上級者が実践しているおすすめスピナーベイトカスタム術
スピナーベイトというルアー。実はチューニングがとっても効果的なルアーだということを知っていますか?本場アメリカではスピナーベイトをチューニングする事はとても一般的でその日の状況に合わせてヘッド形状やスカートの色、ブレードのサイズや組み合わせを一つずつチョイスして現場で組み上げて使うそうです。
日本でも愛用者の多い高性能なアメリカンスピナーベイト、ウォーイーグル。スピナーベイトの基本が詰まった優秀なルアーですね。
日本のマーケットではほとんどのスピナーベイトが”完成された”形で販売されているものが多く、それほどアレンジ出来る部分は多くはありません。それでも、どんなフィールドでも”ある程度釣れる”ようにメーカーによって作られたスピナーベイトと、皆さんが自分のホームフィールドを思い浮かべて自分の為にチューニングしたスピナーベイト。皆さんが良く足を運ぶフィールドでより釣れるスピナーベイトはどちらでしょうか?
スピナーベイトは簡単な物からマニアックな物まで様々なアレンジが出来るルアーですが、今回はどこでも簡単に手に入る一般的なスピナーベイトを皆さんのホームフィールドに特化したローカルベイトに変身させる方法を解説します。
Contents
アシストフック【トレーラーフック】とトレーラーワーム
miblo&KTWLURESから発売されているスピナーベイト”アパッチ”シリーズはどのモデルもコンセプトがはっきりしていて使いやすく、おすすめなスピナーベイトです。
アシストフックを付けたりトレーラーワームを装着したり、スピナーベイトのチューニングとしては一般的に知られている手法になります。ですが、アシストフックやトレーラーにもちゃんとメリットとデメリットがあります。このメリットとデメリットを良く理解した上で最大限効果的な使い方をマスターしましょう。
アシストフック【トレーラーフック】
スピナーベイトにアシストフックを付けるか付けないかの問題はなぜか皆さんそれぞれ肯定派と否定派にはっきりと分かれます。実はアシストフックがスピナーベイトにもたらす影響はとても小さくてバイブレーションが少し弱くなる程度です。
メリットとしてはフッキングの成功率が上がりますが、デメリットはせっかくのスナッグレス性能が低下する部分になります。スローロールやガーグリングなど根掛かりの心配がない場合は装着し、カバー際やパラアシの中を通すような場合は装着せずに使う。などシシチュエーション合わせてチョイスすれば良いと思います。
タイニースピナーベイトとアシストフック
ちかみやはタイニースピナーベイトをキャストする際、必ずアシストフックをつけます。
タイニースピナーベイトはレギュラーサイズ譲りの高アピール力とそれに反するコンパクトなボリュームで、時として子バスからそのフィールドに生息する”ヌシ”クラスのバスまでも魅了するようなキラーベイトになりますが、タイニースピナーベイトはそのシルエットから大きなバスに丸吞みされてしまうことがあります。この現象は特に春先に多く発生し、スピナーベイトの構造上バスに丸吞みされてしまうとアシストフックが無い限り、ほぼフッキング出来ません。ちかみやも昔出ていたバス釣りの試合でこの経験をし、悔しい思いをしました。それだけにとどまらず、勉強しないちかみやはこの現象のせいで何度も思い出級のビッグバスを取り逃した事があり、以来ちかみやの中ではタイニースピナーベイトにはアシストフックが必須という教訓が出来ました。皆さんも記録級のビッグバスを取り逃さないよう、しっかりと準備をしましょう。
トレーラー【トレーラーワーム】
出典:デプス様
トレーラーワームはとてもスピナーベイトに影響を与えます。トレーラーワームを装着する事によって起こる代表的な変化は以下の通りです。
・重量増加によりキャスタビリティーが向上する。
・ボリュームが出てアピール力が上がる。
・水中で水の抵抗を受けて浮き上がりやすくなる。(その分ゆっくり引ける)
・スピナーベイトのバイブレーションが弱くなる。
この4項目がトレーラーがスピナーベイトに与える影響になります。
どの項目も使い方によってはメリットにもデメリットにもなるので慎重に使い分けしましょう。
スカートのボリューム調整


みんな大好きハイピッチャーと世界の大森選手が手掛けたT.Oスピナーベイト
スカートのカラー変更やボリュームの変更も比較的簡単なチューニングですが、効果が高いチューニングの一つになります。トレーラーと効果が重複する部分もありますが、スカートを変更することで変わるのは以下のような部分になります。
スカートの本数を増やす
・ボリュームが上がってアピール力が上がる。
・水の抵抗が増えてレンジキープしやすくなる。浮き上がりやすくなる。
・バイブレーションが弱くなる。
・キャスト時の空気抵抗が増えてキャスタビリティーが低下する。
スカートの本数を減らす
・シルエットがコンパクトになる。
・水の抵抗が減ってより速く巻いてもレンジキープしやすい。
・バイブレーションが強くなる。
・空気抵抗が減ってキャスタビリティーが向上する。
無ければ作る。スピナーベイトのブレードチューン
deps B-カスタムのシークレットチャートはブレードカラーとスカートカラーのギャップが特徴的で知る人ぞ知る釣れすじカラーです。
やはりスピナーベイトチューン一番の醍醐味はブレードチューンだと思います。
ブレードチューンは今までのチューニングと違って経験が必要な上、少しリスキーなチューニング方法です。特に最近マーケットに出回っているスピナーベイトはヘッドのウエイトによって装着されているブレードサイズが決まっているようで、予めハンダで固定され簡単にブレードの変更ができないようになっています。
それでもリアブレードは簡単に交換出来る物も多く、例え失敗しても直ぐに元に戻に事が可能なのでチャレンジしてみる価値は十分にあると思っています。
ブレードのカラーを変えてみる
ブレードのカラーを変更してフラッシングする量を調整するチューニングは思っている以上に効果的です。
エキスパートアングラーになると同じヘッドウエイトで同じブレードセッティングでもブレードのカラー違いで数種類用意する方もいます。
まずはゴールド、シルバー、ガンメタのブレードを用意して、どのカラーセッティングに反応が良いか試して見るのが良いでしょう。
ブレードの形状を変更する
ブレード形状の変更はかなりエキスパートな部類に入ります。
バイブレーションの強さや、リトリーブスピードの調整、巻き心地や引き抵抗の調整に効果があります。
少しずつ変更をして、スイムテストを繰り返し、気に入った使い心地のスピナーベイトが出来上がったらフィールドで実際に使ってみるといいでしょう。
ちなみに
ウィローリーフブレード#3=コロラドブレード#2
ウィローよりもコロラドの番手を一つ小さくすると引き抵抗は同じような感覚になります。
ブレードの大きさを変えてみる
このチューニングは最近コアなアングラーや琵琶湖の有名なガイドさんが実践していて話題になっているチューニング方法ですね。このチューニングも形状の変更と同じくバイブレーションの強さや、リトリーブスピードの調整、巻き心地や引き抵抗、ブレードのフラッシング量の調整に効果があります。
このチューニングは形状の変更よりも簡単でリスクが少ない割には効果が高いので人気があるチューニング方法ですが、形状の変更と同じく少しずつ変更することが上手くいくコツになります。ブレードチューンに慣れないうちはブレードのサイズを1サイズだけ大きくしてみたり小さくしたりするのが良いでしょう。
ブレードといえばヒルデブランドが有名ですね。形状やカラー、サイズも豊富で皆さんのスピナーベイトチューニングを手助けしてくれます。
スピナーベイトカスタムのまとめ
スピナーベイトカスタムはとても奥が深く、しっかりフィールドの特性を理解した上で、そのフィールドに効果的なチューニングスピナーベイトを作り上げたりすると、ものすごく釣れるスピナーベイトが出来上がったりします。しかしそれは同時に正しい知識と豊富な経験を積めばこそ獲得出来る理論や技術を使ったスピナーベイトでもあります。そんなまるで魔法のようにものすごく釣れるスピナーベイトは直ぐに作れなくても、他のスピナーベイトよりもちょっとだけ釣れるスピナーベイトは簡単なチューニングや工夫だけで意外と簡単に作れたりするので、この機会に是非ともスピナーベイトのチューニングに挑戦してみてはいかがでしょうか?思っている以上に敷居は高くないはずです。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。