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次世代バーサタイル対決!20メタニウム VS 21ジリオンSV TW買うならどっち!?

シチュエーションを選ばずに様々なフィールドで活躍し、全てのルアーやリグに高次元で対応するリールがあったら・・・

タックルの持ち運べに制限が掛かるオカッパリゲームや、レンタルボートでの釣行が多いアングラーさんであれば一度は思い描いたことのある究極のバーサタイルリール。そのイメージに最も近いベイトリールと言えばシマノからリリースされているメタニウムシリーズと2021年にフルモデルチェンジが行われたダイワのジリオンシリーズと言えるでしょう。高いバーサタイル性はもとより、優秀な実釣性能とハイエンドモデルにも引けを取らないハイスペックはリリースされて以降、絶大な指示を得て来ましたが、似通ったスペックを持つ両者を前に、私達アングラーにとっては「どちらが優秀なのか?」が非常に気になる部分ではないでしょうか?今回は永遠のテーマである20メタニウムVS21ジリオン問題に悩む皆さんのために、長期間両者を使い込んた私なりの回答を紹介したいと思います。

先生
先生
搭載された様々な新技術はもちろん、スペック的にも実売価格的にも共通点の多い両者。次世代バーサタイルの名を冠するこの2台ですが、本当はどちらが優秀なのか?知りたいアングラーも多いと思うので、今回は2大メーカー渾身の両者を直接対決させたいと思います!

Contents

20メタニウム VS 21ジリオンSV TW 次世代のバーサタイル機のスペック比較

ここでは今回の主役である両者の基本スペックと外観の特徴をご紹介します。リールは実釣で使い込まないとその細部までは分かりませんが、数字で表記されるスペックはそのリールを知るための貴重な目安となります。

20メタニウムのスペック

・スペック

🔹重さ:175g
🔹ギヤ比:ノーマル6.2 HG7.1 XG8.1
🔹最大巻取り長:ノーマル66cm HG76cm XG81cm
🔹最大ドラグ力:5㎏
🔹ライン:12LB‐100m 14LB‐90m 16LB-80m 20LB-65m
🔹ベアリング数(ボール/ローラー):10/1

20メタニウムの外観と特徴

正面

左側面

後面

右側面

上面

先代の16メタニウムと比べてひと回りコンパクトになったボディには、軽さと高い剛性を両立させたのコアソリッドボディを採用し、マグネシウム製で一体成型されたメインフレームには歴代のシマノ製ベイトリールで採用され、熟成の域に達したSVS ∞ (インフィニティ)を搭載。メインのドライブギヤにブラス(高強度な真鍮)を採用して先代モデルよりも「巻き心地」に磨きを掛けた作りはアンタレスやカルカッタ、バンタムMGLといった「巻き優先」のリール達と比べても負けず劣らずの使用感を発揮します。

また、シマノのフラッグシップモデルである19アンタレスで採用されたMGL(マグナムライト)スプールⅢを採用した20メタニウムは、スプール幅を従来の22mmから19mmへとナロー化する事によって先代の頃から15%の低慣性を達成。立ち上がりの良さと後半に掛けて気持ち良く抜ける遠心ブレーキ独特のキャストフィールはハイエンドモデルとなる19アンタレスとほぼ同レベルと言えるほどの仕上がりで、最強のバーサタイルマシンの称号を欲しいままにしています。

21ジリオンSV TWのスペック

・スペック

🔹重さ:175g
🔹ギヤ比:P5.5 ノーマル6.2 H7.1 XH8.5
🔹最大巻取り長:P59cm ノーマル67cm H75cm XH90cm
🔹最大ドラグ力:5㎏
🔹ライン:14LB 45‐90m 16LB 40-80m 
🔹ベアリング数(ボール/ローラー):8/1

21ジリオンSV TWの外観と特徴

正面

左側面

後面

右側面

上面

劇的なコンパクト化と軽量化等、先代モデルと比べて様々な面でブラッシュアップされた外見が印象的な21ジリオン。ダイワの意欲作では定番となったTWSを筆頭に、「ユーザビリティ」を各所に散りばめたデザインは初心者から上級者までレベルを問わずに全てのアングラーが使いやすいデザインとなっています。初代モデルから続くタフ&トラブルレスのコンセプトはそのままに、第三世代の新型電磁誘導ブレーキ「SV BOOST」をはじめ、ハイパードライブデジギアやハイパーアームドハウジングなど様々な先端技術を採用した作りは、今まで「パワーゲーム」のイメージが強かったジリオンシリーズと、また違った味付けとなっています。

直接対決!!20メタニウム VS 21ジリオンSV TW

今回両者のテストで使用したロッドはレジットデザイン社のワイルドサイド WSC610M。ラインはフロロ12LBをメインに16LB、ナイロン14LBなど、使用率の高いセッティングを想定して比較しました。

ここでは20メタニウムと21ジリオンを様々なシチュエーションやルアーで使い込んできた、私なりの素直な感想を紹介します。

全体的なデザイン

デザイン的な部分は個人的な好みがあると思うので、どちらが優秀か判断しにくい部分ですが、コンパクトな作りでパーミングしやすいと感じるのは20メタニウムの方になります。しかしながら、人間工学に基づいたサムレストポジションや指を掛けやすくなるように設計されたフロントフェイス周りなど、「重いルアー」や「巻き抵抗の大きいルアー」「クランクやスピナーベイトのように巻きで使うハードベイト」とマッチさせる場合にはジリオンの方が安定感があります。どちらかを選ぶか?は、メインで使用するルアーや多用するリグで決めると良いでしょう。

飛距離&キャストフィール

様々なベイトリールに採用され、すでに熟成の域に達していると言えるSVS ∞ (インフィニティ)を採用した20メタニウムに比べ、新設計の電磁誘導ブレーキ「SV BOOST」を搭載し、SVコンセプト最大の弱点を克服したとされる21ジリオン。私個人の感想としては飛距離、キャストフィールともに20メタニウムの方が明確に優れていると感じます。

特に後半の「伸び」に関しては遠心ブレーキを土台とするメタニウムとマグネットブレーキを主体とするジリオンでは全く異なり、最後の「ひと伸び」がある部分がジリオンには無く、メタニウムだけにある大きな特徴。実際の飛距離は実測でもメタニウムの方が2~5mほど優れているだけでほとんど変わりませんが、体感的には10m近く飛んでいるように感じます。

また、バーサタイルを関する両者ですが、この2台で最も異なる部分はブレーキ特性と言えます。

21ジリオンは基本外部ダイヤルだけでブレーキ調整が可能ですが、20メタニウムは外部ダヤアル+内部ブレーキブロックの調整で細かいブレーキセッティングが可能なため、セッティングの幅が広い代わりに設定がややシビアでピーキーなイメージとなっています。シマノの遠心ブレーキに対する知識と経験が高く、使い慣れているアングラーがしっかりとブレーキ設定するのであれば、優秀なパフォーマンスを発揮しますが、サイドカップを開けて1から最適なブレーキに調整するのは手間が掛かります。一方でブレーキセッティングがかんたんで幅広いルアーウエイトに対応するのは21ジリオンの方。特にSVコンセプト最大の特徴である「安定感」と「トラブルの少なさ」は20メタニウムには無い部分で、アングラーのスキルに左右されず、どんな場面でも、どんなルアーと組み合わせても安定した性能を発揮するのは21ジリオンの方だと言えるでしょう。

先生
先生
単純にレスポンスの高さとキャスト時の初速が早いのは20メタニウムの方になります。この特性を生かすのであれば、ピッチングなどの近距離戦や、やや軽めのルアーウエイトを多用するなら20メタニウム、重いウエイトメインで使う予定なら21ジリオンの方がメリットが大きいでしょう。また、複数のロッドを揃える予定ならメインリールは20メタニウム、一本のロッドで様々なルアーを使うなら21ジリオンをメインにした方がメリットがあります。

テストで使用したルアーの一部。10g(3/8oz)のウエイトを中心にルアーウエイトが軽ければメタニウム、重くなればジリオンの方が使いやすく感じます。

巻き心地

今回からブラスギヤを搭載し、巻き心地にも一層の磨きを掛けた20メタニウムとハイパードライブデジギアを採用し、長時間の使用でも変わらない巻き心地を手に入れた21ジリオン。新品時の巻き心地は20メタニウムの方がどうしても上ですが、長期間ヘビーに使い込んだ私の20メタニウムは少し違和感が出ています。一方で21ジリオンの巻き心地は非常に静かで滑らか。巻き心地がおとろえる気配がありません。ヌメヌメとした巻き心地はギアの歯面の細かさ(モジュール値)とギア本来の重さや強度で変わりますが、21ジリオンは耐久性を重視したモジュール値でありながらその巻き心地は十分に滑らかと言えるモノに仕上がっています。ピーク時に見せる絶対的な巻き心地を取るか?長く続く安定的な品質を優先させるか?は、私達使い手次第となっています。

剛性感

マグネシウム製のコアソリッドボディを採用した20メタニウムとアルミ製のハイパーアームドハウジングを採用した21ジリオンは、共に剛性が非常に高く、実釣では十分すぎるほどのタフさを持っていますが、剛性感で両者を比べれば、より軽く、より強度の高いマグネシウムを使った20メタニウムの方が一歩リードしています。コンパクトなデザインながらもパーミングするとカッチリとしたイメージを受ける20メタニウムの剛性感はどこかしら「安定感」を感じる事が出来ます。

先生
先生
マグネシウムはアルミと比べて軽くて強い分、腐食スピードが早く、耐久性ではアルミの方が優れていると言われています。

操作性

先代モデルよりも小型、軽量化の進んだ両者ですが、並べて見ればわかるように、20メタニウムの方がひと回りコンパクトなため、ルアーをイメージ通り操るための操作性も20メタニウムの方が高いと言えるでしょう。特に繊細な操作を必要とするベイトフィネスやワーミング系の釣り、トップウォーターやジャークベイトなど、ロッドワークを多用するリグやハードベイトにおいては20メタニウムのコンパクトさが大きなアドバンテージとなりますが、先述したようにヘビーウエイトのリグや巻き抵抗の大きいハードベイトとのマッチングではジリオンの安定感がプラスに作用してくれるので、こちらもメインとするスタイルやリグに合わせてチョイスすると良いでしょう。

20メタニウム VS 21ジリオンSV TW 次世代のバーサタイル対決 まとめ

今回は、私なりの視点で、バーサタイルリールの最先端を走る2トップ、20メタニウムと21ジリオンを対決させてみました。同じバーサタイルスペックを持ち、数値的には似通った両者ですが、使い比べるとそれぞれ個性と得意、不得意が存在し、小さな違いをしっかりと見極めてチョイスする事が非常に重要だと感じました。特に下記の3要素

・メインで使用するルアーウエイトは?
・操作性を重視するのか?安定感を重視するのか?
・遠投する事が多いのか?近距離戦が多いのか?

このあたりの性能にフォーカスしてリールをチョイスするとそのメリットを上手に引き出せるでしょう。

先生
先生
個人的にはボリューム(ウエイト)のあるルアーを遠投する機会の多いビッグフィールド(琵琶湖など)メインなら21ジリオン、野池やプレッシャーの高いメジャーフィールド(霞水系など)では小さなリグの操作性が高い20メタニウムをチョイスします。

正直なところ、この両者の甲乙は非常につけがたいですが、私個人としてはフィールド的な要素を考慮して現在20メタニウムをメインで使用しています。もちろん21ジリオンも並行してつかっていますが、少なくともこの両者の性能は文句のつけようが無いのは間違いありません。本当に必要なのはリールの絶対性能だけではなく、その性能余すことなく使い切れるような、私達アングラーのスキルなのかもしれませんね。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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