圧倒的なスナッグレス性能で難攻不落のヘビーカバーを攻略し、バスのバイトを誘うフロッグゲームは、ルアーを目で見ながら操作し、バイトする瞬間も見えるので非常にエキサイティングなゲームです。
あまりなじみの無い方にとっては「釣れない」イメージがあるフロッグですが、その実釣性能は本場アメリカのトップトーナメントでもメインウエポンとして使用されるほどの実力で、本来のフロッグゲームは予想以上に強力なメゾットとなっています。カバー周りで出番の多いフロッグの実力を十分に引き出すにはしっかりとしたタックルセッティングが大切ですが、今回はフロッグゲームをこれから始めたい方、本格的にフロッグタックルを用意しようと思っている方に、おすすめフロッグタックルを解説していきます。
Contents
フロッグゲームに必要なロッド要素
ここではフロッグを快適に操り、釣果を伸ばすために必要とされるロッドの要素を解説します。ロッドをはじめ使いやすいタックルはアングラーの集中力を引き出してチャンスを何倍にも広げてくれます。
ヘビーカバーに負けないパワー
最近のフロッグはとても器用なので、オープンウォーターでもバイトに持ち込めるほど魅力的なアクションを出せますが、やはり基本はカバー内やカバー周辺での使用が最も有効となります。
カバー周辺での使用を前提にするならば、それなりのパワーは必要不可欠。せっかくバイトに持ち込んだバスをランディング出来なければ意味がありません。
使用するシチュエーションやカバーの種類にもよりますが最低でもロッドのパワーはMH以上、しっかりとしたバットパワーで強引にバスをカバーから引きずり出せるモノを選びましょう。
軽いフロッグでもストレス無くキャスト出来るテーパー
フロッグは中空ボディのため、大きさの割にボディが軽いルアーとなります。空気抵抗が大きく、重心移動システムなどは搭載していないので、お世辞にもキャスタビリティーの優秀なルアーではありません。
このようなルアーをストレス無くキャストしたい場合はロッド自体が良く曲がる特性のロッドがとても使いやすく感じます。最近では使いやすさを重視してファーストテーパーでもパラボリック(負荷に応じて曲がる)テーパーを採用しているモノもありますが、通常のロッドであれば、ファーストよりもレギュラー寄りのテーパーのほうがフロッグとはマッチします。
フロッグをイメージ通りアクションさせる高い操作性
フロッグはロッドワークでアクションを付けて使うルアーなのでアングラーがイメージした通りに動かせる操作性が必要となります。ドッグウォークやポッピングなどが基本的なアクションとなりますが、ペンシルベイトやポッパーと比べるとアクションさせにくいのも事実。アクションさせにくいフロッグを長時間ていねいに操作できるかが釣果を伸ばすためのファクターとなり、ロッド全体の長さ、バランス、重量などが大切な要素となります。
特にロッドの長さは大切な要素で、現在は7フィート以上のロングレングスモデルと6フィート前半のショートレングスが主流となっています。
フロッグゲームの基本であるロングモデルは琵琶湖などのビッグフィールドで広大に広がるリリパッドやヒシモ地帯を広範囲に探るのにうってつけのスペックで、遠く離れたフロッグにもしっかりとしたフッキングパワーを伝えることが出来ます。
一方でショートモデルは取り回しの良さを活かして野池やリザーバーのレンタルボートなど、足場が制限される状況で真価を発揮します。ロングレングスにはないキャストアキュラシーはカバー最奥のピンスポットや水面との距離が近いレイダウンを攻略する事が可能。近距離戦に特化したスペックがショートモデル最大の特徴と言えます。
おすすめのフロッグロッド3選
ここではロッドマニアとして私自身が実際に使用して試してきた数々のロッドの中で、フロッグとの相性が抜群なロッドを3本を紹介します。ここで紹介するロッド達はそれぞれ専用設計で操りやすくて高性能。使うだけでフロッグゲームを格段にレベルアップさせてくれる。そんな実力を持ったロッド達です。
ホーネットスティンガープラス HSPC-631MH
用途特化型モデルをリリースするホーネットスティンガープラスではフロッグ専用設計のSPC-631MHがおすすめです。小~大まで あらゆるフロッグを正確にキャストしやすく、操作しやすい6.3インチのロッドは、あらゆるサイズのフロッグを「アシ際、カバー周りや、オーバーハング下など」へ ピンポイントにキャストでき、機敏に操作する事が出来ます。「繊細なティップでのアクション操作」と「確実なフッキングを可能とするバットパワー」を両立し、PEラインでのパワフルな釣りを前提とした専用ガイド設計(オールWフットガイド採用)や、投げ疲れ、ルアー操作疲れしないコダワリのグリップレングスを採用。また6フィート前半の全長は、レンタルボートユーザーにもBestマッチ。キャスト、操作、フッキング、取り込みまでの、全ての所作を高次元に実現するコダワリのショートフロッグロッドです。
レジットデザイン ワイルドサイド WSC65MH“Frog Game Special”
レンタルボートやオカッパリの小場所などで取り回しに優れたショートレングスモデルのWSC65MHは、フロッグをロッドに乗せやすく、最大の特徴であるスローなスウィングでキャストコントロールが可能。オーバーハングの奥にソフトなプレゼンテーションで入れ込むことができ、ストレスフリーなフロッグゲームを体感できます。フロッグをフッキングさせるバットパワーは、スピナーベイトやブレイデッドジグなどのシングルフックのついた巻き物にも対応し、専用機になりがちなフロッグロッドとしては幅広い使い方ができる一本です。
ダイワ ブラックレーベル SG 7011MHXB-FR
ブラックレーベル7011MHXB-FRはヒシモやハスなどのべジテーション周りでのフロッグゲームに求められるキャスト性能、操作性、パワーを高次元で兼ね備えた正統派フロッグロッド。ソフトなティップが軽いウエイトのフロッグをしっかりとはじき出し、抜群の操作性は狙ったゾーンの中でフロッグにイメージ通りのアクションをさせます。強靭なベリー~バットは一気にフックを貫通させ、カバーから一気に引きはがすパワーを搭載。ガイドにはPEラインが絡んでも抜けやすいMNSTトップ、LDBガイドを使用し、トータルバランスに優れたロッドデザインは、アングラーの負担を軽減するストレスフリーなフロッグロッドとなっています。
フロッグの性能を引き出すリールスペック
フロッグゲームで使用するリールについてはカバー周りでの使用を考えてハイギヤのリールがおすすめです。フロッグゲームはキャスト~2,3アクション~回収して次のスポットへキャストと、手返しの早い展開が多く、テンポ良くサーチするにはハイギアリールの持つ回収スピードが非常に有効です。最近リリースされているXG(エクストラハイギア)との相性も良く、バイトしたバスをいち早くカバーから引き出すためにはハイギア以上のリールを使いましょう。
高いボディ剛性感とシルキーな巻き心地でフロッグとの相性が抜群なシマノのバンタムMGLは理想的なギヤ比でビッグバスにも負けないベストなスペックを持っています。
ハンドル1回転で106cmを巻き取るZILLION 10.0SV TWもフロッグには最適な一台。幅広いルアーとキャストに対応するSVスプールは軽いウエイトのフロッグでもかんたんにキャストでき、高い剛性感はカバー周りでのパワーゲームでとても頼りになります。
フロッグの性能を引き出すラインはナイロン?フロロ?PE?
フロッグの性能を完全に引き出すにはPEライン一択です。
ラインの太さは3号(50lb程度)を基準にカバーの濃さや使いやすさで選ぶと良いでしょう。
フロッグとの接続はビミニツイストで直結し、リーダーやスナップはトラブルのもとになるので使用しない方がストレスがたまりません。
よく、「ナイロンやフロロでもフロッグは出来ますか?」と聞かれますが、PEライン以外のラインを使うのはあまりにもリスキーで遠回りです。
ナイロンラインはフロッグゲームで使うには伸びすぎてしまい、大きなフックをしっかりフッキングできませんし、フロロカーボンラインは水に沈む性質の為フロッグがしっかりアクションしなくなってしまいます。(これは伸びやすく、ラインスラッグが出やすいナイロンラインも同様)
ダイワがリリースするフロッグデュラセンサーはなんとフロッグ専用のPEライン。適度なコシとしなやかさを持つ使い心地はトラブルも少なくとってもおすすめです。
サンラインのシューター・ステューター・もフロッグにはおすすめのライン。滑りの良い表面加工はPEライン特有の糸鳴りを最小限に抑え、こだわりのラインカラーはバスに違和感を与えにくく、プレッシャーがかかりやすいトップウォーターゲームで抜群の効果を発揮します。
ビミニツイストの作り方
ラインメーカーのユニチカ様で非常にわかりやすい動画を見つけたのでお借りしました。ユニチカ様のサイトではビミニツイストの作り方を図解でも紹介しています。動画でわかりにくい方はそちらも参考にしてみてください。
使いやすさは釣果に直結!おすすめのバス用フロッグタックルとは?【ロッド、リール、PEライン】最後に
以上でフロッグにマッチする理想のタックルセッティングの紹介は終了となります。
冒頭でも解説した通り、フロッグにというルアーは皆さんが思う何十倍も釣れるルアーです。カバーに強く一点でゆっくりと誘える特性は時としてすさまじい爆発力を秘めています。
私自身、フロッグを使いようになってその実力に驚きましたし、フロッグゲームにはフロッグゲームにしかない面白さがあります。
フロッグのためだけにタックルを用意するのはちょっと・・・と思う気持ちはよくわかりますが、フロッグゲームにはそれだけの価値があります。
かんたんなフロッグゲームであれば、MHタックルにPEラインをセットしたもので対応出来るので今度の釣行時には空いた時間にちょっとしたフロッグゲームを試してみてはいかがでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
