リトリーブスピード一つでアクションが変わる!
ただ巻き性能に磨きをかけた正統派クランキンシャッド!!
ちかみやが、個人的に気になるルアーをテストして、独断と偏見でお送りするルアーインプレッションコーナー。そのルアーが持つ特徴的な構造や形状、実際に使用した感想と、独自の解釈でルアーの特徴をひも解き、超個人的な目線でルアーをインプレションしています。今回はラインメーカーであるモーリスのルアーブランド、フラッシュユニオンがリリースするスピードキラーにフォーカスします。
Contents
スピードキラーのスペック
Length : 60.0㎜
Weight : 7.2g
フローティング
Hook :#8×2
カラー15色
スピードキラーの構造と外見の特徴
ここではスピードキラーの外見や内部構造などから、このルアーが持つ本来のポテンシャルをひも解いてみましょう。ただ巻きでの使用を第一に、リトリーブスピードによってアクションが変わる特性を持ったこのルアーには、非常に個性的な特徴があります。
リップの形状
スピードキラーのリップ形状は水を掴みやすいワイドなリップを持っています。ボディに向かうにつれて絞られていく形状は、水を掴みやすいけれど直ぐに水を逃がす特性を持ち、少しの水流でボディが動くレスポンスを確保しながらも、アクションは大きくなりすぎないようになっています。
リップの角度
スピードキラーのリップ角度は非常に特徴的で、先端の方は角度が立っていますが、ボディに近づくにつれて水平に近い角度へシフトしていきます。可変リップと呼ばれるこの形状のリップは、最初に水が当たる先端部分はシャロークランクのようにリップが立っているので水を掴みやすく、弱い抵抗でもアクションに変えられるほどレスポンスが高くなりますが、付け根部分に向かうにつれて水を逃がしやすい性格が強くなる特徴があります。
メインとしている潜行レンジは最大でMax1.5mとされていますが、使ってみた雑感では1mちょっとが一番使いやすく感じるレンジです。リトリーブスピードやロッドさばきによって多少レンジをコントロールする事も可能です。
ボディ形状
このルアーのボディシェイプはしっかりとした容積と浮力を持ち細身のクランクベイトといえるような形をしています。7.2gの自重に重心移動システムを備えていますが、決してキャスタビリティーが高いルアーではなく、通常のベイトタックルで扱えますがややストレスを感じます。スピニングタックルでは重すぎるスペックになっているので、快適に使うのであればベイトフィネスタックルをおすすめします。
スピードキラーの特徴と長所
ここではスピードキラーが持つ特徴を3つご紹介します。
それぞれのルアーが持つ特徴や長所、強み理解していれば、状況に応じて正確にルアーを使い分けられるようになり、より多くのバスに出会えるチャンスが広がります。
可変リップが作り出す2パターンのスイムアクション
スピードキラー最大の特徴である可変リップはリトリーブスピードによってスイムアクションが変わる特性を持っています。簡単に言えば、スローに巻くとしっかりと水を掴んでアクションがワイドになり、速く巻けば巻くほど水を逃がしやすくなってタイトでハイピッチなアクションになります。この様な特性のシャッドはスピードキラー以外にはほとんど見当たらず、このルアー唯一の個性と言える特徴になっています。
スローから早巻きまで対応出来るボディバランス
ただ巻きでの性能にフォーカスし、非常にボディバランスの高いスピードキラーは、様々なリトリーブスピードに対応する事が出来ます。様々なリトリーブスピードで活躍できる懐の深さは、ルアー自体の使いやすさにも直結し、高性能なルアーには必要な基本性能になっています。
早い動き出しを実現する高いレスポンス
ラインスラッグの抵抗だけでアクションしてしまうと言われるスピードキラー。実際にラインの抵抗だけでアクションしてしまいます。小さな抵抗でも動くことの出来る高いレスポンスは、リトリーブエリアに制限がある小場所やピンスポットで強く、狭い空間でも効率良くバスにアピールする事が可能で、バイトチャンスを大幅に増やしてくれます。
スピードキラーの感想と今回のまとめ
スピードキラーは高いレスポンスによる早い動き出しと、様々なリトリーブスピードに対応するただ巻き特化の性能が特徴のルアーと言えます。可変リップによる2ウエイのアクションはアングラーの意思で簡単に使い分ける事が可能で、バスのコンディションに即座に対応できる適応力を持ち、幅広いシチュエーションやコンディションで使用できます。
「シャッド」というと小型ボディで食わせ重視、ジャークやトゥイッチもできる器用なルアーでタフコンディションに強いというイメージがありますが、スピードキラーはひたすらにただ巻き性能を特化し、様々な使い方ができるクランクベイトに近い「サーチベイト」という印象です。実際の釣行でもタフ化が進む全国のフィールドでは、通常のクランクベイトだとアクションが強すぎるシチュエーションも少なくありません。
スピードキラーはそんな状況下でこそ、活躍するルアーと言えるでしょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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