フローティング化によってコンセプトを明確化!
スナッグレス性能に磨きをかけた元祖カバー攻略型シャッド!!
本格的なシーズンインを前に、ルアーの入れ替えをしなくてはならないちかみやが、個人的に気になるルアーをテストして、独断と偏見でお送りするルアーインプレッションコーナー。そのルアーが持つ特徴的な構造や形状、実際に使用した感想と、独自の解釈でルアーの特徴をひも解き、超個人的な目線でルアーをインプレションしています。今回はジャクソンのリリースする看板ルアーの一つ、フローシャッドをひも解いていきます。
Contents
フローシャッド クランキンスペックのスペック
Length : 60.0㎜
Weight : 6.8g
フローティング
Hook : RYUGIピアストレブルダガー#6×2
カラー14色
フローシャッドの構造と外見の特徴
ここではフローシャッドの外見や内部構造などから、このルアーが持つ本来のポテンシャルをひも解いてみましょう。元祖カバークランキンシャッドとしてリリースされたフローシャッドはカバー攻略型シャッドとして特化された特徴がたくさんあります。
リップの形状
フローシャッドのリップ形状は、シャッドに多く使われるリーフ型の形状で、先のとがったリップは水を掴みやすくルアーの動き出しが早くなります。非常に薄く作られたリップはレスポンスが高くキレのあるスイムアクションを生み出しますが、掴んだ水はしぼりこまれたリップのつけ根部分から抜けてしまうのでアピール力のあるような強いアクションにはならず、ただ巻きをした時の基本アクションはシャッドらしいロール主体でハイピッチなアクションになります。
リップの角度

リップの角度は水平に近く、ボディのカーブに沿った角度にデザインされています。多くのシャッドが採用するボディに対して水平なリップ角は、巻き心地も軽く、ただ巻きシャッドの理想的とするタイトでハイピッチなロールアクションを作り出す角度になっています。潜行レンジはモデルによって違い、一番浅い設定のZEROは約1m、オリジナルのタイプⅠとそのビッグモデルであるクランキンスペックが1.4m、オリジナルのディープモデルであるタイプⅡが2.1mとなっています。
ボディ形状
フローシャッドのボディ形状は、細身のシルエットが多い通常のシャッドよりもひと回りほど太めのボディデザインとする事で浮力を高くしてスナッグレス性能を強化する工夫がされています。フローティングに設定されたボディは軽く、レスポンスが高いのでキレの良いアクションを作り出します。しっかりと水を押す設定のボディは、クランクと比べて小さいながらも優秀なアピール力でカバー内に潜むバスを引き出せる力を持っています。精度の高いマグネット式の重心移動システムは安定したキャスタビリティとスイムアクションを両立させ、ベイトフィネスタックルでもストレス無く使う事ができます。
フローシャッドの特徴と長所
ここではフローシャッドが持つ特徴を3つご紹介します。
それぞれのルアーが持つ特徴や長所、強み理解していれば、状況に応じて正確にルアーを使い分けられるようになり、より多くのバスに出会えるチャンスが広がります。
カバーヒット時も高い安定性を誇るハイピッチなアクション
ただ巻きシャッドとして様々なリトリーブスピードでもしっかりアクションする特性と、カバーにヒットした時でもバランスを失わずにカバーに食らいつく直進安定性をあわせ持つフローシャッドは元祖カバー特化型シャッドとして高い完成度を誇ります。適度なアピール力を持つハイピッチなアクションはカバー攻略だけでなくただ巻きシャッドとしてオープンウォーターでのバイト誘発率も高く、幅広い使い方ができる守備範囲の広さがあります。
カバーシャッディングを可能にするスナッグレス性能
低水温期やバスの追いが弱いタフコンディションで活躍するシャッドはステイやデッドスローで誘う事が前提なので水中で止められるサスペンドモデルがほとんどですが、フローシャッドはフローティングとする事でシャッドの得意とするジャーク&トゥイッチやストップ&ゴーなどの使い方を犠牲にし、その分、カバー攻略に磨きをかけた作りになっています。
非常に高いスナッグレス性能を持つフローシャッドはシャッドながらも極限まで削られた薄く広いリップが水噛みの良いウルトラハイピッチアクションを生み出し、ストラクチャータッチ時のルアーの「跳ね」を抑え、根掛りを回避しながらもカバーなめるようにトレースする事が出来ます。
ベイトフィネスでも使いやすいウエイトとキャスタビリティー
しっかりとしたボディウエイトと精度の高いマグネット式重心移動システムを持つフローシャッドは非常に優秀なキャスタビリティー性能を持っています。特にクランキンスペックモデルは自重が6.8gと、ベイトフィネスはもとより通常のライトプラッギンタックルでも扱える様な使いやすさです。カバー攻略する事がコンセプトのフローシャッドはベイトフィネスタックルでの使用がメインに設定されているので、ベイトフィネスタックルでもストレス無く使え、十分な飛距離が出るようにセッティングされています。
フローシャッドの感想と今回のまとめ
シャッドというルアーのはオープンウォーターでのバイト誘発力に磨きをかけたただ巻き特化型のミノーよりのシャッドと、アピール力が高くカバーやストラクチャーに強いクランクよりのシャッドに分けられますが、フローシャッドはどちらの特性もバランス良く持っています。
ただ巻き時のリトリーブスピード対応力とボディバランス、直進安定性、カバー対応力、キャスタビリティー。このへんの性能が高いシャッドは優秀なルアーと言えますがフローシャッドはどの項目もトップクラスの性能を持っていて非常に使い勝手が良く優秀です。
特にフローシャッドの”ゼロ”モデルとクランキンスペックは他のシャッドには無い特性があり、ほかに替えのないシャッドと言えるでしょう。
大切なのはそれぞれのシャッドの得意分野を良く理解してシチュエーションや状況に合わせてしっかり使い分けてあげることです。
そうすればフローシャッドも同社のアスリートミノーのようにいつまでも第一線で活躍し続ける不朽の名作と呼ばれる日がくるでしょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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