フックを飲まれてしまった(または非常に外しづらい場所にフッキングしてしまった)経験はありませんか?これは非常に焦るシチュエーションですよね。思うようにプライヤーが届かなかったり、上手く力が入らずにてこずったり、そもそも釣れたバスが小さくてプライヤーが口に入らなかったり・・・焦るアングラーと徐々に弱っていくバス。飲まれないように釣る事が出来れば一番ではありますが、現実はそうもいきません。今回はそんな状況に陥っても迅速に対応出来る対処法を3つご紹介します。ちかみやの経験上、これから紹介する”フックを外す作業前に必ず実行しなくてはならない事”と手法をマスターすればほぼ100%の確率でフックを外し、無事に水中へバスを帰してやることが出来ます。こういった釣りの中で起こるちょっとした「トラブル」は”経験の差”が直接トラブル処理のスムーズさとして表れてしまいますが、ここで飲まれた時の対処法をサラッと覚えてスマートな中級者を目指しましょう。
どんなに腕の良いエキスパートアングラーでもフックを飲まれてしまう事はあります。特に小型のバスは口も小さくて外すのは一苦労。ベテランアングラーはたくさんのシチュエーションを経験してフックをスピーディーに的確に外すコツと順序を知っています。
Contents
フックを外す前に必ず確認したい事
思うようにフックが外せなく、バスが弱っていく場面はエキスパートでも焦るもの。飲まれたフックを的確にスピーディーに外すにはコツと手順があります。
ここでは百戦錬磨のエキスパートやトーナメンターも実戦している飲まれたフックを外すためのコツと手順を紹介します。
ワームはフックから外して刺さり方を確認出来るようにする
ワームがあると非常に作業の邪魔になるので、必ずフックから外しましょう。ワームを外す事でフックがどのように刺さっているか?どのあたりに掛かっているか?どのくらい深く刺さっているか?が一目でわかるようになります。フックがどうなっているか?を確認する事はすばやくフックを外すために必ず確認しなければならない重要な要素。ワームを壊す事に抵抗がある場合はワームをずらしてライン側に移動させておきましょう。
この写真のようにワームをフックから外せば、どのようにフックアップしているか一目でわかります。フックが刺さっている位置と逆の方向に力を加えればフックを外すのはかんたんな事です。
フックが刺さっている向きを必ず確認する
フックには必ず刺さっている方向があります。確認もせずに力任せでフックを外そうとしてもバスが余計に弱ってしまいます。フックを外そうとプライヤーを入れる前にどの向きからフックが刺さっていて、どの方向に力を加えれば外れるのか?を確認しましょう。仮にのどの奥まで入っていてフックが見えない場合でも、軽くフックを引っ張ればフックのアイが見えるようになります。フックのアイとノットの向きで、刺さっている方向を確認しましょう。
フックがどの向きで掛かっているのかはラインを結ぶラインアイ(赤い丸)を見て判断します。ワームを外してラインアイの角度や結び目を見ればどのような状況で刺さっているかイメージ出来ます。
バス釣りでフックを飲まれた時の具体的な外し方
飲まれてしまったフックはだいたいの場合手で外せません。
そんな時はこれから紹介する方法を実践してみて下さい。
この方法はベテランアングラーはもちろん、バスを生きて帰さなくてはならないトーナメンターも実践する王道の手法です。
オエオエ棒を使う
使い方はとっても簡単。まずはオエオエ棒についている縦の溝にラインを添わせます。そのままラインに沿ってフックのカーブ部分まで到達したらフックのカーブ部分がオエオエ棒も溝に接するまでオエオエ棒を押し込みます。ここまでの作業が完了したらラインを引っ張りながら再度オエオエ棒を押し込むとフックが外れます。1回で外れなかったとしても数回挑戦すれば大抵の場合外せます。何回も使っているとコツも掴めて外しやすくなりますし、初心者、エキスパート問わずかんたんに結果が出せるのが最大の特徴。タックルボックスの中に常に常備しておくようにしましょう。


エラからプライヤーを入れて外す
この方法は主に30㎝を超えるサイズになったバスに有効なテクニックです。喉の奥の方にフッキングしてしまったがショートノーズのプライヤーしか手持ちが無くてフックまで届かない。なんて場合は臆せずにエラからプライヤーを入れてフックを外しましょう。「エラに触れてしまうとバスにダメージが残るのでは?」と、心配される優しい方も多いと思いますが、プライヤーでエラを強く叩いたり、つまんだりしない限りはダメージは残りません。私たち人間に例えるなら「鼻からピンセットを入れられる」くらいの出来事になります。あまりステキな例えではありませんが、この方法をスマートに実践されている方を見かけると「バスの扱いに長けている釣りが上手い人なんだろうな。」と思わずにはいられません。
ロングノーズプライヤーはこんな時に非常に役立ちます。どんなものでも良いので一つは用意しておきましょう。
どうしても外せない・・・そんな時は
上記2つの方法を試したけど上手く外せない。時間ばかり掛かってしまって直ぐに外せそうもないし、バスもかなり弱ってしまっている・・・そんな時は出来る限りラインを短くカットしてバスをリリースして下さい。「でも、フックを飲んだままだといずれはダメになってしまうのでは?」と思う方も多いと思いますが、取り返しのつかない状態までバスを弱らせてしまうよりは、フックを飲んだままでもリリースした方が生存率ははるかに高いんです。これはとても大事な事実ですのでしっかりと覚えておきましょう。実はフックを飲んだままの魚は半年以上平気で暮らせるという実験結果が出ています。しかも飲み込んでしまったフックは劣化が進みほとんどが無害になるそうです。ちかみや自身も今までに何回も口に何本もフックが刺さったままのバスや、おしりからラインが出ているバスを釣ってきました。そういったバスを見るとかわいそうに思いますが、ダメにしてしまうよりは全然いいのかな?と思います。もしかしたら生き延びてくれるかもしれない。後々、自分よりもバスの扱いに長けた人に釣ってもらってフックを外してもらえるかもしれない。自分の手で救えないのなら、こんな英断も選択肢の一つとして頭の片隅に置いてあげて下さい。
魚の体内に残ったフックは最終的に外に出されるようですが、出来れば外してあげたいところ。お尻からラインが出ているバスには出来るだけで出会いたくなないものです。
バス釣り フックを飲まれた時の対処法 まとめ
たとえ飲まれてしまっても正しい手法や手順を知っていると、かんたんに外せるようになります。決して焦らず的確にフックを外してスマートのバスをリリースする・・・第三者から見てこれほどカッコイイ動作わなかなかありません!!
さて、今回は後半に向けて少し重苦しい内容になってしまいましたが、最後にもう1つだけちかみやの経験からくるお話をします。バスは釣れてから概ね3分30秒を過ぎると急激に弱り始めます。この時間は個体にもよりますが小さな個体ほど時間が早まる傾向が強いです。前回の記事でも触れましたが、釣られた魚というのはその約7%が釣られた時のショックなどが原因となってダメになってしまうそうです。私たち人間には娯楽でも魚には命懸けの事なんですね。その小さな命も釣られたら、最後は釣ったあなたに委ねられる事になります。どうかあなたの手で多くの命を救って頂けたらと思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
こちらの記事もおすすめ!!


