元トーナメンター兼フィールドテスターのちかみやが、個人的に気になるルアーをテストして、独断と偏見でお送りするルアーインプレッションコーナー。実際に使い込んだ上でそのルアーが持つ特徴や長所などを超個人的な目線でインプレションしています。今回はアメリカのトーナメントシーンで生まれ、日本でも一世を風靡したシミーフォール特化型のバイブレーションプラグ、ストライクキングのレッドアイシャッドを実釣で使い込んできました。このハードベイトが持つその特徴と本当の実力を解説していきます。
Contents
ストライクキング レッドアイシャッドのスペック
Length : 2.5inch（65㎜）
Weight : 1/2oz（17.0g）
Hook : #4×2
カラー ：18色
使いやすさ
実釣性能
おすすめ度
ストライクキング レッドアイシャッドの特徴
レッドアイシャッドはシミーフォールを最優先した腹部側の複雑な構造が特徴的。他を寄せ付けないワイドなアクションと高いレスポンスが、このルアー最大の特徴です。
ここではレッドアイシャッドの主要なコンポーネントや内部構造などから、このルアーが持つ特徴や本来のポテンシャルをひも解いて行きます。
ヘッド形状
リフト＆フォールによるシミーフォールをメインアクションとして設定しているレッドアイシャッドのヘッド形状は、他のシミーフォール系バイブレーションと同じくボディ幅を最大限に活用した大胆な平が特徴的。少ない移動距離でもレスポンス良くアクションし、自身の持ち味を極力まで引き出すセッティングは、シビアな状況で実力を発揮しやすいばかりでなく、ストラクチャー周りで有効なスナッグレス性能もあわせ持っています。
ヘッドの角度
バイブレーションプラグのアクションの質やレスポンスを決定付ける重要なファクターとなるヘッド角度ですが、レッドアイシャッドのヘッド角度はボディラインを崩してしまうほど潔くカットされたヘッド角が特徴的。最大効率で水を受けるセッティングは、高いアピール力とレスポンスで広範囲のエリア攻略から狭いピンスポットまで、場所を選ばず十分な実力を発揮しやすくなっています。
ボディ形状
このルアー最大の特徴となっているのが、考え抜かれたボディバランスと言えるでしょう。独特の高アピールなシミーフォールは、3箇所に内蔵されるウェイトバランスとポジション、複雑なボディシェイプが密接に関係しており、これらのどれか１つが欠けてもこのルアーのアクションは実現しません。また、適度に配置された３つのウエイトを１つをいじっただけで、他の2箇所のウェイトに悪影響を与え、アクションが崩壊してしまうほど微妙なセッティングは、このバイブレーションが他の追随を許さない唯一無二の存在に押し上げています。
ストライクキング レッドアイシャッドの特徴と長所
レッドアイシャッドは今でも良く使うハードベイトの1つ。特にバスがサスペンド状態にあるシーンでは、無類の強さを発揮します。
ここではレッドアイシャッドが持つ大きな特徴を3つご紹介します。
それぞれのルアーが持つ特徴や長所、強み理解していれば、状況に応じて正確にルアーを使い分けられるようになるので、より多くのバスに出会えるチャンスが広がります。
クラストップ！ハイアピールなシミーフォール！！
レッドアイシャッドと言えば、数々のトーナメントで高い実績を積み上げるほどの高い実釣性能が最大の魅力。その中でも他のバイブレーションプラグにはないハイアピールなシミーフォールは、このルアーの代名詞ともなっています。ボディ形状からウエイトバランスまで、非常に考えて作り込まれた奇跡のセッティングは、横に引いてくるだけだった1次元的な今までのバイブレーションプラグにリフト＆フォール2次的な要素をプラスして攻略の幅を大幅に広げ、本来バイブレーションプラグが苦手としているサスペンドしている気難しいバスや、極度に活性の低いバスまでも攻略することを可能としています。
スローリトリーブでもしっかりアクションする動力性能！
他のバイブレーションプラグと比べ、やや軽量なボディウエイトに水を受けやすいヘッドセッティングを組み合わせたレッドアイシャッドは、少ない抵抗でもアクションする抜群のアクションレスポンスとスローリトリーブでもしっかり動く動力性能を持っています。他のバイブレーションプラグでは到底不可能と思えるリトリーブスピードでもしっかりとアクションし、レンジをキープする能力は、特にシャローエリアのグラス攻略やタフな状況でのパイロットルアーとして絶大な威力を発揮します。
優秀なスナッグレス性能！！
ボディ幅を最大限に活かしたヘッドデザインとパワフルなアクション、そして鼻先に設置されているノーズウェイトによって抜群のリトリーブ安定性とボディバランスを誇るレッドアイシャッドは非常に高いスナッグレス性能もあわせ持つバイブレーションプラグになっています。特にウィードなどのベジテーション系ストラクチャーや縦方向のストラクチャーにめっぽう強い特性はイメージしている以上に強力で優秀。サスペンドするバスのつきやすい縦ストラクチャー攻略では得意のシミーフォールと相まって、無類の強さを誇ります。
ストライキング レッドアイシャッドの感想と使い方 まとめ
アフター以降のセレクティブな時期や秋口など、バスが「縦」方向の動きにしか反応しない季節や状況は多々あります。今までこの状態のバスをハードベイトで攻略するのは高難易度とされてきましたが、今回紹介したレッドアイシャッドの登場で一気に身近なパターンになりました。スローリトリーブでもしっかりアクションする特性はレンジキープもしやすく、水深1ｍにも満たないエリアをていねいにサーチする事ができ、ストラクチャー付近では軽くロッドをあおりリフト＆フォールのアクションに切り替える事でバスからのバイトを意図的に誘発することも可能。ウィードやレイダウンなど比較的大規模となるストラクチャー周りでは、ハイアピールなアクション設定がより一層輝きます。このルアーがリリースされて以降、「シミーフォール」に着目し、同様のアクション特性を持つバイブレーションプラグが数多くリリースされてきましたが、ここまで完成度が高く、シミーフォールに特化したバイブレーションプラグはまだありません。皆さんもぜひ１度、純粋培養されたトーナメントウエポン「レッドアイシャッド」の実力を、その手で確かめてみてください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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