バス釣りを長く続けて、バスとの出会いを重ねていくと様々なバイトを経験します。
思いっきりひったくっていくようなバイトから根掛かりなのかどうかわからないような微妙なバイト・・・
中には手元に伝わらないバイトというのもいくつか存在するのを知っていますか?
ルアーフィッシングが基本となるバス釣りは、ウキを使わない”ミャク釣り”になるので、ロッドに伝わる感覚や、ラインに表れるちょっとした違和感を頼りに、バスからのシグナルを読み取らなければなりません。
熟練したベテランや、場数を踏んだエキスパートの方であれば積み重ねてきた経験からバイトなのか否かを判断することも可能だと思いますが、始めたばかりの初心者の方はなかなかそうはいきません。
特に先ほど触れた”手元に感覚や手応えが伝わってこない”ようなまぎらわしいバイトならなおさらです。
この様なバイトを拾えるようになるには
「どの様な種類のバイトがあるのか?」
「どの部分に注意していれば見逃さないのか?」
といった2つの点を理解していればバスからのバイトを見逃さず、徐々に対応出来るようになります。
ここではその様な、まぎらわしいバイトの代表的な例と、その対策について簡単にご紹介します。
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ラインに出るバイト
出典:サンライン様
ラインに出るバイトはとてもポピュラーなので、皆さんも経験した事があるのではないかと思います。ラインが手前や横に走るものが一般的です。ラインがズルッと横にズレてみたり、ピョコンと跳ねてみたりするものもあります。
エリアトラウトをやった事がある方はわかるかも知れませんが、ファーストムービングのルアーなんかだと張っていたラインが一瞬緩むなんてバイトもあります。
ラインに出るバイトの対策は?
ラインに出るバイトを見逃さないようにするためには、ラインから目を離さないこと。
これに尽きます。
特にワームやジグ、メタル系のシンキングルアーを使っている場合、キャスト終了時の着水から着底直後の間にラインが走る事が多いので、着水直後は特に注意してラインの変化を見逃さないようにしましょう。視認性が高いカラーのラインを使うのも効果的です。
サンラインの販売するFCスナイパーBMSはラインの視認性に重点を置いた代表的な存在です。
ティップだけが捉えるバイト
意外と知られていないのが、この”ティップにのみ出るバイト”です。
「ティップに出るんなら、手元にも伝わるでしょう?」
と思うかもしれませんが、伝わらないんです。
何がどうなると、この様なバイトになるのか詳しい事は良くわかりませんが、何の手応えもないまま突然ティップだけがクイッと入るバイトが存在します。
ティップだけが捉えるバイトの対策は?
このバイトの場合もラインの時と同じく、目を離さないようにすることが大切です。
ただ、ロッドのティップというのはラインよりもかなり存在感があって認識しやすいので、視界の片隅に入れておくだけでバイト自体は意外と分かります。
問題はバイトが取れるか?という部分です。この手のバイトは基本的にショートバイトなので、一瞬だけ”クイッ”とティップが入っただけのバイトに反応出来るかどうかが勝負のカギになります。
集中していても取れないような超ショートバイトであれば、ソリッドティップのロッドに交換したり、リグの操作方法を変更したりして、バスがルアーやリグを銜えてる時間を伸ばす工夫をすると釣りの難易度を下げられるかも知れません。

居食い系のバイト
最後の紹介は俗に言う”居食い”系のバイトになります。
バスの活性が低い時に多発する傾向が強く、初心者の方々が苦手とするバイトの一つで、バスなのか根掛かりなのか良く分からない。と言われることが多いです。バスからの決定的な反応が少ないため、エキスパートの方であっても判断に困ってしまう事があるような一番ややこしいタイプのバイトです。
このバイトも、実はけっこう出現頻度が高いバイトで、まるでウィードやゴミが掛かったように「のそっ」と重くなったり、何となく違和感を感じたりするのが一般的です。
居食い系のバイトの対策は?
バスが居食いをしていそうな時はラインを張って、感触や手応えを聞いてみるのが一番効果的です。
相手がバスであれば、少しずつ重くなったり、引っ張ったりと生命感を感じることが出来ると思います。
また、少しでも疑わしいのであればとりあえずフッキングしてみるのも一つの手段です。
最後に・・・
今回もかなりマニアックな内容になってしまいました。
手元に伝わらなかったり、いまいち手応えのないような難易度の高いバスのバイトにフォーカスして簡単に解説してみましたが、最後にもう一つだけ皆さんに伝えておきたい事があります。
それはバスのバイト時間について。
この記事を読んでくれた方の中にはバスのバイトが分からなっかり、バスなのか根掛かりなのかの判断に自信が持てない方も多いのではないかと思います。
そんな時は落ち着いてラインを張り、バスからのシグナルに耳を傾けてみてください。
バスという魚は他の淡水のゲームフィッシュ(ヘラブナやトラウトなど)と比べてバイトしている時間(ルアーを銜えている時間)が圧倒的に長い魚なんです。
ちかみやはヘラブナ釣りもトラウトもやりますが、その差は歴然としています。
焦ってしまう気持ちは本当に良く分かります。ですが、今回紹介したような怪しいバイトがあった場合には、グッと我慢して一度ラインを張り、聞いてみてから判断しても十分に間に合います。
私たちアングラーが好敵手と認めるバスという魚は、皆さんが判断するまでの間、待っているくらいの懐の深さを持っていますから。