システムミノーという概念が作り出す新しいコンセプト。
現代のバスフィッシングシーンを考えて作られた釣果主義のハイスペックミノー!
ちかみやが、最新ルアーや名作ルアーをテストして、独断と偏見でルアーインプレッションをお送りする名作訪問のコーナー。そのルアーが持つ特徴的なルアーの構造と形状、実際に使用した感想と独自の解釈でルアーの特徴をひも解き、超個人的な目線でルアーを解説しています。今回はダイワの最新型ジャークベイト、スティーズミノーを紹介してみたいと思います。
スティーズミノーには110㎜と125㎜、2つのボディサイズ、潜行深度はSR,MR,DR,EX-DR(EX-DRは125㎜のみ)の計7タイプがラインナップされています。若干、引き抵抗やレスポンスの違いはありますが、基本コンセプトや狙っているアクション、使い方などは同じ設定となっています。今回は代表して最もジャークベイトらしい味付けのスティーズミノー110SRをインプレッションしていきます。
Contents
スティーズミノー110SRのスペック

Length : 110.0㎜
Weight : 14.4g
サスペンド
Hook : #6x3
カラー :12色
スティーズミノー110SRの構造と外見の特徴
スティーズミノー110SRの外見や内部構造などから、このルアーが持つ本来のポテンシャルを解き明かしてみましょう。スティーズミノーには現代のバスに寄り添うといった一貫した明確なコンセプトがあります。
リップの形状

スティーズミノー110SRのリップ形状はやや幅広な形状で水を掴みやすい形状になっていますが、リップのつけ根部分は若干絞られていてロールアクションが出やすい形状になっています。やや前方に配置されたリップは水をしっかり掴み、使いやすさと狙ったアクションを再現しやすくなっています。
リップの角度
リップの角度は、通常のジャークベイトよりもやや浅い角度になっています。
適度な抵抗感を残した上でロール主体のアクションが強くなるように設定され、ただ巻きとジャーキング、両方に対応するセッティングになっています。
潜行深度は約1.3mで、シャローレンジからミッドレンジまで幅広く使える設計になっています。
SRは1.3m
MRは1.7m
DRは2.5m
EX-DRは3.5m
の潜行深度を持っています。(フロロ14lbライン使用)
ボディ形状
スティーズミノー110SRのボディはややフラット寄りの形状をしていて水が抜けやすく、軽い力でも簡単にダートします。ただ巻きでのレスポンスとベイトライクなタイトアクションを可能としていますが、内部に配置されたタングステンウエイトの重心移動システムはけっこう大きい音がするので、ハイプレッシャー下ではマイナスになるかもしれません。
スティーズミノー110SRの特徴と長所
ここではスティーズミノー110SRが持つ特徴を3つご紹介します。
それぞれのルアーが持つ特徴や長所、強み理解していれば、状況に応じて正確にルアーを使い分けられるようになり、より多くのバスに出会えるチャンスが広がります。
短めに設定されたダート幅
スティーズミノー110SRは意図的にジャーク幅を抑える工夫がされています。使っていて非常に心地よいダート幅はコントロールがしやすく、ダート幅が広すぎると追いきれない厳寒期のジャークベイトゲームにはうってつけの設定だと思います。
また、ある程度乱暴にジャークしても一定のアクションが出るようにセッティングされているので、集中力も続きますし、まだジャークベイトを使って間もない初心者の方でも簡単に”釣れるダートアクション”をさせる事が出来ます。
タイトでナチュラルなロールアクション
スティーズミノー110SRはジャーキングとただ巻きの両方に高次元で対応出来るように設計されています。
近年ではどこのフィールドでもハイプレッシャー化が進み、大きなアクションではバスが反応してくれないことも増え、釣れにくい状況が多くなりました。スティーズミノー110SRは、そんな状況で特に強いタイトでナチュラルなロールアクションをメインとし、キレのあるハイピッチロールでバスを誘います。
また、ジャーキングでは名作と呼ばれるジャークベイトに多い”ステイ中にグラグラとロールする自発的アクション”を発生させ、ステイ中のバイト率を引き上げています。
圧倒的なロングキャスト性能
タングステンボールを3つ使用した重心移動システムを採用し、ウエイトを尻尾付近にまで到達させて安定した飛行姿勢によるアキュラシーとロングキャスト性能を実現しています。圧倒的なロングキャスト性能は効率良く広範囲をサーチでき、素早いゲーム展開に貢献します。
スティーズミノー110SRを使った感想と使い方のまとめ
システムミノーという概念が作り出す新しいコンセプト。現代のバスフィッシングシーンを考えて作られた釣果主義のハイスペックミノー!スティーズミノー110SRのルアーインプレッションは以上でおしまいとなります。今回のまとめとして、もう一度このルアーの特徴を振り返ってみましょう。
・短めに設定されたダート幅
・タイトでナチュラルなロールアクション
・圧倒的なロングキャスト性能
この特徴を理解して有効なシチュエーションで使ってあげるようにすれば、より効率良く釣果を伸ばすことが出来ます。
スプーンビルミノーやダイビングミノーなど、ディープレンジをミノーで攻めるという概念自体は昔からありましたが、潜行深度の深いミノーはリップの自由度が少なく、アクションに問題がありました。ダイビングミノーに名作が極端に少ないのはその為ですが、スティーズミノーは高い基本性能でどのモデルも良いアクションをします。特に琵琶湖をメインに開発されたDR&EX-DRは亀山や相模湖、河口湖などでも高い実釣性能を発揮すると思います。
今までジャークベイトというルアーはどこか“バスを引っ張ってバイトさせる釣り”というイメージがありましたが、スティーズミノーはシステムミノーという新しい概念のもと“こちらから歩み寄る釣り”に特化しています。現代のバスに合わせてセッティングされたルアーアクションと細かいレンジ設定、あえて性能を突出させることで誰にでも使いやすく、オートマチックに釣れるダートアクションを引き出せるようにする工夫・・・その一つ一つがひと昔前のTEAM DAIWAをなぜか彷彿とさせます。当時のTEAM DAIWAは数々の名作ルアー達を残してくれました。今後はこの様なジャークベイトが歴史に名を残す名作となるのかも知れませんね。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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