクションのつけ方を理解しているのであれば、少しの練習で思い通りに操作することが出来るようになるはずです。
レッドペッパーはそんな練習の時間を使ってマスターしても十分過ぎるほどの力を持ったルアーなので、使い方がいまいち分からなくてタックルボックスの肥やしにしてしまっている方はぜひキャストしてみてください。
きっと新しい発見とともに、レッドペッパーの真の実力に気付くことが出来るハズです。