バス釣りにとっては基本中の基本であり、王道の攻略法でもあるカバー撃ち。
ブラックバスが「ストラクチャーフィッシュ」である以上、最も効率的で理にかなったカバー攻略は初心者から上級者までが通年を通して安定した釣果を見込める一方でちょっとしたテクニックやスキルの差が、釣果に大きく影響します。特に夏場の高水温期や厳寒期、急な水質変化や人的プレッシャーの掛かったタフコンディション時はワームやリグのチョイスひとつでバスの反応も変化しますが、適材適所での正確なリグ選び、ワーム選びは膨大な時間と経験を要することも事実。たくさんのトライ&エラーだけが本当に優秀で釣れるリグ&ワームを選び出す最短ルートと言えますが、今回はそんなカバー攻略の中で私が長年に渡って使い込み、本当に自信を持っておすすめ出来る高性能なリグとワームをご紹介します。この記事での知識が、皆さんの釣果を下支えする何らかのヒントになれば幸いです。


Contents
カバー撃ちでリグ&ワームを選ぶ基準と求められる最低限の性能とは?
一口に「カバー撃ち」と言っても、カバーの種類やシチュエーションは様々。多くのバスをストックしやすい大規模なレイダウンから水生植物が形成するリリーパッドはもちろんの事、ワンドで形成されやすいゴミ溜まりなどが代表的なカバーと言えますが、全てのカバー撃ちでリグとワームに求められる最低限の性能は以下の3つ。
・カバーを貫通し、バスにしっかりとアピール出来る突破力
・バスが反応しやすい条件(ボリュームやアクションなど)
・バスが好むフォールスピード
以上の要素をバランス良く満たしている事が必要とされる条件となります。攻略したいカバーの厚さや濃さ、規模に対してそれぞれのワームやリグが持つ形状や特性を良く理解してチョイスする事がカバー撃ちで釣果を残す最も効率的な方法となります。
釣果に差が出る!おすすめカバー撃ちリグ5選
ここでは私自身がカバー撃ちで良く使うリグをご紹介します。各リグの持つ大まかな特性も理解しつつ、攻略したいカバーの特性や密度に合わせて使い分け出来れば釣果も飛躍的に向上します。
おすすめカバー撃ちリグ その1 テキサスリグ

アピール力
おすすめ度
カバー攻略において最も基本的であり、王道と言えるのがテキサスリグでしょう。シンカーのウエイトを変えるだけでフォールスピードを自在に調整でき、カバーの大小や濃淡によって非常に効果的なアプローチが可能な事に加え、圧倒的なスナッグレス性能とカバー突破力は通常のリグでは攻略不可能とされるような密集したゴミ溜まりやベジテーションカバーで威力を発揮します。また、カバー内だけでなく、オープンウォーターでもバイトを誘発するナチュラルなアクションは、どんなシチュエーションでも頼りになる存在です。
おすすめカバー撃ちリグ その2 リーダーレスダウンショット(直リグ)
カバー攻略力
アピール力
おすすめ度
比較的新しいジャンルと言えるリーダーレスダウンショットは、テキサスリグよりもワームの可動域が広く、よりナチュラルでハイアピールな特性が持ち味。着底後もわずかな水流で自発的に発生するアクションは、そこに置いておくだけでもバイトに持ち込む事が出来るエサのような存在で、タフな状況で強い一面を持っています。シンカーとフック一式があらかじめセットアップされている作りはテキサスリグと違ってリギングスピードも早く、1本のロッドで様々なシチュエーションをスピーディーに攻略したいオカッパリのランガン派におすすめです。
おすすめカバー撃ちリグ その3 ラバージグ
カバー攻略力
アピール力
おすすめ度
ラバーと大型のトレーラーが織りなすバルキーなボリュームで、高いアピール力とその存在感が特徴的なラバージグは、古くからテキサスリグと並んでカバー攻略で活躍して来たリグの1つ。大きなルックスは高いデカバス率と引き換えにカバー突破力がやや弱く、レイダウンやアシ際など比較的すき間の大きなカバーでその実力を発揮する傾向が強くなっています。ヘッドとラバー、そしてトレーラーが一体となったリグはスキッピング性能も優秀であり、使用するアングラーさんの技量によって大きくその実釣性能を変化させる代表的なリグと言えるでしょう。
おすすめカバー撃ちリグ その4 ノーシンカーリグ
カバー攻略力
アピール力
おすすめ度
すき間の多いカバーや、軽いウエイトのリグでも攻略出来るようなカバー周りではナチュラルなフォールスピードとアクションが武器となるノーシンカーリグも非常に有効なリグと言えるでしょう。昨今主流となりつつある高比重ワームは十分な自重もあるため、皆さんがイメージしている以上に高いキャストアキュラシー能力とカバー突破能力を持っているのも事実。どんなリグにも反応を見出せないような悶絶時合の最中、ノーシンカーリグによるカバー撃ちは皆さんにとって貴重な1匹をもたらしてくれる切り札となるでしょう。
おすすめカバー撃ちリグ その5 フロッグ
カバー攻略力
アピール力
おすすめ度
「リグ」と定義するには若干的外れな感もありますが、時としてフロッグは、カバー攻略においての他を圧倒するほどの実釣性能を持っています。テキサスリグにも負けない優秀なスナッグレス性能はもちろん、水面に「浮いている」と言う他のカバー撃ちリグとは一線を画した独特な視覚的アピールは、カバー直近にサスペンドするバスに絶大な効果を発揮。しっかりとその実力を引き出すには専用のタックルやセッティングが必要となってくるため、少々ハードルの高い部分もありますが、広いウィードエリアやカバーエリアを効率良くサーチ出来る特性も、スピーディーなフロッグゲームならではの強みと言えるでしょう。
エキスパートも愛用するおすすめのカバー撃ちワーム5選
それではここで、私や周りのエキスパートアングラーが実際に長期間使い込み、数々の実績と釣果を残してた優秀なワーム達を5つご紹介します。ここで紹介するワーム達は全体的なバランスが優れている上にそれぞれに際立った特性を持っているのでどんなシチュエーションでも使いやすく、安定した結果を残すにはうってつけのアイテムと言えるでしょう。これからカバー撃ちをマスターしようと思っているアングラーさんにはとてもおすすめです。
おすすめカバー撃ちワームその1 ノリーズ エスケープツイン
テキサスリグ
リーダーレスDS
ラバージグトレーラー
ツインアームによる力強い水押しはビッグバスの実績多数!
数あるクロー系ワームの中でも抜群の実績を持ち、エキスパートに愛用者の多いエスケープツインは、存在感のあるボディと重厚なツインアームがアピールポイント。無駄なパーツの少ないボディ形状はスリ抜け性能も優秀で、他のワームには無い時間差で倒れ込むアームの自発的アクションは、ビッグバスの実績も豊富な実力派ワームに仕上がっています。
おすすめカバー撃ちワームその2 リアクションイノベーションズ スイートビーバー
テキサスリグ
リーダーレスDS
ラバージグトレーラー
エキスパートの使用率と実績はNo.1!カバーで釣れるテキサスワーム!
本場アメリカのフリッパーに絶大な人気を誇り、スポンサー契約の有無にかかわらわず圧倒的な使用率を誇るスイートビーバーは、すり抜けの良い扁平なボディとバルキーなシルエットでカバー用テキサスワームに求められる性能を高い次元で有しています。現在では日本のフィールドでもたくさんの実績を作り上げ、多くのエキスパートに愛されているその理由はただ単純に「釣れるから」に他なりません。
おすすめカバー撃ちワームその3 O.S.P ドライブビーバー
テキサスリグ
リーダーレスDS
ラバージグトレーラー
ハイアピールなバサロアクションでバスを引きつけるフォールベイト!
フォール時に見せるバサロアクションで、大きく水を押すドライブビーバーは、テキサスリグをはじめ、様々なリグとの相性も抜群なソフトベイト。細かく仕切られてリリースされているサイズバリエーションはシチュエーションや状況に合わせやすく、様々なシーンで活躍してくれます。ビギナーはもちろんのこと、全国各地のエキスパート達がこぞって愛用するほどの使いやすさと実釣性能は、まさに最強のカバー撃ちワームと呼ぶに相応しい作りになっています。
おすすめその4 deps ブルフラット
テキサスリグ
リーダーレスDS
ラバージグトレーラー
独特のスパイラルフォールがバイトを誘発するギル系ワーム!
ライトウエイトのシンカーと組み合わせる事で見せる独特のスパイラルフォールで、ビッグバス率の高いブルフラットは、比較的新しいワームながらすでに多くの事績を持つ釣れスジワームの筆頭です。カバー突破力はそれほど高くはないものの、体力のあるバスが好んで捕食するブルーギルを模したシルエットは非常に効果的であり、普段からブルーギルや子フナのような大型のベイトをメインとしているビッグバスに対し、時として絶大な威力を発揮します。
おすすめカバー撃ちワームその5 ダイワ スティーズホグ
テキサスリグ
リーダーレスDS
ラバージグトレーラー
数あるホグ系ワームのメリットをあわせ持つバーサタイルワーム!
その驚異的な実釣性能で、リリース以後数多くのフォロワーを生み出して来たホグ系ワーム。私自身も様々なワームがリリースされる度に使い込んで来ましたが、その中で最も新しく、最も完成度の高いワームが今回紹介するスティーズホグと言えるでしょう。ボディのボリュームやウエイトに対し、細部まで計算しつくしたかのような各パーツのトータルバランスは、お互いの特徴を引き出し合って非常に複雑で効果的なアピールを発生させるだけでなく、他のホグ系ワームと違って様々なリグに高次元対応出来る器用さも持ち合わせる優等生ぶりで、多くのアングラーをサポートしてくれます。
釣果に差が出る!カバー撃ちで大活躍のおすすめワーム&リグ5選 最後に・・・
非常にダイナミックでアグレッシブなゲーム展開である反面、繊細さも必要とするカバー撃ち。実は苦手とするアングラーさんも意外なほど多いスタイルだったりします。冒頭でも触れたように「ちょっとした」違いが大きな釣果の差となって浮き彫りになりやすいこの釣りは、かんたんに言ってしまえば「釣れる人と釣れない人」がハッキリしやすい釣りですが、バスフィッシングにおける基本がたくさん詰まったこの釣りは、爆発的なスキルアップに必要なヒントがちりばめられています。カバー撃ちで大切なのは、釣れるまで攻め続ける事とルアーロストやトラブルを恐れずに思い切り大胆にアプローチする事です。どうか今回紹介したワームとリグを使ってカバーに対して大胆にアプローチしてみてください。きっとイメージしていた以上の結果が直ぐに帰ってくるはずです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。


