今回の記事はバスに限らず、釣りで出会う魚全般に言える事になります。この機会に是非とも覚えて実践して頂きたいと思っています。
釣りで出逢える魚たちはまさに一期一会。釣れない状況で苦労して釣れた魚に感動とともに感謝する方も多いのではないでしょうか。魚釣りで釣れる魚にはその日1日をとても有意義にしてくれる不思議な力を持っています。
そんな魚にはぜひとも元気にフィールドに戻って行って欲しいものです。一説によると釣れた魚というのは、その7%程度の魚が釣れた事に起因する何らかのショックで帰らぬ命となってしまうそうです。
鬼手佛心という言葉をよく聞きますが、今回は楽しい思い出を作ってくれた魚たちに少しでも元気に帰ってもらうために、私たちアングラーが最低限心掛けたい大切なことを3つご紹介いたします。また元気な姿で再会出来ることを願って。
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乾いたコンクリートや地面に直接置かないで
釣れた魚を乾いたコンクリートの上や地面などに直接置いている画像などをよく目にする事がありますが、釣れた魚たちにとってそれは高温に熱せられた鉄板の上に寝かせられるようなものですから絶対に止めましょう。魚は私たち人間と違って変温動物です。私たちが思っているよりも基礎温度は低いので、私たちが大丈夫だと思ってやった事でもこういった事が起こります。どうしてもその場所に置かなければならないシチュエーションであれば魚を置く予定の場所を事前に水で十分に濡らしてから置くようにすると、ダメージをかなり軽減させることができますので必ず実行しましょう。
必要以上に魚体に素手で触らないようにしましょう
先程の項でも触れましたが、魚は変温動物なので基礎温度が低い為、人間の体温でも十分に火傷をしてしまいます。さらに人間の手で直接触れてしまうと魚の粘膜がはがれてしまい、そこから感染症などの病気を発症してしまう事もありますので、出来る限り素手で魚体を触るのは避けるようにしましょう。どうしても触らなければならない理由がある時はフィールドの水で手を十分に冷やしてから触るようにしましょう。
また、バスに限った話になってしまいますが、バスの口を持って魚体を持ち上げるいわゆる「バス持ち」は、アゴに極度な負担が掛からないように注意しましょう。特に意外と魚に触れ慣れているはずの中~上級者のアングラーに散見されますが、バス持ちをしたまま尻尾を支えるなどの補助をせずに魚体を水平にしてしまうとバスは自分の自重でアゴが折れてしまう場合があります。バス持ちをする際はほんのちょっと気をかけてあげましょう。
リリースする時は優しく水につけてから
魚たちはフッキングされてからキャッチ、リリースされて水に戻ってしばらくの間、ひどく気が動転しています。当然ですね。私たち人間にとっては娯楽の一つかも知れませんが、魚たちにとっては自分の運命が決まる瞬間になるわけです。体力もあとさき考えずに抵抗するわけですから極端に消耗します。水に戻してもしばらくは放心状態になってしまう魚も多いので、しっかりと自分の力で泳ぎだせるようになるまで見守ってあげましょう。中には方向感覚が一時的に狂ってしまい岸際に向かって泳いでしまう魚もいますから注意が必要です。
ごくたまにではありますが、釣れた魚をリリースする際に魚を水面に落とす人がいます。絶対に止めてください。魚は軽い衝撃でも簡単に脳震とうを起こします。正常に泳げなくなってしまうばかりか、最悪の場合はそのまま帰ってこれなくなってしまう魚もいます。当然ですが、魚釣りというのは釣れる魚がいて初めて成立するものです。楽しい思いをさせてもらった相手には気持ち良くお別れをしたいものです。
まとめ
魚にとって一番良いのは何と言っても出来るだけ早く水に戻してあげる事です。魚をキャッチしてから、リリースするまでの一連の動作に無駄がなく、とてもスムーズに魚をリリースしている人を見かけると、とても魚に接し慣れているエキスパートにも見えます。そんな小さなしぐさの端々に熟練度が垣間見える魚釣りを末永く楽しむ為にも、私たちの最高の好敵手である魚たちに感謝と敬意を持って接するようにみんなで心掛けましょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。