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シマノ エクスプライド173XH実釣インプレッション!ビッグベイトにも対応する異色のカバーロッド!!

2ozまで対応出来るパワフルブランクはビッグベイトにも応用可能!
絶妙なレングスがカバー攻略を優位にする新基準のフィリッピングロッド!!

「おすすめのロッドは何ですか?」

長い間ロッドテスターをしてきた私がよく聞かれる質問ベスト3の中に必ずこの質問が入ってきますが、その時に真っ先に思い浮かべるロッドの一つにシマノのエクスプライドシリーズがあります。

落ち着いたコスメティックとハイエンドモデルに迫る性能でエキスパートはもちろん、初心者の方にも絶大な指示を受けるエクスプライドは、必要な部分にはしっかりとコストと手間を掛け、削れる部分は思いきって削る事で高い性能とコストパフォーマンスを両立させた実戦第一主義のロッド。そのストイックな作りは様々な面で後発ロッドにたくさんの影響を与え、その後リリースされるロッド達の一種の「基準」とされるほどのシリーズとなりました。

今回はそんなエクスプライドシリーズの中でもMAX2ozまで対応可能なウエイトレンジを持ち、使い勝手の良いヘビーロッドとして評判のエクスプライド173XHを実釣で使い込んで来ました。ロッドは高価にもかかわらず実際にフィールドに持って行って使い込んでみなければその特性も分かりにくく、今一歩踏み出せないでいる方も多いはず。そんな方向けにこのロッドはどんなロッドなのか?個人的な感想を交えてお伝えしていきます。

Contents

エクスプライド173XHのスペック

長さ:2.21cm(7.3ft)
継数:2本
仕舞寸法:188.3cm
重さ:132g
適合ルアーウエイト:14~56g
適合ライン(フロロ・ナイロン):14~30LB
グリップ長:268㎜
テーパー:RF(レギュラーファーストテーパー)

エクスプライド173XHの外観とデザインの特徴

ここではエクスプライド173XHが持つ外観とデザインの特徴を紹介します。セパレートでセットされたコルクとEVAのリアグリップなど、エクスプライド特有のセッティングにもそれぞれ意味があり、細部に散りばめられた製作者のメッセージを読み解くことが出来ます。

全体的なデザイン

ブラックをメインに、必要最低限のコスメを施したエクスプライドシリーズ統一の外観は非常にシンプルで引き締まったイメージがあります。良い意味で主張の少ない落ち着いたルックスはどんなリールともなじみ、コルクとEVAをミックスアップしたグリップ周りは、高性能なロッドに不可欠なトータルバランスとコストダウンを高い次元で両立させています。

先生
先生
エクスプライドシリーズの特徴でもあるコルクとEVAのミックスセッティング。実は使い心地やロッドバランス、コスト面などをハイレベルで実現させるための工夫でもあるんです。

グリップの長さ

扱いやすさや取り回し、使用感に影響するグリップ長は268㎜。ブランクとのバランスを考えて、ニュートラルな重心になるよう設定されたリアグリップは、フィリッピングやピッチングなど下からロッドを振る際にも取り回しやすい長さ。リグを「置いてくる」様なアプローチでのコントロール性には目を見張るものがあります。また、しっかり握れて力を込めやすい絶妙な設定はビッグベイトやヘビーキャロライナなど、ある程度飛距離を要するメゾットでも使いやすく、相反する性能を上手に兼ね備えた長さとなっています。

ブランク

ロッドの性能を大きく左右するロッドブランクは高弾性カーボンをメインマテリアルにハイパワーXで補強したブランクを採用しています。
全体的にハリを感じるブランクは非常に軽く感じ、高い操作性と感度を両立し、初心者からエキスパートまで納得の実釣性能を発揮します。シリーズ共通の優秀なロッドバランスは、長時間の使用でも疲れにくく、ハイエンドモデルに迫るレスポンスと使いやすさはエクスプライドが絶対的な人気を誇る理由の1つと言えるでしょう。

リールシート

出典:シマノ様

マットラバーコーティングにより見た目にも高級感があるエクスプライドシリーズのリールシートは、シマノ独自の素材CI4+を使用し、どんな人でも握りやすく高強度と軽さ重視したコンパクトデザインで優秀な感度と操作性が印象的。長時間の使用でも疲れにくく、軽く握っても力を入れやすいディテールは油断している時の不意打ちバイトもしっかり対応できる作りと言えます。

ガイド

ロッド自体の性格や性能に大きく関わるガイドはステンレスフレームにSiCガイドの組み合わせでミドルクラスの定番と言えるセッティング。軽量でキャストフィールに優れ、トラブルの少ないセミマイクロガイドを用途やテクニックに合わせた専用セッティングとする事でブランクスの性能を引き出しています。コストパフォーマンスを優先しながらも必要な部分にはしっかりとコストを掛ける所はエクスプライドシリーズがハイエンドモデルに匹敵する最大の要因となっています。

エクスプライド173XHの実釣インプレッション

当日テストしたルアーの一部。ルアー自体が大型の物ばかりなのでそれ程写せませんが、この他にもディープクランクやヘビキャロなど様々なルアーやリグをテストしています。

エクスプライド173XH & ファーストムービング

2ozまで対応出来るスペックと、シャープな操作感を持つエクスプライド173Xはビッグベイトやスイムベイトはもちろん、ハネモノなどウエイトのある大型ハードベイトを扱う事が出来ます。ハリのあるブランクと7.3フィートのレングスはコントロール性も高いのでフロッグにも転用可能ですが、使い込んだ感想としてはビッグベイトやフロッグ用というよりも「近距離でカバーを攻略するフィリッピング・ロッド」という味付け。ビッグベイトやフロッグ用ロッドとして使いたいと考えている方も多いと思いますが、ファーストムービング系のルアーにはややブランクのハリが強いので、ロッドの角度やリトリーブスピードを調整する事でラインのたるみを作りながらルアーを操作するように工夫すると良いでしょう。

先生
先生
ビッグベイトやフロッグでの使用をメインに考えているなら176H-SBの方が個人的にはおすすめ。エクスプライド173XH+ビッグベイトはやや上級者向けのセッティングと言えます。

エクスプライド173XH & ワーミング

エクスプライド173XHは何よりもパワーと強度を優先したフィリッピング・ロッド。伝統的な7.6フィートレングスよりも若干短いレングスはロングロッドながら快適な取り回しの良さと操作性をあわせ持ち、抜群の使いやすさを誇ります。指先でリグを操るようなダイレクトでリニアな特性よりも、あえてレギュラー寄りのテーパーに仕上げる事で優先したトルクとパワーは、フリッピングやパンチングでリグを撃ち込む際の疲労を軽減し、カバー最奥でフッキングしたビッグバスを一気にランディングへ持ち込める力を持っています。

また、XHのパワーロッドでありながらシャープで素直なブランクを持つエクスプライド173XHは感度も高く、遠投性能とパワーが必要な場面でのヘビーキャロライナにも高い適性を持っています。全体的に軽量なロッドデザインは長時間使っても疲れにくく、繊細な操作が必要とされるキャロのようなメゾットでも高い精度を発揮します。

先生
先生
近距離でのカバー攻略がエクスプライド173XHの真骨頂。シリーズの中でもトップクラスのパワーが厳しい状況を力でねじ伏せます。

エクスプライド173XHの特徴

ここでエクスプライド173XHが持つ特性と優れた特徴を3つご紹介します。ロッドの持つ特性をしっかり理解して使うことが道具本来の性能を引き出し、釣果を伸ばすコツと言えるでしょう。

長時間使用でも疲れない自重132gの軽量設計

XHクラスのロッドというのは何よりもパワーを重視しているため、それなりに重量があるものがほとんどですが、エクスプライド173XHの最大の特徴は何と言ってもその軽さ。ビッグベイトからヘビーカバーまで対応のするエキストラヘビーロッドでありながら、わずか132gの自重は数あるXHクラスのロッドの中でもトップクラスの軽量設計と言えるでしょう。一日中振り続けてもアングラーに負担を掛けにくい特性はビッグベイトゲームやヘビータックルの重さに慣れていない初心者には非常にありがたい特徴と言え、この手のストロングゲームの入門に最も適したロッドの1つになっています。

カバー攻略と取り回しを両立した絶妙な長さのレングス

伝統的なフィリッピング・ロッドと言えば7.6フィートが一般的ですが、ピッチング&フィリッピングゲームにフォーカスしたロッドながら7.3フィートのレングスを持つエクスプライド173XHのブランク長は、非常に良く考えられたレングス設定と言えるでしょう。ロングロッドながら扱いやすく、しっくりくる特性はカバーを効率良くイージーに攻略出来る長さながらも、取り回しの良さと操作性を確保した独特のレングスで、単調な作業となりがちなカバーゲームの精度を驚くほど引き上げる効果を持ち、近距離でのカバー攻略を苦手とするアングラーさんでもハイレベルなカバーゲームを展開可能とします。

ビッグベイトにもカバーにも使える高いバーサタイル性

今回紹介したエクスプライド173XHのように個性的なスペックを持ったロッドというのは、特定のメゾットや使い方にフォーカスして作られているモノが多く、特化した性能を持つ代わりに使い回しが効かない事が多々ありますが、このロッドは珍しく様々なメゾットに対応出来る懐の深さを持っています。

基本的には比較的近距離でのカバー攻略をメインとするロッドに仕上がっていますが、MAX2ozまで対応するスペックはビッグベイトやスイムベイトをはじめ様々なヘビー級メゾットにマッチ。使い方1つで幅広い使い方が出来るエクスプライド173XHは1本持っていると何かと「潰し」の効く便利な一面もあり、特化した性能の上にあわせ持つ高いバーサタイル性能もこのロッドが高い評価を受ける要因と言えます。

先生
先生
絶妙なレングス設定で高い操作性を持つエクスプライド173XHはカバー攻略とビッグベイトという二面性を持つ少し特殊なロッドです!

シマノ エクスプライド173XH 実釣インプレッション まとめ

ビッグベイトもカバー攻略も一本でまかなえるエクスプライド173XHはロッドの本数を絞りたい状況で重宝するロッドですが、ルアーのウエイトには意外とシビア。ビッグベイトで使用する時はMAX2ozまでがベストウエイトになっています。

エクスプライド173XHと相性抜群のリグ&ルアー

・MAX2oz程度のビッグベイト&スイムベイト
・3/8oz以上のシンカーを使ったテキサスリグ、ラバージグ
・1/2oz程度のシンカーを使ったヘビーキャロライナ
・ビッグスプーン
・フロッグ

以上が実際に使い込んでみて使いやすく、このロッドにマッチしたルアーやリグになります。

エクスプライドシリーズの中でも屈指のパワーを誇るエクスプライド173XHは7.3フィートのレングスとする事で優秀な取り回しと操作性を持ち、ビッグベイトやスイムベイトにも応用可能なフィリッピング・ロッド。パワー系のメゾットに幅広く対応し、初心者でも扱いやすい特性は誰も攻め入る事の出来ないカバーの可能性を教えてくれる最も身近な存在と言えます。近年ではどこのフィールドでもタフ化が進み、一筋縄ではバイトを得られない場面も多くありますが、カバーの中のバスは油断している事も多く、釣りやすいのは皆さんも知っての通り。誰もが攻めあぐねるカバーだからこそ、そこには攻め落とすだけの価値と結果が待っています。着水と同時にラインがあさっての方向へ走り出すアグレッシブなバイトをぜひ皆さんもこのロッドで体感してみて下さい。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。


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