クランクベイトの性能を引き出す！究極のクランキンロッド５選

バス釣りをしているアングラーさんのBOXには、必ず１つは入っているクランクベイト。

ファーストムービング系のハードベイトとしては幅広いシチュエーションで効果的な特性を持ち、出しどころを選ばない優秀なサーチ能力はパイロットルアーとしてこれ以上ないパフォーマンスを発揮してくれます。

基本的には”ただ巻くだけ”でその実力を引き出す事が可能なため、初心者の方にとって最も扱いやすいサーチベイトと言えますが、実は”ただ巻くだけ”だからこそロッドの性能に左右されやすい特徴を持ち、ロッドの特性次第で大きく釣果が変わる事も多々あります。

そこで今回は、オカッパリゲームで使う事の多いシャロークランクから1.5ｍダイブのミディアムクランクと特に相性の良いロッドを５本ご紹介します。いちクランカーの私にとっても究極のクランキングロッドは追い求めるだけの価値がある特別な一本。この記事が皆さんのロッド選びの基準になれば幸いです。

先生

今回紹介するロッドは、ブリッツやワイルドハンチ、イヴォークやピーナッツなど、普段皆さんが主力とするような人気クランクベイトの性能を引き出す力を持ったロッドとなります。

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ロッドを選ぶ際にチェックしたいスペック

廃盤となってしばらく経ちますが、今でも銘竿として知られるシマノのファイナル・ディメンション610クランキングシリーズ。クランクシャフトとしてほぼ完璧なスペックは現在でもたくさんのエキスパートアングラーが愛用しています。

一言でクランクベイト用のロッドと言っても現在の市場には様々な性格や特色を持った個性的なロッドが多数リリースされています。本来であれば釣り場で使い込み、その特性を知ることが一番ですが、実際にはそうもいきません。ここではロッドに表記されるスペックなどから「そのロッドがどの様な性格を持っているのか？」を読み解く”カギ”をお伝えします。

ロッドの長さ（レングス）

ロッドの長さはロングキャスト性能やキャストのアキュラシー性能（イメージ通りのポイントへキャスト出来る精度）、ロッド自体の取り回しに影響します。また、長ければ長いほどクランクベイトには大切なトレースコースの幅が増えます。クランクベイトはロッドワークを多用するようなハードベイトでは無いので、少し長めの方がメリットが多くなります。

長いロッドのメリット
・ロングキャストしやすい
・トレースコースの自由度が高い

短いロッドのメリット
・キャストアキュラシーが高い
・取り回しやすい

ロッドのパワー

オールマイティーに使えるクランキングロッドとしてはML～Mクラスのロッドパワーが一般的。メインで使用するクランクベイトのサイズや攻略したいシチュエーションによってチョイスする事が重要となります。最近主流の中～小型クランクならMLクラス、60㎜/10ｇ以上のフルサイズクランクや1.5ｍ以上ダイブするクランクベイトにフォーカスするならMクラスのロッドがピッタリくるでしょう。

また、どのようなシチュエーションで多用するのか？もロッド選びには重要。広大なシャローのオープンウォーターを攻略するのであればMLクラス、リザーバーのボートゲームのようにレイダウンなどのストラクチャーをメインに攻略するカバークランキングなら大きな魚がカバー周りで掛かった際に強引なやりとりが出来るMクラスのロッドが好ましいでしょう。

・MLクラス
固定重心のタイニークランクやフラットサイド、10ｇ以下の中～小型シャロークランクオープンウォーターメインで、パワーよりもノセ感やキャスト感を重視する場合

・Mクラス
２ｍ前後までダイブするクランクベイト、フルサイズシャロークランク、カバークランキングで多用し、ロッドパワーが必要な場合

ロッドのテーパー

クランクベイトに使われるロッドではファーストテーパー～レギュラーテーパーのロッドがメインとなります。

ロッドのテーパーはキャストアキュラシー（キャストの精度）と投げやすさ（キャストのしやすさ）に直結する要素。こちらもメインで使用するクランクベイトの性能や攻略したいシチュエーションによって選びます。基本的にオープンウォーターなどの広いエリアを攻める場合はどちらのテーパーでも構いませんが、カバークランキングなど、ピンスポットへの正確なキャストが必要な場合はハンドリング性能の高いファーストテーパーの方が好都合となります。

また、クランクベイトは空気抵抗が大きく、一般的にはキャストしにくい部類のハードベイト。アクションのキレやレスポンスを重視したモデルでは軽量なウッド素材を使った固定重心のクランクも多く、そのようなクランクベイトや、フラットサイドクランク、もともと自重の軽いタイニークランクなどは曲がりやすい性格を持つレギュラーテーパー寄りのスペックの方が扱いやすく、キャストしやすくなります。

・ファーストテーパー
ロングキャストよりもキャストの精度優先。カバークランキングや小規模なフィールド、タフな野池などでピンスポットへのキャストが必要な時に効果的

・レギュラーテーパー
小型クランクや空気抵抗が大きく投げにくい固定重心のクランクを多用する場合、ロッド自体が深く曲がりやすいのでキャストしやすい。広大なシャロー、ウィードエリア、ゴロタやリップラップなどのハードボトムのように広い範囲を攻略したい場合に有効

ロッドの素材（マテリアル）

クランクベイトのロッドを語る上で必ず悩むのがロッドの素材で、クランクベイトにフォーカスしたロッドでは低弾性カーボンとグラスが使われます。

低弾性カーボンは軽量な自重とシャープな操作性が特徴的。他のロッドと持ち替えた時も違和感が少なく、キャストアキュラシーとクランクベイトにとっても意外なほど重要な感度に優れます。グラスと比べ反発力が強いのでしっかりと曲げてあげる事が出来ればロングキャストもやりやすい特性を持っています。

一方でエキスパートほど多用するグラス素材は、フレックスでしなやかな特性が非常に魅力的。軽い抵抗でも曲がりやすい性格は様々なクランクベイトを無理なくキャスト出来る懐の深さがあります。クランクベイト特有のワイドなアクションを引き出しやすく、カーボンロッドでは取り逃がしてしまうような小さなバイトをフックアップまで持ち込める能力はコアなクランカーがグラスロッドを採用する大きな要因の１つとなっています。

・低弾性カーボン
カーボン特有のシャープな操作性はキャスト精度が高い
反発力が強いのでロングキャストしやすいが、小さいクランクなどは投げにくい
感度が優秀なのでボトムやストラクチャーのコンタクト感が明確
パワーを上げると反発力も上がってしまうので、パワーが出しにくい

・グラス
良く曲がるので軽いクランクもキャストしやすい
クランク本来のアクションを引き出しやすい
しなやかなブランクでバイト追従性が非常に高い
低反発なのでパワーを上げてもしなやかさが残る