バス釣りの本質集

ガイドリングの種類と特徴【トルザイト,sic,アルコナイト】

昨日はアルコナイトリングに焦点を当てて解説してみました。

今回は、その流れで現在主に採用される事の多いガイドリングの特徴を解説してみたいと思います。

ちかみや自身しがないロッドビルダーなのですが、知り合いの紹介や友人の依頼などにも恵まれて今までたくさんのロッドを製作し、様々なガイドに触れてきました。

「ガイドなんて小さいパーツなんだから、何を使っても同じでしょ?」

と思われている方も多いと思いますが、実はそうでもないんです。

ちかみやがロッドを作る際に感じるのは、ガイドって種類によってそれぞれの個性が凄い!

と感じています。

あんなに小さなパーツなのにそれぞれの特徴と個性が際立っていて、ロッドに大きな影響を与えるガイドはとても大切な存在だと思います。

ブランクの性能をフルに引き出して最高のロッドになるのも、チョイスを間違えて高性能のブランクが役立たずになってしまうのも、全てガイドに掛かっています。

ロッドをビルドする時も、ショップで購入する時でも、本当に良いロッドを見分ける一つの指針になればと思います

先生
先生
今回紹介するガイドリングの他にもゴールドサーメットやハードロイ、アルミナオキサイドなどのガイドリングが存在していますが、現在日本で主流なのは今から紹介する3種類のガイドリングになります。

※今回の画像と引用文献は全て富士工業様からお借りして来たものになります。

トルザイト

トルザイトリングは現在、最もハイスペックなガイドリングとして富士工業のフラッグシップモデルになっているガイドリングです。

従来のsicと比べて薄い、軽い、表面が滑らか、と言った特徴を持っています。

ちかみや的にはメリットがたくさんあるけど、デメリットも多いリング。

と言った感想を持っています。

トルザイトリングの中で唯一優れていると思える部分はリングの薄さです。

通常のガイドリングよりもリングが薄くなると言うのは意外とメリットが大きいもので、同じサイズのガイドでも内径を大きく出来ます。

内径が大きいとラインの放出もスムーズになるので、ウエイトが軽いリグなどを使用する際に扱いやすさを感じます。

残りのメリットである軽さに関して、下記の引用文を見ると40%の軽量化とあります。

確かに数字だけを見ればすごい数字ですが、そもそもガイドリング自体が軽量な為、ほとんどメリットを感じません。

仮にオールsicリングのバスロッドをオールトルザイトリングに変更しても、実際の軽量化としてはロッド全体で2gも変わらないのです。

現在のバスロッドは概ね100gくらいの重量ですから、その違いに気付くエキスパートはどの位いるのでしょうか?これはもう一つメリットでもある滑らかさにも言えます。

逆にデメリットは?と聞かれると2点上がります。

一つ目は糸鳴りが凄い点です。

これは多くのユーザーが指摘している様なのでちかみやが扱ったトルザイトリングだけが特別というわけではないようです。

たぶん構造上致し方無いのだとは思いますが、トルザイトの糸鳴りはけっこう耳に障ります。

もう一点は放熱性が低い事です。

ラインが熱に弱いのはよく知られている事実ですが、トルザイトは熱がこもりやすい性質を持っています。

バス釣りや管理釣り場のトラウトなどでは問題ありませんが、ドラグを鳴らして豪快にラインを引き出していくソルトウォーターのビッグゲームでは採用出来ないのが本音のようです。

その他の細かい解説については下記の引用文をご参照ください。

① 極・高強度な新開発セラミックだからこそ実現

1981年に登場して以来、セラミックリングの最高峰として君臨し続けるSiC。2013年、新開発セラミックによってTORZITEリングはSiCリングを上回る究極の薄さと、ガイドリングとしての理想形状を実現しました。そして2014年、より幅広いライン角度への対応、暴れるラインへの対処ではR型の性能を上回るフランジ形状のトルザイトF型、「TORZITE – F」が新登場します。

② 強さが実現させた究極の薄さと理想形状
驚異的な素材特性「曲げ強度」「粘り強度」により、極薄化してもSiCリングと同等の割れにくさを確保しました。

③ 耐衝撃高さ比
TORZITEガイド装着ロッド、SiCガイド装着ロッドの双方を地上に倒し、リングが割れる高さを測定しました。
衝撃時の割れはセラミックの大敵。TORZITEは、新開発セラミックの稀有な物性によってバネのように衝撃をはね返します。

極・軽い
① 軽量/拡がる口径
●重量:リング単体ではJ型SiCリングと比べ、R型TORZITEは約40%の軽量化、F型TORZITEは同等以下の重量をそれぞれ実現。チタンフレームに装着された状態ではJ型SiCリングアイテムと比べ、R型TORZITEアイテムは約10%の軽量化、F型TORZITEアイテムは同等以下の重量をそれぞれ実現しました。
●口径:R型TORZITE、F型TORZITEともにJ型SiCリング比約15%の拡大に成功しました。

J型SiCリングと比べ、R型TORZITEは約40%の軽量化、F型TORZITEは同等以下の重量。

② ダウンサイジング
チタンSiCスペックのリングサイズ12以下のガイドは、チタンTORZITEスペックなら、1サイズ小さくすることが可能です。
これによりチタンSiCスペックと比べてガイド総重量、ロッドモーメントとも画期的に軽減され、特に極軽量となったティップ部が驚異的な感度向上をもたらします。

極・優しい
① 形状と表面の相乗効果が生み出す優れたライン保護力
TORZITEは、その緩やかにラウンドした断面形状により、リング表面にラインが接触する長さがSiCリングの約2倍になります。
これにより、ラインに与える接触圧力は、SiCリングと比べて約半分に軽減されます。

ライン表面は、ライン損傷の起点となるマイクロピット(凹み)が極めて少なく、鏡面仕上げの精度はSiCをさらに上まります。
ラインとの摩擦抵抗が「SiCの1/5」と極めて低いため、ライン保護能力に優れているばかりでなく、リトリーブも常にスムーズで、最新リールの高精度なドラグ性能も最大限に生かすことができます。

② ライン滑りがよい
大きなR形状と鏡面仕上げは、ラインの滑り、ライン放出性能、リールのドラグ性能、リトリーブ性能を格段に向上させます。

キャスト時のラインは、スピニングリールからは螺旋状に、ベイトリールからは直線に近い波状に放出され、それぞれ高速でガイドリングを通過し、その瞬間、ラインはリング内面には「点」で接触するのみです。
従ってTORZITEの独自形状による「大きなライン接面積」は、ラインの放出抵抗を強めるものではなく、逆にラインが「点」で接触する際の滑りに好影響を与えます。

③ ライン耐久性の向上 – SiCリングと比べて4倍のライン耐久性 –
TORZITEは、その形状特性による驚異の「低ライン接触圧」、素材特性による抜群の「低摩擦抵抗」がラインとの摩擦熱を大幅に軽減し、さらにSiCリングに次ぐ熱伝導特性と相まることで、ラインの耐久性を飛躍的に向上させます。

④ ラインがちぢれにくい – 特に細いラインには効果絶大性 –
TORZITEの大きな内面Rは、ラインのちぢれを最小限に抑える効果もあります。ラインは接触圧で扁平になりやすく、片側が扁平することで ラインはクルクルとちぢれます。ラインのちぢれは、ライントラブルの大きな原因となります。

極・耐磨耗性
素材特性によりSiCと同等の耐摩耗性が実現- FujiリングラインナップではSiCに次ぐ硬度 –
TORZITEは、ガイドリング専用に開発された新素材。高密度で高結束な結晶が、耐摩耗性を最大限に高めます。
さらに「低ライン接触圧」、「表面の滑らかさ」そして十分な硬度を持つことで、圧倒的な信頼を得るSiCと同等の耐摩耗性を実現しました。

sic 【sic‐s】

sicリングは正式名称シリコンガーバナイドと呼ばれ、現在最も多くのシェアを誇るガイドリングです。

細かく分類すると今まではsic‐jというモデルでしたが、2016年からsic‐sという新型にモデルチェンジしました。

何が変わったのか?というと従来のsicリングよりも薄くなりました。

これによってちかみやとしてはトルザイトを超えたのでは?と勝手に解釈しています。

sicのメリットとしては全ガイドリング中最も硬い事、放熱性能が高い事が挙げられるます。また、デメリットらしいデメリットが存在しないこともsicリングのメリットと言えます。

先生
先生
長い期間ずっと主流ガイドリングの座に座り続けていられるのはそれなりの理由があるんですよ。

下記に引用文を掲載しますので細かい内容が気になる方は一読下さい。

超・放熱性
SiCは、改良型ハードリングの5.7倍という圧倒的な熱伝導率。ラインが急に強く引っ張られる時や大きな魚を寄せる時、リングとの接点には瞬間的に高熱が発生します。SiCリングは、その熱を一瞬で拡散し、大切なラインを守ります。

超・スベリ
SiCリングは、宝石レベルの鏡面研摩仕上げ。硬く崩れにくいSiCを特殊製法によって徹底的に滑らかに磨き上げるから、表面は顕微鏡で見てもツルツル。
改良型ハードリングと比べた糸切りテストでは、驚異的な低摩擦抵抗によって20倍以上のライン寿命を記録(当社テスト)。
ラインダメージを飛躍的に軽減し、色艶も変質または劣化しません。

超・硬度
SiCはステンレスの12倍の硬度で、ダイヤモンドに次ぐ硬さ。目に見えない砂や塩が付着したラインは、長~いヤスリと同じ。なので特にPEラインには、削れにくく減りにくいSiCは不可欠なのです。

超・軽量
SiCはステンレスの1/3の軽さ。これは、超軽量チタンフレームとの相乗効果で、感度やバランス、ロッド性能を大きく引き出すカギとなります。

虚偽表示にご注意ください。

「SiC」は化学式です。
【Silicon Carbide】
ケイ素(Si)と炭素(C)の1:1の化合物。化学式SiC

アルコナイト

アルコナイトリングについては過去に詳しく解説した記事があるので、そちらをご参照下さい。

バス釣りの本場アメリカではアルコナイトリングが主流になっています。

アルコナイトリングの最大の魅力は何と言ってもコストパフォーマンスの良さですね。

sicリングを搭載ロッドとアルコナイトリングのロッド、ガイドリングが違うだけで1万円程の価格差が生まれます。

かと言ってsicリングとそれほどの性能差があるのか?と言えば決してそんな事は無く、sicリングに迫るパフォーマンスを発揮しています。

デメリットを強いてあげるまなら硬度の低さですが、それもトルザイトと同程度です。

価格がやすいからと言って実際の使用には全く問題ありません。

最後に・・・

ガイドリングにフォーカスして各々の特徴を比較するというマニアックな記事はこれで終わりになります。

バスに限らず魚釣りと言うのは本当に奥が深く、値段が高くて最新のモノが必ずしも最良のモノとは限りません。

凝りだしてしまうと、どんどん小さな部分が気になったりしてしまいます。

ですがそれも「釣りが上手くなりたい!」という向上心の現れだとちかみやは思っています。

いつまでもその気持ちを忘れずに、釣りを楽しみましょう。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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