釣りやすい春とは一転、高い気温に高い水温でバス釣りの難易度が上がる夏。
あまりの暑さにアングラーの集中力も続かず、自ずと短期決戦を強いられる事の多いこの時期。釣果を伸ばすにはバスのポジションや効果的なルアーを知っているかどうか?がとても重要となりますが、夏はバスの付き場が限定しやすいのでしっかりとした知識とコツを持っていれば意外とかんたんに釣れる時期だということをご存知でしょうか?
そのためには足しげくフィールドに通い、何年もデータを集める必要がありますが、この暑い中そんなに時間のかかる作業はやってられません。
そこで今回は、夏にしっかりとした釣果を積み重ねるための私なりの経験と実績に基づいた、釣果を重ねる為の知識とコツ、おすすめのルアー紹介します。
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バス釣りの「夏」はいつからいつ?
バス釣りで夏といえば一般的に6.7.8月となります。
7.8.9月じゃないの?と思う方も多いとは思いますがこの定義には理由があります。
6月という時期は梅雨時期でもあるので、雨天が続くと気温も上がらずに夏という感じしませんが、晴天ともなると日差しが強く、気温、水温とも一気に跳ね上がります。
バスの動きやポジション、反応しやすいルアーなんかもサマーパターンに近いものになり、そのまま6月の釣りの延長が7,8,月にも通用するので6月は夏ということになります。
一方で9月は、上旬こそ気温、水温とも高めで最初のうちは夏を引きずりますが、台風や秋の長雨という現象である日を境に一気に水温が下がります。
一度落ちた水温は、意外にも低い温度で安定するのがこの時期の特徴。
水温の低下を感じたバス達は沖目のブレイクや水深のあるハードボトムなどに一気に移動し水中が一気に秋めいてきます。
9月の中旬には空も高くなり、朝夕の冷え込みを感じるようになります。ブレイクがらみのポイントでサイズよりも数が釣れるようになる9月は、バスのポジションを考えても秋と呼べる季節でしょう。
以上のような理由で6~8月がサマーパターンが効果的な夏となりますが、季節の進み具合というのはフィールドの場所やその時の状況で変わります。
あくまでも目安として考え、フィールドの状況をその目で確認してから判断するのが良いでしょう。
6月のバス釣り ポジションと傾向
6月のバスは一般的にアフターから回復傾向のバスが多くなります。梅雨の特徴であるローライトコンディションに当たれば一日中アグレッシブに活動し、基本的にバスはシャロ~ミドルレンジでサスペンドする傾向が強くなります。具体的には水深の半分よりやや水面に近いポジションで水面方向を見ている事が多くなりますが、これは、この時期に産卵期を迎えるオイカワが水面付近を泳ぐようになるからで、大型のバスになればなるほどこの傾向が強くなります。
また、比較的小型のバスやオイカワのスピードについていけないバスはシャローエリアでエビを捕食している事が多くなります。ライトリグを使用すればかんたんに反応させることが出来るので難易度が高めなベイト付きのバスがどうしても反応しない場合はこちらのバスを狙ってみるのも良いでしょう。
6月 釣り方のコツ
この時期のバスは、メインとしているベイトが大きめのため、ボリュームのあるルアーに好反応を示します。大切なのは必ず“バスの目線より上のレンジへアプローチする事”で、状況によってはレンジがズレてしまうと全く反応がないなんて事も良くあります。
バスにレンジがいまいち分からない時は水面から1.5m以内のレンジを重点的に探ってみましょう。
また、琵琶湖などのウィードレイクではウィードの先端付近にサスペンドしている事が良くあります。沈み物やストラクチャーが絡む時は必ずそのストラクチャーの中層を意識しましょう。

6月のおすすめルアー
この時期はバスのポジションがハッキリしていますがいくぶん狙いにくいポジションのため、効果的なルアーが絞られてきます。一般的にはこの時期から非常に効果的になるペンシルベイトやポッパーなどのトップウォーター系、バズベイトなどが有効です。ローライトコンディションや朝夕のマズメなどの時間帯はトップウォーターで釣果を残す最大のチャンス!トップウォーターを軸にルアーローテーションを組んでみましょう。
その他にも一定のレンジをゆっくり探れるノーシンカーやフローティングモデルのジャークベイトなども有効。「中層攻略」をキーワードに様々なルアーを使ってみましょう。


7月のバス釣り ポジションと傾向
7月に入ると水温の上昇もピークに達し、バスはシェードを求めて行動します。水の動きやすいエリアもこの時期は非常に強く、流れ込みや水路、リザーバーであればバックウォーターなどが有望なポイントとなります。基本的にシェードであればバスをストックしますが、オススメはこの時期にエリアを広げるヒシモ。
ヒシモは一見するとヘビー級のカバーに見えますがよく見るとすき間も多く、場合によってはノーシンカーやPEラインを使ったライトリグでも攻略可能。水中に伸びる茎も実は一つの株から出ていたりして水通しも良く、この時期には絶好のポイントとなります。
また、この時期はフィールドにもよりますが大きめのベイトがメインとなっている事が多い季節。先月に引き続きオイカワはもちろんブルーギルやザリガニ、カエルなどをよく食べています。テナガエビの産卵期と重なることもあり、暗い時間帯はテナガエビを一生懸命探すバスの姿を良く見かけるので、ローライトコンディションや朝夕のマズメ時はテナガエビが隠れていそうなハードボトムを狙うのも非常に効果的です。
この時期のヒシモは攻略しやすくバスのストック量も多いので、釣果が期待できる絶好のポイントです!
7月 釣り方のコツ
この時期のバスはいるところといないところがハッキリしてきます。
前述のヒシモや浮き桟橋など水通しとシェードを両立している一級のスポットをていねいに探るのが釣果への近道。水温は高めですが意外にもバスはアグレッシブに活動しているのでシチュエーションやバスの反応に合わせたルアーチョイスが結果を残しやすいでしょう。
7月のおすすめルアー
7月はカバーを攻略に強いルアーやリグが威力を発揮します。
特にシェードの攻略にはザリガニやテナガエビをイミテートしたバックスライド系のノーシンカーが高い実績を持ち、この時期の釣行では必ず用意したいルアーとなっています。
その他にも軽めのテキサスリグやノーシンカー、虫系ワームやフロッグが強いのもこの時期。バスは6月に引き続きカバー直下で上を見ている事が多く、着水直後のバイトに要注意です。


8月のバス釣り ポジションと傾向
8月はいかに水温が低いポイントを探せるか?が釣果に直結します。このような流れ込みなどはこの時期の超一級ポイントと言えるでしょう。
気温が高止まりする8月。バスのポジションは7月と大きく変わりませんが、さらにバスのいる場所いない場所がハッキリしてきます。
かんたんに言えば「少しでも水温が低い場所」が最も有望なエリアと言え、シェードを形成する要素はもちろん、流れ込みやバックウォーターなども信じられないほど上流に昇っている事があります。
その様な要素が少ないフィールドではディープエリアに落ちていることも多く、バスがいかにして暑さから逃れようとしているかよくわかります。
8月 釣り方のコツ
8月も7月と変わらずバスはいるところといないところがハッキリしてきます。
7月よりも極端なバスのポジションは非常に分かりやすいのですが、あまりにも分かりやすいポイントに付くため多くのアングラーに攻められてプレッシャーが高いこともしばしば。8月に釣果を重ねるには7月よりもていねいで、攻めるタイミングも大切になってきます。
また、この時期は一目でわかりずらいポイントや、期待できそうもないカバー、逆にヘビーすぎて誰も手を出せないようなカバーも狙い目。他のアングラーが手を出さない竿抜けのポイントほど期待値も高く、8月に誰もがうらやむ釣果を叩き出すアングラーはこの様な3級ポイントを誰よりもていねいに攻略できる人だったりします。
8月のおすすめルアー
この時期のおすすめルアーも先月に引き続きカバーに強いルアーやリグが有力となります。
その他にもサーモクラインにサスペンドするバスにはフォールで魅せるジグヘッドワッキーやダウンショットワッキーが有効。水面を意識しているバスも多く、ポッパーやハネモノも実績のあるルアーとなります。

夏のバス釣り完全攻略のまとめ
バスのポジションと状態を知っていれば意外なほどかんたんに釣れる夏のバスの釣り。なんとなくイメージ出来たでしょうか?
繰り返しになりますが夏のバス釣りで大切なのはバスの付き場と、バスのコンディションを考えてアプローチしてあげることです。
夏のバスは涼しいシェードや水通しの良いエリアを好み、サスペンドする傾向が強く、目線より上のモノに反応する。
この3点をおさえておけば、おのずと釣果はついてきます。
今回は私の経験から夏バスの傾向やフィールドコンデションを解説してみました。長い年月をかけて様々なフィールドにおもむき、集めたデータから導き出した一つの答えなのでこの記事の内容が皆さんの釣りの参考になれは良いですが、釣りの大原則で絶対に無視出来ない要素としてそれぞれのフィールドによって効果的なルアーや釣り方は少しずつ違ってきます。ここで紹介したルアーや釣り方を鵜吞みのせず、色んなルアーを試し、自分のフィールドに合ったルアーやリグを探してみる事が釣果への最短距離になるはずです。
最後までお読みいただきありがとうございました。


