分厚いグラスブランクが高い耐久性とバーサタイル性を実現!
キャストしやすくノセ重視のテーパーは小型ハードベイトとのマッチアップで真価を発揮!
リリース以来衝撃的なコストパフォーマンスで一時期品薄状態となった100円ショップ「ダイソー」のルアーロッド。タックルの中でも高価な部類に入るロッドにおいてわずか1000円で手に入る価格設定は、これから釣りを始めるビギナーの方にとっても強い味方となっています。
今回はそんなダイソー製ルアーロッドを実釣でしっかりと使い込んできました。コストパフォーマンスを重視した話題のロッドは果たして実釣で使えるのか?皆さんが気になるダイソールアーロッドの本当のパフォーマンスを余すところ無くお伝えします!!
Contents
ダイソールアーロッド 180㎝のスペック
長さ:1.80m(5.9ft)
継数:2本
仕舞寸法:95cm
重さ:117g
適合ルアーウエイト:6~12g(1/4~7/16oz)
適合ライン(フロロ・ナイロン):3~8LB
グリップ長:205㎜
テーパー:R(レギュラーテーパー)
お値段:1000円(税別)
ダイソールアーロッド180㎝の外観とデザインの特徴
ここではダイソールアーロッド180㎝の持つコスメティックや、外見の特徴を紹介します。
ブラックで統一された落ち着いたデザインとコストパフォーマンスを両立させた作りは様々な釣りで活躍します。
全体的なデザイン
ブラックカラーをメインに、ほとんどコスメらしいコスメを排した外観は非常にシンプル。主張の少ない落ち着いたルックスはどんなリールともなじみます。使用した感じはグラスらしい低反発のボヨンボヨンとした操作感が強く全体的に柔らかいイメージが先行するブランクで、先重り感の強いバランスセッティングになっています。
グリップの長さ
ダイソールアーロッド180㎝のリアグリップ長は約215㎜。ブランクの長さに対して長めの設定はルアーフィッシングの基本となるオーバーヘッドキャストが非常にやりやすくなっています。また、セパレートセッティングのグリップは扱いやすさとデザインを兼ね備えた機能的なモノ。握りやすく滑りにくいグリップの太さはタックルの扱いに不慣れな初心者の方にも優しい設計となっています。
ブランク
ロッドの性能を大きく左右するブランクには、やや厚みのあるグラスファイバーを採用しています。
現在のロッドブランクと言えばカーボンが主流ですが、あえて高価な素材であるカーボンを採用せずにコストパフォーマンスに優れたグラスブランクの採用はこのロッドが持つ最大の特徴。グラスの良し悪しを理解しながらもメリットを全面に押し出した設計は、使い方によって高いパフォーマンスを発揮します。
リールシート
リールシートに関しては正直なところ非常にチープで雑なイメージです。必要最低限の強度は確保していながらも、それ以上ではない剛性感は、コストパフォーマンスを重視した代償と言えるでしょう。
ガイド
ロッド自体の性格や性能に大きく差が出るガイドセッティングはアルミ製のフレームにガイドとしては最もコストパフォーマンスに優れたハードロイ(アルミナオキサイド)リングの組み合わせ。総数を6個としながらもやや大口径としたガイドセッティングはどんなラインとの相性も良く、トラブルの少ない作りになっています。
ダイソールアーロッド 実釣インプレッション
テストしたルアーの一部。グラス製スピニングというクセのあるロッドですが、通常のスピニングと同様に小型ハードベイトや軽量リグを中心にテストしました。
ダイソールアーロッド × ファーストムービング
先重りするバランスセッティングで、良く曲がるブランク特性のダイソールアーロッドは、非常にノセ感の強いロッド。フレキシブルなティップセクションは特にタイニークランクやシャッドなど、ただ巻きをメインにする小型のハードベイトとのマッチングでその実力を発揮します。グラスブランクを使用したスピニングというのは自重や全体的なウエイトバランスの兼ね合いでパワー不足になっているモデルも多いですが、その様な小さい縛りを完全に無視して必要十分なパワーと耐久性を持たせたこのロッドは様々なハードベイトの実力を引き出せる実力を持っています。ペンシルベイトやポッパー、ジャークベイトなど操作性を活かしてアクションさせる必要があるハードベイトには慣れとスキルを要しますが、このロッドが活躍する条件やシチュエーションを理解し、使うタイミングを見極める事がこのロッドのパフォーマンスを最大限に活かす秘訣になります。
ダイソールアーロッド × ワーミング
感度や操作性が求められるライトリグにおいて、グラスブランクを採用し、グラスらしさを全面に押し出した特性のダイソールアーロッドは正直なところワーミング全般には不向きと言えるでしょう。ブランク自体の反発力が低いためシェイクなどの繊細な操作を行うとバイトを見逃してしまう原因にもなるので、ワームを使用する場合はややウエイトのあるシンカーやリグを使い「ズル引き」をメインアクションとすれば釣果に結び付けやすくなります。
番外編 ダイソールアーロッドはサビキなどのルアーフィッシング以外でも◎
ダイソールアーロッドを使って私自身がホームとするフィールドで釣ったワカサギ。
出来合いのサビキや仕掛けと組み合わせるだけで様々な釣りに応用可能な懐の深さもこのロッドの魅力的な部分です。
このロッドの限界を知るために近所の用水路で食パンを使って釣った鯉。コストパフォーマンスが優秀だからこそ、思い切った使い方が出来ます。
皆さんにお伝えしたいダイソーのルアーロッドが持つ美点の1つに、「様々な釣りに応用出来るバーサタイル性」があります。私自身、このロッドが持つ耐久性を試すために様々な釣りで使用しましたが、グラス特有の限界値の高さは折り紙付き。「曲がるけど折れないブランク」はファミリーフィッシングにも最適です。
ダイソールアーロッド インプレッションまとめ
210㎝のモデルで釣ったシーバス。しっかりとしたパワーのあるブランクは限界値も高く、用途を絞って使ってあげる事でコスパ重視のロッドとは思えないパフォーマンスを垣間見せてくれます。
ダイソールアーロッドのブランク特性を活かすにはややウエイトのあるリグやハードベイトとの組み合わせがベストでしょう。(具体的には7~12g位までがベスト)特にグラスロッドの特性を活かすにはただ巻きで実力を発揮する小型のクランクやシャッド、スピナーベイトなどとの組み合わせで強力な武器となります。この手のルアーは使い手のスキルに左右されにくく、特別なテクニックを必要としないので初心者の方にも非常に扱いやすく釣果を出しやすいルアーと言えるので、これから釣りをはじめるビギナーの方にはうってつけのロッドと言えます。
また、テクニカルなキャストを要し、軽量なリグの使用頻度が高いバスなどには180㎝、シーバスなど遠投が必要でややウエイトのあるハードベイトを多用する場合は210㎝モデルと、ターゲットやシチュエーション、使うルアーによって使い分けるとより一層効果的。初心者の方にはかんたんな釣りをより身近にしてくれるアイテムとして、中~上級者の方にはグラススピニングという個性を活かした1つの特化型ロッドとして使う事で、100円ショップダイソーのルアーロッドは、価格以上の実力を大いに発揮してくれるでしょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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