巻物特化型ベイトフィネスのメリットとタックルテンプレート
小型プラグでベイトタックルを使用出来るというのはたくさんのメリットがあります。
特化型ベイトフィネス特集の第3弾はハードベイトを主力ルアーに使用する巻物特化型ベイトフィネスを掘り下げてみようと思います。
今まではスピニングタックルを用いてキャストしていたシャッドやタイニークランク、小型のミノーやポッパーなど、ベイトフィネスの登場とタックルの進化によってベイトタックルでキャスト出来るハードルアーに幅が一気に広がりました。
何らかの理由で普段はベイトタックルを用いてキャストしているハードベイトをスピニングタックルでキャストした事のある方であれば知っているとは思いますが、たとえ小さなハードベイトであっても、ベイトタックルを用いて扱えるという事は大きなメリットを生み出します。
今回はベイトフィネスタックル×ハードベイト、そのメリットと実際にタックルを組む時に参考になるタックルセッティングの注意点とテンプレートを解説していきます。
Contents
ベイトフィネスで巻物【プラッキング】をするメリットとは?
ベイトフィネスで巻物と言えばシャッドが思いつきますね。とても相性の良い組み合わせです。
ベイトフィネスタックルで巻物を扱う場合、バックラッシュする、スピニングタックルと比べて飛距離を稼ぎ難いなどのデメリットも存在しますが、それ以上にたくさんのメリットも存在します。ここではベイトフィネスを使用する事で生まれる代表的なメリットをいくつかご紹介いたします。
手返しが良くなる
ファーストムービングのルアーにとってキャスト数は生命線です。
手返しが良くなればキャスト数も増えて、必然的にチャンスが広がります。
キャストアキュラシー(精度)が上がる
ハードベイトの釣りではキャストの精度がかなり重要な要素になってきます。ハードベイトはワームと比べてアピール力が強い分、キャストのミスが命取りになるケースがあります。多少のキャストのズレであれば、バスの方が気付いてバイトしてくれる事も多いですが、バスとの距離が大きすぎる場合、バスは中途半端にルアーを追ってしまってルアーに不信感を感じ、気難しいバスの場合はスレてしまうことが多々あります。
このような形で一度プレッシャーをかけてしまうと、ほとんどはしばらくの間バイトしてくれません。
アピール力の強いハードベイトの釣りは一発でキャストを決める事がとても大切なのです。
太いラインが使える
スピニングタックルと比べて太いラインが使えるのも大きなメリットの一つです。
太いラインが使えるという事はそれだけ無理が出来るということです。ただでさえスピニングタックルよりパワフルなベイトタックルですから効果は倍増します。不意なバスのダッシュを強引に止めたり、力ずくでファイトの主導権を握る事はとても大事なことです。
気を付けなければならないのは、極端に太いラインを使ってしまうと飛距離の著しい低下だけでなく、ルアーによっては潜行深度が大幅に変わってしまったり、アクションが弱くなってしまったり、最悪の場合はルアーが泳がなくなったりしてしまう事があるので、タックルバランスには気を使いましょう。
一定の巻きスピードを維持しやすい
こちらのメリットに関しては、あまり説明は要らないかもしれませんね。
ファーストムービングの釣りでは一定の巻きスピードを維持する事は基本中の基本です。
特にベイトタックルはスピニングタックルよりも楽に巻き続ける事が出来るので、アングラーの負担も減って巻きの釣りを続けやすくなり、結果として釣れる可能性が上がりやすくなります。
巻物特化型ベイトフィネスの出し所
マキモノと言ったらカルカッタコンクエストですよね。何と現在はスモールプラッキング用のカルカッタもラインナップされています。巻物ベイトフィネスを語るなら是非とも使ってみたい一台です。
巻物特化型のベイトフィネスは特に大きな問題が無い限り、スピニングタックルよりも優先して使うようにしましょう。同じ条件であれば、ほとんどの状況でスピニングタックルよりもベイトフィネスタックルを使った方がメリットが多いと思います。
特に障害物周りをタイトに狙いたい場合や攻略したいポイントがベイトフィネスタックルのキャストで届く範囲ならばベイトフィネス一択です。
巻物特化型おすすめのタックルテンプレート

巻物特化型ベイトフィネスで参考になる基本的なタックルセッティングのテンプレートを紹介します。
皆さんのスタイルや使用するフィールドの状況に合わせてアレンジして下さい。
巻物特化型のデメリットを一つ上げるのであれば、特化したタックルをそろえれば揃えるほど、コアなタックルになってしまい他のメゾットに応用出来ないタックルが仕上がります。何かのメゾットに特化したタックルというのは多かれ少なかれそのような傾向がありますが、巻物特化型のベイトフィネスに関してはかなり尖った部類になり、そのままそのタックルを別のメゾットに使うのは難しくなる場合が多いです。
ロッド | 6~7ft UL~ML ソリッド、コンポジット、グラスロッドもあり |
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リール | ベイトフィネス専用のリール(場合によっては要チューニング) |
ライン | 状況に応じてフロロカーボンorナイロンライン7~10℔ |
ルアーウエイト | 4~8gくらいがメイン |
巻物特化型のベイトフィネスの場合、ロッドは6~7ftのUL~MLのロッドを使用します。メインに使うルアーによってベストなロッドのレングスは変わり、小型ミノーやポッパーなどのトップウォーター系ではトゥイッチやジャークなどのロッドアクションが必要なため操作性を重視して短めのロッドを選びましょう。一方でシャッドやタイニークランクをメインに使用する場合はキャスタビリティーやラインメインディングの観点からやや長めのロッドをチョイスした方がメリットが多くなります。
ロッドの材質に関しては、トリプルフックを搭載したハードベイトがメインなので低弾性カーボン、コンポジット、グラスが候補になります。この辺りは完全にアングラーの技量や使用するシチュエーションによって正解が変わるので一概には言えませんが、後者になるほどマニアックなタックルになっていきます。カバーやストラクチャー周りにキャストする事が多い方はアキュラシーを重視してファースト寄り、リップラップなどの広範囲なエリアのサーチでメインに使う方はレギュラー寄りのテーパーを持ったロッドが使いやすいでしょう。
リールは専用のリールを用意し、必要に応じてベアリングやスプールの交換が必要になります。ラインの糸巻き量に関しては、スプールのレスポンスを上げる為に30~40mほどにとどめて下さい。キャスタビリティーに関しては同じハードベイトを使用した場合、スピニングの方が完全に有利なうえ、ラインの糸巻き量も少ないベイトフィネスではカバーできる範囲が限られてしまいます。狙うべきポイントの距離や状況によって適切なタックルを使い分けましょう。
ラインについては上記した通りスプールレスポンスの向上の為、ラインのキャパシティを30~40mにとどめ7~10℔程度のラインを使用します。ラインが太すぎるとスプールのレスポンスが低下したり、飛距離も落ちてしまいますし、ルアーによってはアクション自体が変化してしまう物もあります。ロッドとリール、そしてルアーのバランスを良く考えた太さのラインを選びましょう。
巻物特化型ベイトフィネスのまとめ
今回は巻物特化型のベイトフィネスのメリットや使い方、具体的なタックルセッティングについて解説してきました。
本来ライトリグをカバー周りで使うために誕生したベイトフィネスですが、実はファーストムービングとの相性も抜群に良いという事がこの記事を通して皆さんにお伝え出来ましたか?
一見タックルさえ揃えれば簡単に実践出来そうに思われるベイトフィネスプラッキングですが、実は意外にも難易度としては高めで初めのうちは少々苦戦を強いられてしまうかもしれません。それでも、このメゾットには今回説明した通りたくさんのメリットが存在しています。今よりもハードベイトの釣りが上手くなりたい、上達したいと思っている方は、この釣りから本腰を入れて取り組んでみると面白いかも知れませんね。
全3回に渡って公開した特化型ベイトフィネスタックルの解説はここで終了になりますが、他のスタイルも気になった方は下記にリンクを貼っておきました。何かの参考になれば幸いです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
実際に使用し、自信を持っておすすめ出来る巻物特化型ベイトフィネスロッドも紹介しています。
