長い雨の時期を抜けて本格的な夏となる7月。
ローライトコンディションの恩恵を受けて釣りやすかった梅雨に比べ、気温も水温もピークに達するこの時期はアングラーはもちろん、バスにとっても厳しい時期になります。
うだるような暑さの中では体力や集中力の面からも短期決戦が強いられてしまうので、結果を残すのは難しい時期と思われがちですが、この時期はバスのいる場所といない場所、反応しやすいルアーがハッキリしやすいのでしっかりと釣るためのポイントやコツを抑え、的確にルアー選びをすれば、イメージするよりもかんたんに釣果を出すことができる時期でもあります。
今回はそんな7月のバス釣りで、しっかり釣果を残すために抑えておきたいコツとこの時期に効果的なおすすめルアーをご紹介します。
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7月のバス釣り 主な傾向とパターン
私達アングラーにとって、一番身近な花と言えば水辺を彩るハスの花ではないでしょうか?植物は季節の変化にとても敏感。地上の季節と水中の季節はリンクしているので、水の中の季節を知るための目安になります。
梅雨明けで水温がグングン上がる7月のバス達は、アグレッシブに活動する時間帯やいる場所、いない場所がハッキリと分かれます。反応しやすいルアーも極端になりがちで、少しでも間違えてしまうと全く反応しないなんて事もありますが、場所とルアーがしっかりとかみ合うと固め釣りが出来るのもこの時期の大きな魅力。そのためにはバスの付き場や有効なルアー、バスの状態などを知っておく必要があります。
流れ込みやシェードなど、あからさまに涼しい場所が本命ポイント
水温の上昇は水中の溶存酸素量が減ってしまうのでバスに限らず魚達のコンディションはタフ化しがち。このような流れ込みは水温を下げるばかりか溶存酸素濃度も上がるので、コンデションの良い強いバスをストックしやすい一級ポイントとなります。
水温が高止まりするこの時期は、バスにとっても過ごしにくい時期。少しでも涼しい場所を求めるのはバスも人間も一緒です。
強い日差しが照りつける日中。皆さんは炎天下の下で日光浴したいですか?
誰だってそばに木陰があればそこに逃げ込むでしょう。
とても暑ければ扇風機やクーラーの風を直に浴びたいと思いませんか?
それはバスも一緒です。
バスにとって日差しを避けることの出来る木陰がストラクチャーなどのシェードであって、流れ込みなどの水の流れがクーラーや扇風機の風に当たります。
バスはシャロ~ミドルレンジで水面を意識しながらサスペンド傾向
フィールドの場所や大きさ、水深などによって変わってきますが、基本的にバスはシャロ~ミドルレンジでサスペンドする傾向が多くなり、具体的には水深の半分よりやや水面に近いポジションで水面方向を見ています。水面~サブサーフェイスなど、自分の目線よりも上に強く反応しやすくなり、場合によってはルアーがボトムについてしまうと釣れないなんてこともしばしば。このような観点から見ればこの時期のバスは非常にレンジにうるさく、セレクティブと言えます。
これは、この時期にメインベイトとなる虫やカエル、それを狙うブルーギル、産卵期を迎えるオイカワなどが水面付近に集まるようになる影響です。酸素量の多い水を好む甲殻類も良い水を求めて浅い場所に留まるのでバスも必然的に上を向きやすく、この時期のバスを攻略するにはバスが反応しやすいレンジをしっかりイメージする事が大切です。
朝夕のローライト時が時合どき
強い日差しが照りつける日中はカバーのシェードや日の光が届かないミドルレンジで待機するバスも日差しの弱まる朝夕マズメやローライトコンディションの時はミドル~シャローレンジで活発に活動します。
特にこの時期、ローライトコンディションでシャローレンジに上がってくるバスは夏場に産卵期を迎え、シャローに入ってくるテナガエビを高確率で捕食しています。
テナガエビは夜行性のため、ローライトコンディション下では活発に活動するのでバスにとってはこれ以上にないターゲット。しかもこの時期のシャローにはテナガエビの他に周辺の水田から流れてくるザリガニやカエルも多く、動きやすいローライトはバスにとっても非常に好都合です。
7月のバス釣り 結果につながる釣り方とコツ
夏前から繫茂するヒシモは良質なシェードと水通しを両立する絶好のポイント。一見すると攻略が難しく見えますが、薄い葉とすき間の多い特性は軽いテキサスリグやノーシンカーでも攻略可能。見かけたらじっくり攻めたい夏を代表するベジテーションです。
釣るためにはキーとなる要素を外すことの出来ない7月。
ここでは7月に釣果を伸ばすために抑えなければならないポイントを3つご紹介します。
水の流れやシェードが絡むポイントを狙う!
この時期はバスのいるポジションが非常に分かりやすく明確です。
水温が上がる7月は少しでも水温の低いエリアが一級ポイントとなりますが、そのために必要なのは水の流れや動きです。
流れ込みや流れ出し、バックウォーターなどあからさまなポイントはもちろん、一見すると止水域に見えるフィールドでも水の動きがあり、風がよく当たるストレッチや川幅が狭くなって流れが集中する場所も有望なポイント。フィールド全体を良く見渡して流れが当たりやすい場所を探してみましょう。
また、日中はシェードも必須と言える条件。
特に夏らしい晴天時にはシェードありきと言っても良い位重要なファクターで、シェードがある場所だけ狙っても十分釣果を見込めるほどです。
狙うレンジは水面~水面付近!
6~8月の夏バスは基本的に水面に近い場所で上を見ています。
これは先ほども触れたベイトなどの関係で、自分の目線より下にあるものには極端に反応が悪くなるのもこの時期特有の特徴。効率良くサーチするには思い切ってトップウォーター付近に絞ることがとても効果的で、かんたんには釣れないというイメージの強いトップウォーターゲームもこの時期では年間を通して一番有効な季節となります。
状況を見てリトリーブスピードを調整すると効果絶大!
この時期はトップウォーターやノーシンカーなどで水面付近~サブサーフェイスを探る事が釣果への近道ですが、バスの反応やフィールドの状況を見てリトリーブスピードを調整するのが非常に有効です。
例えば朝夕のローライトコンディショで、時おり水面でバスのボイルが見られる場合、このような状況ではポーズを入れない早いアクションや高速リトリーブが効果的。逆に水面が穏やかでイマイチ生命感を感じずにバスのレンジが深そうに感じるなら、ポーズを交えたスローなアクションが有効。ミドルレンジのバスがルアーを発見し、水面付近まで浮き上がってバイトする時間を作ってあげると意外なほどトップウォーターに反応してくれます。
7月のバス釣りに効果絶大!おすすめの最強ルアー3選
ここでは7月のバス釣りで実績が高く効果的なルアーを紹介します。この時期のバスはレンジがズレてしまうと反応が悪くなってしまうので、しっかりとしたルアーセレクトが重要となってきます。
オススメルアーその1 O.S.P ラウダー60
ラウダー60は、休日のメジャーレイクや小規模フィールドのオカッパリなどフィッシングプレッシャーに対応でき、8.4gの自重と後方重心&高比重設計により狙ったポイントにピンポイントキャストを決めやすくロングキャストも可能。フロロラインでも使える設定は使い勝手も良く、適度に首を振ることで移動距離を抑えてスプラッシュや水柱・スピッツを発生。高比重設計により風に流されにくくアクションを付けても手前に寄りにくい特性はピンポイントをじっくり攻める事が出来ます。

オススメルアーその2 ダイワ スティーズ チキータフロッグ
全長38mmの超コンパクトボディでこの時期のメインベイトとなりやすいカエルはもちろん、虫系パターンとしても非常に優秀なダイワのチキータフロッグ。非常に高いスナッグレス性能はキーとなるカバー周りでも大胆に使え、水絡みが非常に良く一点でネチネチ誘える特性はコンパクトボディながら存在感を出し、通常のフロッグでは反応しないセレクティブなバスを根こそぎ釣り切る実力を持っています。

オススメルアーその3 ゲーリーヤマモト【スミス】ファットイカ
今さら説明する必要もないバックスライド系ワームのファットイカはしっかりとした自重で使いやすく、甲殻類を狙うこの時期のバスに非常に効果的。程よいボリュームとアピール力をあわせ持つボディはカバー突破力も高く水流に乗せてナチュラルドリフトさせればその姿はまるで流されたザリガニやテナガエビのよう。様々なルアー使い方の出来るファットイカはこの時期、絶対に外せないワームの一つと言えます。
シェードやカバー攻略に重点を置くならテキサスリグも非常におすすめ。スリ抜けが良く、ボリュームのあるリグはこの時期のカバーに潜むビッグバスにとても効果的です。

7月のバス釣り、釣り方とコツ まとめ
7月のバス釣りは抑えるべきポイントをしっかり抑えておけば決して難しくはありません。
むしろバスのポジションや行動パターンが絞り込みやすいので、釣果自体は期待出来るものになるでしょう。
特にシェードと水の動きがある場所というキーワードは釣果を重ねるために絶対に外せないポイントです。
この条件に当てはまる場所でしっかりと釣りを展開出来れば、おのずと釣果は付いてくるでしょう。
しかしながらあまりにも釣れるからといって無理は禁物。7月の野外は大変危険です。
暑いのでちょうこうの際はこまめな水分補給と休憩をしっかりとり、体調管理を忘れないようにして有意義なフィッシング・ライフを満喫して下さい。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。


