優秀なキャスタビリティーとナチュラルなアクションで使いやすさ抜群!
高い総合性能と懐の深さが初心者にも優しい次世代型フラットサイド!
最近ではラウンドボディのクランクベイトよりもフラットサイドの方がお気に入りのちかみやが、個人的に気になるルアーをテストして、独断と偏見でお送りするルアーインプレッションコーナー。実際に使い込んだ上でそのルアーが持つ特徴や長所などを超個人的な目線でインプレションしています。今回はエバーグリーンのリリースするフラットサイドクランク、フラットフォースの特徴とその性能について解説していきます。
Contents
フラットフォースのスペック
Length :62.0㎜
Weight : 11.5g
フローティング
Hook : EGトレブルマジック #6×2
カラー :11色
使いやすさ
実釣性能
おすすめ度
フラットフォースの構造と外見の特徴
ここではフラットフォースを構成する主要なコンポーネントや内部構造などから、このルアーが持つ本質的な性能や特徴、本来のポテンシャルをひも解いて行きます。
リップの形状
出典:エバーグリーンインターナショナル様
高いレスポンスを期待できる0.8㎜のサーキットボード製リップを使用したフラットフォースのリップ形状はフラットサイドクランクらしい扇状のワイドな形となっています。硬質なリップ素材はカバーやボトムにタッチした感触を明確に伝えてカバークランキング時の操作性を高め、カバー回避能力を高める効果がありますが、このルアーが持つ最大の魅力はフラットサイドクランクらしいナチュラルなアピールとサーキットボードリップが生み出すハイピッチなアクションで、その実力はオープンウォーターをただ投げて巻くだけでもバイトに持ち込めるほどの高いものとなっています。
リップの角度
出典:エバーグリーンインターナショナル様
フラットフォースのリップ角度はフラットサイドらしい絶妙な角度で取り付けられています。ロールアクションが主体となるリップ角はしっかりと水を掴みやすく、下向きに取り付けられたラインアイの効果で受けた水の抵抗を効率良くアクションへ変換して持ち前のハイピッチを実現しています。
スイムレンジは公式発表で 約1.2~1.5mとなっていますが、これはフロロ10℔でのスペック。通常のタックルでは1mちょっとの潜行能力ですが、「低水温期に強い」とされるフラットフォースには早春のバスがとどまりやすいレンジを直撃出来るベストなスペックとなっています。
ボディ形状
出典:エバーグリーンインターナショナル様
高いレスポンスとナチュラルなアクションを目指したしたフラットフォースのボディ構造はボディの倒れ込み(ロール)による明滅がより強調される、やや体高が高めのフラットサイド形状を採用。通常、ボディの倒れ込みが大きいとピッチが遅く鈍い動きになり、ピッチが速いとボディの倒れ込みが少なく明滅効果が薄くなるところ、倒れ込み幅とピッチ数のバランスを考慮し必要以上の倒れ込みを抑えた設定を施すことによってハイピッチを維持しながらも、体高をやや高くすることで明滅効果も維持しています。メインウエイトに固定式を採用することでアクションのキレとハイピッチ、泳ぎ出しの早さを確保し、安定感があるボディはハイピッチアクションでもスローからハイスピードリトリーブまで幅広く対応出来るポテンシャルを持っています。
フラットフォースの特徴と長所
ここではフラットフォースが持つ特徴を3つご紹介します。
それぞれのルアーが持つ特徴や長所、強み理解していれば、状況に応じて正確にルアーを使い分けられるようになるので、より多くのバスに出会えるチャンスが広がります。
ナチュラルなアクションを活かすタフコンデションに強い設計
タフコンデションに強いナチュラルなアクションはフラットサイドクランクの特徴の一つですが、今回紹介したフラットフォースは特にその傾向が強くなっています。
サーキットボードリップと固定重心を組み合わせたラットフォースの内部構造はアクションのキレを優先させたとてもオーソドックスなものですが、このクランクはあえて浮力を抑えるように設計されています。浮力の弱いクランクベイトというのは浮き上がりを抑えられるので魚の動きが遅い低水温期やタフコンデションに強くなりますが、アクションのキレを失い動きがタイトになってしまう効果もあり、フラットフォースのアクションはその特性を利用した作りで理想的なアクションを手に入れています。
フラットサイド+固定重心ながら優秀なキャスタビリティー性能!
フラットサイドクランクというルアーはその構造上、キャスタビリティーの低いものが多いカテゴリーです。フラットフォースのようにアクションを優先した固定重心タイプはさらにその傾向が強くなりますが、優秀なファーストムービングルアーにとってキャスタビリティーはサーチ能力に直結し、効率良くエリアを探るには必須の性能と言えます。通常であれば重心移動システムを採用して手堅く性能を底上げする場面ですが、このクランクはアクションを優先させるためにあえて固定重心タイプを使いながらも飛距離アップと浮力を抑えるため、ボディサイズに対して大きめのウエイトを採用し、後方に重心が寄るようにセットアップ。空気抵抗を減らし飛行姿勢を安定させる細く絞られたテール形状や、リア側の空気容量が減りリア重心化されることで高いキャスタビリティー性能をキープしています。
どんなリトリーブスピードでもしっかり泳ぐボディバランス!!
リトリーブスピードで大きく反応の変わるバス釣りにおいて、様々なリトリーブスピードに柔軟に対応できる能力というのは優秀なファーストムービングルアーにとって釣果を残すために無くてはならない性能と言えます。構造的な理由で基本的には高いリトリーブスピード対応能力を持つものの多いフラットサイドクランクですが、その中でもフラットフォースは高いレスポンスと運動性能を持ち、固定重心による優秀なボディバランスと相まって幅広いスピードレンジでその実力を発揮する事が出来ます。
フラットフォースの感想とまとめ
オーソドックスな作りですがこれといった欠点も無く、使いやすいのが魅力のフラットフォース。ライバルとされるO.S.PのHPFクランクと比べると絶対的実釣性能では一歩譲りますが、その他の性能はフラットフォースの方が上。はじめのうちはフラットフォースを軸に、慣れてきたらHPFをローテーションに加えると結果を出しやすくなるでしょう。
クセの強いフラットサイドクランクカテゴリーの中で、インジェクション成形で性能のバラツキも無く、フラットサイドクランクとしては圧倒的なキャスタビリティーを誇るフラットフォースは使いやすさがとても印象的なルアーです。
この手のルアーだとO.S.PのHPFクランクが有名ですが、はじめてフラットサイドクランクを使うのであればフラットフォースの方がおすすめで、それだけの使いやすさをこのルアーは持っています。フラットサイドクランクとしての性能も高い次元で満たしているので十分釣れるルアーではありますが、冒頭部分で触れた「アメリカのトップアングラー達がシークレットベイトとして使い続けてきたローカルメイドのウッド製フラットサイドクランクに釣り勝てるルアーか?」と言われたら、それはちょっと難しい気がします。(あくまでも個人的な意見です。)
それでも、本当に実釣性能がおかしいウッド製フラットサイドクランクは、個体差も大きく手に入れるには時間と労力、資金がかかります。せっかく手に入れてもロストが怖くて思い切り使えないのであれば、それは宝の持ち腐れ。
そんな事になるのであれば、安定した性能を持つフラットフォースを使い込んだ方が間違いなく釣れるようになるでしょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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