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エクスプライド169H実釣インプレッション!ジグロッドにマルチな性能をプラスしたヘビー級オールラウンダー

ショートレングスと引き換えに手に入れた取り回しと操作性!
使い手を選ばない高い完成度は他のルアーにも応用が効く異色のジグロッド!

「おすすめのロッドは何ですか?」

長い間ロッドテスターをしてきた私がよく聞かれる質問ベスト3の中に必ずこの質問が入ってきますが、その時に真っ先に思い浮かべるロッドの一つにシマノのエクスプライドシリーズがあります。

落ち着いたコスメティックとハイエンドモデルに迫る性能でエキスパートはもちろん、初心者の方にも絶大な指示を受けるエクスプライドは、必要な部分にはしっかりとコストと手間を掛け、削れる部分は思いきって削る事で高い性能とコストパフォーマンスを両立させた実戦第一主義のロッド。そのストイックな作りは様々な面で後発ロッドにたくさんの影響を与え、その後リリースされるロッド達の一種の「基準」とされるほどのシリーズとなりました。

今回はそんなエクスプライドの中でも非常にパワフルなブランク特性でジグロッドとして人気の高いエクスプライド169Hを実釣で使い込んできました。リリース以来各方面で高い評価と優秀な実績を収め、初心者からエキスパートまで愛用者の多い本機の実力は一体どのようなものなのでしょうか?元ロッドテスターが感じた素直な感想と、このロッドが持つ特性や個性を皆さんにお伝えしてみたいと思います。

Contents

エクスプライド169Hのスペック

長さ:2.06cm(6.9ft)
継数:1本
仕舞寸法:206.0cm
重さ:120g
適合ルアーウエイト:12~42g(7/16~1-1/2oz)
適合ライン(フロロ・ナイロン):12~25LB
グリップ長:256㎜
テーパー:F(ファーストテーパー)

エクスプライド169Hの外観とデザインの特徴

ここではエクスプライド169Hが持つ外観とデザインの特徴を紹介します。セパレートでセットされたコルクとEVAのリアグリップなど、エクスプライド特有のセッティングにもそれぞれ意味があり、細部に散りばめられた製作者のメッセージを読み解くことが出来ます。

全体的なデザイン

ブラックをメインに、必要最低限のコスメを施したエクスプライドシリーズ統一の外観は非常にシンプルで引き締まったイメージがあります。良い意味で主張の少ない落ち着いたルックスはどんなリールともなじみ、コルクとEVAをミックスアップしたグリップ周りは、高性能なロッドに不可欠なトータルバランスとコストダウンを高い次元で両立させています。

先生
先生
エクスプライドシリーズの特徴でもあるコルクとEVAのミックスセッティング。実は使い心地やロッドバランス、コスト面などをハイレベルで実現させるための工夫でもあるんです。

グリップの長さ

扱いやすさや取り回し、使用感に影響するグリップ長は256㎜。7フィートを下回るレングスの割に、やや長めに設定されたリアグリップはしっかり握れて力を込めやすく、パワーファイト中のダイレクト感が特徴的。カバー内や足場のスペース不足と言った際どい状況でもコントロール性に優れ、魚とのやり取りにも優位に進められます。

また、少し長めのリアグリップはロッド全体のバランスをまとめ上げる役割もあわせ持っています。重くなりがちなヘビークラスのロッドに最適な取り回しと使いやすさ、そしてロッドを上に構えた時にリラックスしてリグを操作できる高いバランスも長めに設定されたリアグリップが持つ効果の1つ。ラバージグなど「縦にさばく」事の多いエクスプライド169Hの使いやすさを飛躍的に高める一因となっています。

ブランク

ロッドの性能を大きく左右するロッドブランクは高弾性カーボンをメインマテリアルにハイパワーXで補強したブランクを採用しています。
全体的にハリを感じるブランクは非常に軽く感じ、高い操作性と感度を両立し、初心者からエキスパートまで納得の実釣性能を発揮します。シリーズ共通の優秀なロッドバランスは、長時間の使用でも疲れにくく、ハイエンドモデルに迫るレスポンスと使いやすさはエクスプライドが絶対的な人気を誇る理由の1つと言えるでしょう。

リールシート

出典:シマノ様

マットラバーコーティングにより見た目にも高級感があるエクスプライドシリーズのリールシートは、シマノ独自の素材CI4+を使用し、どんな人でも握りやすく高強度と軽さ重視したコンパクトデザインで優秀な感度と操作性が印象的。長時間の使用でも疲れにくく、軽く握っても力を入れやすいディテールは油断している時の不意打ちバイトもしっかり対応できる作りと言えます。

ガイド

ロッド自体の性格や性能に大きく関わるガイドはステンレスフレームにSiCガイドの組み合わせでミドルクラスの定番と言えるセッティング。軽量でキャストフィールに優れ、トラブルの少ないセミマイクロガイドを用途やテクニックに合わせた専用セッティングとする事でブランクスの性能を引き出しています。コストパフォーマンスを優先しながらも必要な部分にはしっかりとコストを掛ける所はエクスプライドシリーズがハイエンドモデルに匹敵する最大の要因となっています。

エクスプライド169H 実釣インプレッション

テストしたルアーの一部。この他にも大型のハネモノやスイムジグなどをテストしています。

エクスプライド169H & ファーストムービング

エクスプライド169Hはどちらかというとラバージグやテキサスリグなど、スローダウン向けのロッドという味付けですが、近年ロングレングス化の進むヘビー級ロッドの中で6.9フィートというレングス設定は操作性も高いのが特徴。軽く振った感じではシャープ曲がらず、ガチガチなブランクはヘビークラスの正統派ジグロッドというイメージが先行しますが、いざ実釣で使用すると適度に曲がる特性は様々なファーストムービングにも転用可能で意外なほど重宝します。

特に1/2ozを超えるヘビースピナーベイトやビッグスプーン、1oz程度のビッグベイトやスイムベイトには高い次元で対応可能。ショートながらもパワフルなブランクはPEラインと組み合わせれば専用のロッドも顔負けのフロッグロッドに変身し、パワー&ヘビー級のファーストムービングを幅広くカバーしてくれます。

先生
先生
ヘビースピナーベイトやビッグスプーンなどは専用ロッドのリリースもほとんど無く、高いレベルで対応出来るエクスプライド169Hは本当に貴重な存在です!!

エクスプライド169H & ワーミング

3/8~1/2ozのウエイトを持ったジグやテキサスリグでのカバー攻略にフォーカスされたエクスプライド169Hですが、その中でもこのロッドが最も活躍するのがピッチングやサイドキャストを用いた近距離での釣り。6.9フィートのレングスは近距離~中距離キャストでのアキュラシー精度が高く、よりストラクチャーに対してタイトに、静かにアプローチすることが出来ます。カバーロッドとしてはややショートな作りは非常に軽量で取り回しが良く、ハイバランスなので、ロッドを「縦にさばく」アクションで真価を発揮します。

また、カバーゲームはもちろん、スティッフで強い張りを持つティップ~ベリーセクションは、素早い上下アクションが釣果を左右するオープンウォーターでのヘビーウエイト・フットボールジグでもメリハリのあるアクションを引き出せます。

先生
先生
カバー最奥のビッグバスに太軸フックをしっかりフッキング出来るティップ~ベリーセクションと、パワフルなバットパワーを持つエクスプライド169Hは、まさに王道のジグロッドと言えます!

エクスプライド169Hの特徴

ここでエクスプライド169Hが持つ特性と優れた特徴を3つご紹介します。ロッドの持つ特性をしっかり理解して使うことが道具本来の性能を引き出し、釣果を伸ばすコツと言えるでしょう。

ジグはもちろん、様々なパワーゲームをカバーするバーサタイル性

実際に使うまでは”ガチガチなジグロッド”とイメージしがちなエクスプライド169Hですが、本来はジグやテキサスリグのみならず様々なヘビー級ルアーに対応出来る部分が最大の魅力。ジグロッドとして最高レベルの実釣性能を持ちながら幅広いメゾットをこなせるところがこのロッドの評価を押し上げている要因です。

特にビッグスプーンやフロッグなど「高い操作性とロッドパワー」を必要とするメゾットに対し、ショートレングスでパワフルな特性のエクスプライド169Hはこれ以上にないマッチング。レンタルボートを使用したリザーバーや野池など小規模フィールドにおける「フルキャスト時の飛距離」よりも「狙ったスポットにイメージ通りのキャストが重要なキャスト精度重視」なビッグベイトゲームでもその実力を垣間見せてくれます。

ショートレングスによる取り回しの良さと高い操作性

カバー攻略をメインとするヘビークラスのロッドと言えば7フィート前後のレングスが一般的な昨今、エクスプライド169Hは6.9フィートというやや短めなレングスが特徴的な一本。ロッドの長さに制限を持たせるからこそ獲得した非常に優秀な取り回しの良さと操作性は他のロッドには無い物があります。特にピッチングやサイドキャスト等で見せる高いキャストアキュラシー精度は特筆に値する特性で、ロングレングスのロッドでは難しいテクニカルなキャストや丁寧になアプローチを難なくこなす事が可能。高い操作性は丁寧にルアーをコントロール出来るのでジグやテキサスリグのみならず、イメージ通りのアクションがキーとなるオープンウォーターのフロッグゲームでも専用ロッド顔負けの性能を発揮します。

ジグロッドながら軽量ハイバランスな特性を持ったブランク

ハイレベルなジグロッドには様々な要素が求められますが、エクスプライド169Hはそのほとんどを高次元であわせ持つ王道スペックのジグロッド。一般的なカバー用ラバージグはガード付きのモノも多く、太軸のフックを硬いバスのアゴに突き刺すには何よりもロッドのパワーが必要と言えるでしょう。カバー内でフックアップさせたバスをいち早くカバーから引きはがし、バスに主導権を与えず押さえ込むトルクもなくてはならない必須の性能と言えますが、数あるジグロッドの中にはパワーを優先するあまり使いにくいスペックを持つロッドも存在します。ジグに限らずカバーゲームというのは長時間に渡る正確で丁寧なアプローチが釣果を大きく左右するストイックなゲーム。このロッドが持つパワフルながら軽量ハイバランスな特性は、使い手のスキルを強力にバックアップし、その釣果を下支えしてくれる特徴があります。

先生
先生
ジグロッドとしての高い完成度とバーサタイル性をあわせ持った部分がエクスプライド169H最大の特徴。1本あれば様々なメゾットに対応します。

エクスプライド169H 実釣インプレッションまとめ

ジグロッドとしては珍しく器用な性格は使い勝手も良いので本来の使い道を見失いがちですが、パワフルなブランク特性はやはりカバー攻略でこそ真価を発揮すると言えます。

エクスプライド169Hと相性抜群のリグ&ルアー

・3/8ozクラス以上のテキサスリグやラバージグ
・1ozクラスのビッグベイト
・フロッグ
・ビッグスプーン
・1/2oz以上のヘビースピナーベイト

ジグにフォーカスしたロッドというのは良くも悪くもとがった性能が強く、一般的には使い回しが効かないものが多い中、高いバーサタイル性を持つエクスプライド169Hはまさに異色のジグロッドと言えるでしょう。

確かに他のジグロッドでも使い回しが効くロッドというのは少数ありますが、問題なのはそのレベル。確かに対応はできるけれどもそのリグやルアーの性能をしっかり引き出して快適に扱えるロッドというのは本当にエクスプライド169Hくらいで、その特性はジグロッドとして完成されたスペックの上に高いバーサタイル性をプラスしたイメージです。バーサタイルな特性を持つロッドというのは色々なメゾットに対応出来るので潰しが効く反面、エキスパートの高い要求に対応出来ないものが一般的ですが、今回フォーカスしたエクスプライド169Hに関してはその範疇に収まりません。ジグもフロッグもビッグベイトも一本のロッドでハイレベルに対応したい!そんな欲張りで意欲的なアングラーさんにとって、エクスプライド169Hはまさしくうってつけのロッドと言えるでしょう。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。


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