時としてハイプレッシャーとタフコンデションを制するパワーフィネス。
スピニングタックルでしか扱えないような小さくて軽いライトリグでカバーを攻略出来る特性は非常に強力で、場合によっては全く無反応で、手の出しようが無いような状況でも、それを突破する特効薬的な力があります。
そんなパワーフィネスは、少ない休日を使ったせっかくの釣行で安定した釣果を残すため、ぜひとも取り入れたいゲームスタイルと言えますが、パワーフィネスロッドにはスピニングタックルらしからぬロッパワーなどどうしても特化した性能が必要になります。しかしながら専用のロッドは尖ったスペックのロッドが多く、他のメゾットに使い回ししにくいのも事実。いまいちパワーフィネスの導入に二の足を踏む大きな原因となっています。
そこで今回は2万円以内で手に入ってハイエンドモデルにも負けない実釣性能を持ち、パワーフィネスだけではなく他の釣りにも応用出来るスペックを持ったおすすめのパワーフィネスロッドを5つ紹介したいと思います。皆さん貴重な休日のタフタイムを切り開く、ロッド選びの参考になれば幸いです。

Contents
初心者にもおすすめなパワーフィネスロッドのスペックは?
パワーフィネスはその名が示す通り、スピニングタックルで扱うようなライトリグでカバーを攻略出来る部分が最大の特徴と言えます。
必然的にカバーやストラクチャー周りでの釣りがメインとなるのでバイトに持ち込んだバスに主導権を与えず常にコントロールできるかどうか?が大切です。そのためには必要最低限のロッドパワーは必須ですが、本格的なパワーフィネスロッドはスピニングタックルの中でもかなりとがったスペックを持っているのも事実。そのようなロッドは攻めあぐねてしまう濃いカバーを攻略出来る反面、他のメゾットに応用が効きにくくなるので総合的なバランスを考えれば、カバー際でフックアップさせたバスをいち早くカバーから引きはがすバットパワーを持つML~MHクラス程度のパワーを持つロッドが使い回しも効き好ましいでしょう。
ロッドの特性としては軽量なライトリグを繊細に操作でき、軽い負荷でも曲がこんでリグを運んでくれるソフトでコントロール性に優れたティップセクションが理想的。PEラインをトラブルなく操り、小さなポケットに小型のライトリグを精密にキャストするためには細かい操作が効きやすいファーストテーパーのロッドが好ましく、様々な面でメリットが生まれます。
ロッドの長さは長ければ長いほどカバー攻略のアドバンテージになりますが、長すぎるロッドは取り回しも悪く操作性に悪影響を及ぼします。逆に短いロッドはアキュラシーが上がる反面キャスタビリティー性能が落ちやすく活躍する場面を選びます。トータルで見れば、6~7フィートの一般的なレングスが使いやすく、最初の一本にうってつけのスペックと言えます。
・カバー周りでバスをコントロール出来るMLクラス以上のパワー
・ライトリグを操作しやすいソフトでセンシティブなティップセクション
・パワーフィネス以外にも対応する高い汎用性

コスパ高くおすすめ!安いパワーフィネスロッド5選
コストを抑えながらもカバー周りでバスをコントロール出来るパワーと他のリグにも流用可能な器用さを持ったロッド。ここではそんな懐の深いスペックのロッドを5つ紹介します。
パワーフィネスでの使用を大前提にしながらも様々なリグに使えるロッドは非常に使い道が広く一本持っているととても便利なロッド。持ち歩くタックルに制限が付きまとうオッカパリゲームやファーストムービングのゲームを主体とするストロングアングラーの抑えの切り札としても有用な性格は皆さんの釣果を底上げしてくれる力を持っています。
アブガルシア ホーネットスティンガープラス HSPS-601MS
スペック
長さ:1.83m(6.0ft)
重さ:101g
パワークラス:M(ミディアム)
適合ルアーウエイト:0.9g(1/32oz)~7g(1/4oz)
適合ライン:フロロ3~10ポンド PE0.6~1.5号
テーパー:F(ファーストテーパー)
ベイトフィネスではこなしきれない領域のカバー撃ちや飛距離が必要な場面で、スピニングのメリットであるラインスラックコントロールを駆使して喰わせられるパワーフィネスモデル。PEラインとのセットアップで本領を引き出せるスペックは、カバーを果敢に攻めるパワーフィネスや対岸の枝に絡めてテクニカルの誘うチョウチンメソッドで威力を発揮し、ややショートなロッドレングスは取り回しも良く、オープンウォーターでの遠投性能も十分な一本となっています。
アブガルシア ホーネットスティンガープラス HSPS-641MH
スペック
長さ:1.93m(6.4ft)
重さ:107g
パワークラス:MH(ミディアムヘビー)
適合ルアーウエイト:1.8g(1/16oz)~14g(1/2oz)
適合ライン:フロロ4~20ポンド PE0.8~1.5号
テーパー:F(ファーストテーパー)
非常にバランスが良いロッドセッティングとクラストップの軽さで操作性も高く、リザーバーのカバーなどで、「小さいルアーをカバーの奥へ入れる」事に焦点を当てて作られたロッドがアブガルシアの用途特化型ロッド、ホーネットスティンガープラスHSPS-641MH。6.4フィートのレングスはカバー攻略において少し短く感じるものの、その分取り回しが良好でソフトなティップと強靭なバットセクションの組み合わせは総合的に見てもとても高い完成度を持っています。また、コストパフォーマンスも群を抜いて優秀なので、本格的なパワーフィネスロッドに挑戦したいアングラーさんにも非常におすすめな一本となっています。
テイルウォーク フルレンジS67MH
スペック
長さ:2.00cm(6.7ft)
重さ:109g
パワークラス:MH(ミディアムヘビー)
適合ルアーウエイト:1.8g(1/16oz)~14g(1/2oz)
適合ライン:フロロ5~12ポンド PE MAX1.5号
テーパー:F(ファーストテーパー)
今回紹介したロッドの中で最もパワフルなスペックを持つフルレンジS67MHは、4インチワームのノーシンカーリや、6インチオーバーのストレートワームのネコリグ、重めのスモラバなどにも対応できる本格的なパワーフィネスロッド。太いラインを使用したカバーへのアプローチでも優位性を感じられるブランクはPEライン1.5号前後を合わせたパワーフィネス攻略で最高のパフォーマンスを発揮し、ビッグフィッシュ狙いのスローダウンゲームで強力な武器となります。
ジャッカル BPM BS-69ML
スペック
長さ:2.06m(6.9ft)
重さ:129g
パワークラス:ML(ミディアムライト)
適合ルアーウエイト:1.8g(1/16oz)~10g(3/8oz)
適合ライン:フロロ3~6ポンド PE0.6~1.5号
テーパー:F(ファーストテーパー)
パワーフィネス対応のロッドとしてはマイルドな特性を持つジャッカル BPM BS-69MLは、6.9ftの長めのレングスとMLアクションで遠投性能の向上とファイト時にビッグバスを強引に寄せるパワーを具現化。細めのPEラインと組み合わせる事でライトリグ全般に高い適応能力を発揮するので幅広い状況を攻略する事が出来ます。また、ロングレングスならではの射程距離はプレッシャーの高いフィールドで非常に有効となり、キャロライナやスプリットショットなど「面」で探るメゾットと抜群の相性を見せます。
ダイワ リベリオン681ML+FS
スペック
長さ:2.03m(6.8ft)
重さ:94g
パワークラス:ML(ミディアムライト+)
適合ルアーウエイト:2.7g(3/32oz)~14g(1/2oz)
適合ライン:フロロ4~8ポンド PE0.6~1.2号
テーパー:F(ファーストテーパー)
ライトリグをレスポンスよく操れるキレと、ビッグバスに対応するパワーをバランス良くミックスさせたリベリオン681ML+FSは今回紹介したロッドの中で最も高性能なスペックと幅広い対応力が魅力的な一本。飛距離に優れたロンクレングスは、広大な湖やオカッパリの遠投攻略に適応し様々なライトリグに高次元対応する実力を持っています。ML+というパワークラスは軽いリグでも快適に操れる操作性とカバー内のバスに主導権を渡さない絶妙なセッティングで、細めのPEラインと組み合わせればパワーフィネスのみならず、通常のライトリグでさえもその実力を引き出して、価値ある一匹をもたらしてくれます。
パワーやレングスはどれが良い?かしこいパワーフィネスロッドの選び方
「パワーフィネスゲームに向いているロッドは分かったけど具体的にどんなスペックを基準にロッドを選べば良いんだろう?」
ロッドというのは各モデルによって特性も違えばスペックもバラバラ。当然得意なシチュエーションと不得意なシチュエーションが存在します。ここではこれからパワーフィネスに挑戦するアングラーさんに参考にして欲しいロッドスペックから見るロッドの選び方を紹介します。
ロッドの長さの選び方
ロッドの長さ(レングス)はキャスタビリティー性能(遠投性能)とリグをイメージ通りに操作する操作性、カバーを攻める時の「攻めやすさ」に影響を与えます。マルチな性格を持つパワーフィネスロッドを選ぶ際、ロッドの長さを選ぶポイントは2つ。
・カバーをどのくらい攻める事があるのか?
・遠投するほど遠いスポットを狙う事が多いかどうか?
この項目で選びましょう。
ロッドは長ければ長いほどカバーの真上からルアーを落としやすくなるので、小さなポケットからでもアプローチしやすくなり軽いリグでもカバー突破力が上がります。フッキング時の打点も垂直に近くなるのでフッキングパワーも伝わりやすく、遠投性能も上がりますが、レングスの長いロッドは取り回しに苦労し、リグの繊細な操作と正確なキャストが難しくなります。私個人の経験では6フィート半ばのレングスを基準にオッカパリゲームでは少し長め(6.6~6.10インチ)が使いやすく遠投も効くので有利に感じ、ロングキャストが必要ない小規模なフィールドやボートフィッシングではリグの操作性とキャストの正確さ(アキュラシー)を優先した6フィート前半のレングスがおすすめです。
ロッドパワーの選び方
一言でパワーフィネスと言ってもロッドによって設定されているパワーはそれぞれ。使い回しの効くパワーフィネスロッドを選ぶ際は以下のポイントに注目しましょう。
・攻略したいカバーの濃さ
・メインで使う予定のリグの重さとボリューム
・バーサタイル性の高さ
カバーを攻める事が前提のパワーフィネスロッドだからこそ、ロッドを選ぶ際はカバーに負けないロッドのパワーが何よりも重要なファクターと言えるでしょう。
具体的にどのくらいのカバーを攻略する事が多いのか?でロッドのパワーは選びましょう。本来ならば、どのくらいの太さのラインを使うのか?や、どのくらいのバスがアベレージサイズなのか?も重要ですが、スキルが上がれ状況やシチュエーションによってラインは使い分けるようになりますし、釣れるバスのサイズはそもそもこちらから指定できません。
カバー周辺やアシの手前、ちょっとしたストラクチャーなどのライトカバーを攻める事が多い方はMLクラスをメインにMパワー程度のロッドが使いやすく、カバー最奥や複雑なレイダウン、群生するウィード内など何よりもロッドのパワーが優先される状況ではMパワー以上のパワーフィネスロッドが好ましいでしょう。
また、メインで使いたいリグの重さや大きさもロッドを選ぶ上で必要となる要素。1.3gのスモラバをメインで使うのと6インチワームのネコリグをメインで使うのとでは少しロッドに求められるスペックが変わってきます。スピニングタックルを利用するパワーフィネはもともと扱えるリグの幅がベイトフィネスよりも広い特性はありますが、4インチを基準に小さい場合はML~M、大きい場合はMクラス以上が使いやすく感じます。
最後にパワーフィネスのロッド選びの基準となるのはバーサタイル性。一本のロッドでどれだけ幅広いライトリグに対応するかという性能です。
パワーフィネスロッドというのはスピニングタックルなので基本的には幅広いリグに対応出来る特性を持っていますが、やはり軽いリグはパワフルなロッド(硬いロッド)では扱いにくく感じます。この手のロッドはMLクラスに近いほど様々なライトリグを使いやすくなりますが、カバーへの適応力が弱くなり、M~MHクラスになるとカバー攻略に特化したとがったスペックで扱えるリグの種類やウエイトの幅がなくなる傾向が強くなります。そのためよりバーサタイルな性格を求めるならMLクラス、本格的なパワーフィネススペックが必要ならMクラス以上のロッドを選ぶと良いでしょう。
コスパ高くおすすめ!安いパワーフィネスロッド5選 最後に・・・
最近ではタックルの進化でベイトフィネスばかり注目されがちですが、ベイトフィネスでも扱えないような超軽量なライトリグでカバーを攻められることがパワーフィネスの最大の特徴。そのメリットははかり知れないモノがあり、マスターすれば非常に単純に強力な武器となります。ベイトタックルと比べると、どうしても「守りの釣り」というイメージがつきまといがちなスピニングタックルですが、本当にバス釣りの上手な方はライトリグも超一流。バス釣りは続けているけどイマイチ釣果が安定しない方、ボウズで終わることの多い方はぜひともベイトフィネスよりもパワーフィネスを導入してみて下さい。
バス釣りは「釣れる」ことでスキルアップするスピードが加速します。
パワーフィネスはきっと「1匹を釣ることのかんたんさ」「1匹釣ることの大切さ」を皆さんに教え、釣果の安定化と底上げ、スキルアップを全力でサポートしてくれるハズです!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
パワーフィネスに関する記事はこちら!!



好きな時間にどこでも見れる!スキルアップにも役立つおすすめの釣り専門VODはコチラ
