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エクスプライド165ML+実釣インプレッション!ジャークベイトの達人が作ったこだわりの操作系ロッド!

ジャークベイトに特化した独自のセッティングが絶品!!
細部へのこだわりを積み重ねる事で高い完成度を実現した現代の銘竿!

シマノのリリースするエクスプライドシリーズは落ち着いたコスメティックとハイエンドモデルに迫る性能でエキスパートはもちろん、初心者の方にも絶大な指示を受けるロッド。必要な部分にはしっかりとコストと手間を掛け、削れる部分は思いきって削る事で高い性能とコストパフォーマンスを両立させています。その絶対実戦主義な作りは様々な面で後発ロッドにたくさんの影響を与え、その後リリースされるロッド達の一種の「基準」とされるほどのシリーズとなりました。

今回はそんなエクスプライドの中でも注目度の高いエクスプライド165ML+を実釣で使い込んできました。かなり個性的な特性はジャークベイトにフォーカスして設計されており、各用途に特化した性格を持つシリーズの中でも特に異彩を放つモデルとなっていますが、果たしてその本質はどのようなものなのでしょうか?元ロッドテスターが感じた素直な感想と、このロッドが持つ特性や個性を皆さんにお伝えしてみたいと思います。

Contents

エクスプライド165ML+のスペック

長さ:1.96cm(6.5ft)
継数:1本
仕舞寸法:196.0cm
重さ:105g
適合ルアーウエイト:5~21g(3/16~3/4oz)
適合ライン(フロロ・ナイロン):7~14LB
グリップ長:215㎜
テーパー:RF(レギュラーファーストテーパー)

エクスプライド165ML+の外観とデザインの特徴

ここではエクスプライド165ML+が持つ外観とデザインの特徴を紹介します。セパレートでセットされたコルクとEVAのリアグリップやガイドセッティングにもそれぞれ意味があり、細部に散りばめられた製作者のメッセージを読み解くことが出来ます。

全体的なデザイン

ブラックをメインに、必要最低限のコスメを施したエクスプライド165ML+の外観は非常にシンプルで引き締まったイメージがあります。良い意味で主張の少ないルックスは様々なリールとなじみ、コルクとEVAをミックスアップしたグリップ周りは、高性能なロッドに不可欠なバランスとコストダウンを高い次元で両立させています。

先生
先生
エクスプライドシリーズの特徴でもあるコルクとEVAのミックスセッティング。実は使い心地やロッドバランス、コスト面などをハイレベルで実現させるための工夫でもあるんです。

グリップの長さ

扱いやすさや取り回し、使用感に影響するグリップ長は215㎜。他のモデルと比べ極端にショートなリアグリップはこのロッドがジャークベイトロッドである証とも言えます。リアグリップをショート化することは、ジャーク時の袖周りや手首への負担が軽減されるためジャーキングの動作が格段にやりやすくなりますが、これ以上短くするとロッド自体のバランスが崩れるほか、ロングキャスト時にダブルハンドルで投げにくくなるなどデメリットも大きくなってしまいます。トータルな面で考えるならば、この長さは必要な性能を上手に取り込んだ非常に絶妙な長さと言えるでしょう。

ブランク

ロッドの性能を大きく左右するブランクはカーボンをメインマテリアルに10%弱グラスを使用したコンポジットブランク。それをハイパワーXで強化し、ジャークベイトに必要な”ダルさ”と”タイムラグ”を作り出しています。

また、MとMLの中間でもあるML+設定のパワーは、国内で多用される80~110㎜クラスのジャークベイトを扱う上でドンピシャなセッティング。パラボリックな特性のレギュラーファーストテーパーは正確なキャストアキュラシーを確保し、ジャークベイトの理想的なアクションを引き出すことが出来ます。

リールシート

出典:シマノ様

マットラバーコーティングにより見た目にも高級感があるエクスプライドシリーズのリールシートは、シマノ独自の素材CI4+を使用し、どんな人でも握りやすく高強度と軽さ重視したコンパクトデザインで優秀な感度と操作性が印象的。長時間の使用でも疲れにくく、軽く握っても力を入れやすいディテールは油断している時の不意打ちバイトもしっかり対応できる作りと言えます。

ガイド

ロッド自体の性格や性能に大きく関わるガイドはステンレスフレームにSiCガイドの組み合わせでミドルクラスの定番と言えるセッティング。軽量でキャストフィールに優れ、トラブルの少ないセミマイクロガイドをメインとしていますが、エクスプライド165ML+はティップセクションのガイドにあえて大型なものを採用しています。

これはブランクのセクションでも触れた、ジャークベイトに必要な”ダルさ”と”タイムラグ”を作り出す工夫の1つ。非常に小さな工夫かもしれませんが、そういった積み重ねがこのロッドの完成度をさらに高いものにしています。

エクスプライド165ML+ 実釣インプレッション

テストしたルアーの一部。ここに写っているモノ以外にも小さめなビッグベイトやディープクランク、一通りのリグをテストしています。

エクスプライド165ML+ & ファーストムービング

ジャークベイトにフォーカスして設計されているエクスプライド165ML+は当然ながらジャークベイトとこれ以上にないマッチングを見せます。メガバスのワンテンやO.S.Pのヴァルナクラスをメインに国内のフィールドで多用される80㎜クラスのジャークベイトをストレス無く、イメージ通りに操作出来る特性は数あるロッドの中でもトップクラスと言えるでしょう。130㎜クラスのジャークベイト(例えばルドラなど)では、少しロッドが入りすぎてしまうのでパワー不足を感じ、しっかりアクションさせるにはもう1ランク上のロッドが好ましいでしょう。他にポッパーやペンシルベイトなどロッドワークを必要とする操作系トップウォーターとも相性が良く、パラボリックなロッド特性は少し軽めのポップXでも良く曲がってキャストしやすく、上限はポップMAXやオリザラクラスまで完璧にカバーしますが、上限超えのウエイトを持つルアーにはジャークベイト同様パワー不足が目立ち、しっかりアクションさせきることが出来ません。

また、ハードベイトの代表格であるクランクベイトやスピナーベイトなどのワイヤーベイト系にハッキリ言って向いていません。エクスプライド165ML+にはこの手のハードベイトの性能を引き出すために必要不可欠な要素が足りない部分が多く、しっかりとルアーに仕事をさせたいなら他のロッドを用意しましょう。

先生
先生
エクスプライド165ML+はジャークベイトにフォーカスし、極端に特化した性能を持たせたロッドと言えるでしょう。使える用途が狭い分、その実力は絶大です!

エクスプライド165ML+ & ワーミング

エクスプライド165ML+が気になっているアングラーさんと言えば大抵の場合、ジャークベイトの釣りをステップアップさせたい中級者以上の方や、ジャークベイトの実釣性能や破壊力を知っているエキスパートの方達だと思うので最初からワームの釣りをやろうとは思っていないと思いますが、このロッドでテキサスリグやネコリグ、ヘビーダウンショットは出来ません。MLと聞くともしかしてベイトフィネスで使えるかも?と感じるかもしれませんが、ほとんど罰ゲームに近いので止めておきましょう。

しかしながら、フロロラインと組み合わせたスティックベイト(バスアサシンやサカマタシャッドなど)のソフトジャークベイトゲームでは一定のマッチングを見せます。ロッド特性上パワーが高いロッドでは無いので、フッキングには注意が必要です。

先生
先生
通常のジャークベイトではスタックしてしまうような複雑なレイダウンや水面付近まで伸びたウィードエリアではソフトジャークベイトが有効。近距離戦ならロッドのパワー不足もカバー出来ますよ!

エクスプライド165ML+の特徴

ここでエクスプライド165ML+が持つ特性と優れた特徴を3つご紹介します。ロッドの持つ特性をしっかり理解して使うことが道具本来の性能を引き出し、釣果を伸ばすコツと言えるでしょう。

絶妙なレングスとバランスを持つロッドデザイン

ジャークベイトは数あるハードベイトの中でもロッドワークを多用するルアー。長時間集中して使用するには使いやすさ、アクションのつけやすさが非常に重要となります。

その中でもほぼジャークベイト専用機として設計されているエクスプライド165ML+はロッドの長さや重さ、バランスが本当に優秀。わざと先重り気味に設定されたバランス、過度な軽さは求めず、しっかり力を入れてジャーク出来る適度なロッド重量、ロングキャスト性能を両立しながらもジャーク時に水面を叩かない絶妙なレングス・・・一見するとかんたんなように思えるセッティングでも、その全てを高次元で満たすには様々な工夫が必要。長い時間ジャークし続ける事が釣果を伸ばすコツであるジャークベイトの本質と、ジャークアクションを続ける事の大変さ、ロッド作りとジャークベイトに深く精通している方が一切の妥協無く時間を掛けて作らないと、これほど高性能で完成度の高いロッドを作るのは難しいでしょう。

ジャークベイトに特化したブランク特性

シャープな使い心地の高弾性カーボンブランクにファーストテーパーが全盛の現在、10%弱のグラスが使用されたエクスプライド165ML+はパラボリックなレギュラーファーストテーパーと相まってジャークベイトには絶好のアクションを実現しています。

ジャークベイトにはシャープな操作感よりも適度なラインスラッグを生む”ダルさ”が必要。それを利用してリズムを刻み、テンポ良くジャークする事で身体に負担なくジャーキングアクションが可能になります。
また、軽い力で良く曲がるパラボリックなテーパーは、ハードベイトをキャストしやすい特性の他に、バスのバイトに対する高い追従性(バイトのノセやすさ)を持ち、厳寒期や早春など、バスがそれほどアクティブでは無い低水温期に投入される事の多いジャークベイトにとって、貴重なバイトを取りこぼさない特性は釣果を伸ばす上で必要不可欠。エクスプライド165ML+はジャークベイトに必要な性能をまんべんなくカバーしたロッドと言えます。

使用率の高いハードベイトにフォーカスしたパワー設定

ジャークベイトと言えば10㎝前後のサイズが一般的ですが、タフ化が進む国内のフィールドではひと回り小型の8~9㎝程度のジャークベイトが活躍する事が多々あります。

この手のサイズのジャークベイトを使用したことのある方なら経験があると思いますが、小型のジャークベイトの場合、「MLクラスでは弱すぎる、Mクラスでは強すぎる」という事がよくあり、ロッドの選択が釣果を左右することもしばしば。110㎜クラスのジャークベイトと80㎜クラスのジャークベイトではロッドに求めるパワー設定が違います。しかしながらエクスプライド165ML+の持つML+(MLとMの中間)という独特なパワー設定は使用率の高いハードベイト(特にジャークベイト)を完璧にカバーし、このロッド一本あれば名作と呼ばれるジャークベイトの実釣性能を十分に引き出すことが出来る実力があります。ジャークベイトを知り尽くし、ジャークベイトに極端にフォーカスしたロッドだからこそ、他のロッドには無い独特なパワーに行き着いたと言えるでしょう。

先生
先生
エクスプライド165ML+の持つ独特な性能の数々を見ればいかにジャークベイトとアングラーのために作られたロッドか良くわかります!

エクスプライド165ML+ 実釣インプレッションまとめ

ジャークベイトは何よりも質の高いジャークアクションを続けることが釣果に直結するカギとなります。そのためにはロッドが持つ性能が本当に重要で、エクスプライド165ML+の持つ特性は各地の”ジャークベイト使い”が認めるモノに仕上がっています。

エクスプライド165ML+と相性抜群のリグ&ルアー

・80㎜~110㎜クラス(1/4~1/2oz程度)のジャークベイト
・1/4~1/2ozのポッパー、ペンシルベイト等の操作系トップウォーター
・4~6インチクラスのスティックベイトによるソフトジャークベイト

以上がエクスプライド165ML+と相性抜群のリグやハードベイトになります。

全アイテムに新設計を施し、テクニックに合わせてアイテムそれぞれに専用設計を採用したシマノのハイパフォーマンスロッドであるエクスプライドシリーズ。その中でも極端に特化した性能を持つのが今回紹介したエクスプライド165ML+と言えるでしょう。

ジャークベイトと言えば、クランクベイトやスピナーベイトに比べ、使用率も低くややマイナーな存在に感じますが、本場アメリカのトーナメントでは絶対に外せないサーチベイトの1つとして認識され、最近では琵琶湖などを中心にその実力が認められて様々なメーカーから相性の良いロッドがリリースされるようになりました。シマノではファイナルディメンションTSやデポルティーボなどで昔からジャークベイトロッドのリリースがありましたが、特にファイナルディメンションTS160の方は最高のジャークベイトロッドとして今でもたくさんのジャークベイト使いから愛される銘竿。エクスプライド165ML+の超えるべきハードルは高かったと言えるでしょう。そのハードルを見事に超えてきたエクスプライド165ML+の実力は間違いなく本物であり、このロッドであればどのレベルのアングラーでもジャークベイトに魂を吹き込んで、そのジャークベイトスキルを1ステージ上へと引き上げてくれるロッドとなるでしょう。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。


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