完成度の高さは折り紙付き！！
細かいディテールにこだわりって作り上げた奇才のシャロークランク！
元トーナメンター兼フィールドテスターのちかみやが、個人的に気になるルアーをテストして、独断と偏見でお送りするルアーインプレッションコーナー。実際に使い込んだ上でそのルアーが持つ特徴や長所などを超個人的な目線でインプレションしています。今回はこだわりの作り込みと高い実釣性能で数々のエキスパートがこぞって愛用するニシネルアーワークスのシャロークランクであるチッパワRBにフォーカスし、その特徴と実力、使い方を解説していきます。
Contents
ニシネルアーワークス チッパワRBのスペック
Length : 62.0㎜
Weight : 15.0ｇ
フローティング
Hook :イチカワフィッシング・カマキリトレブル＃4×2
カラー：12色
使いやすさ
実釣性能
おすすめ度
ニシネルアーワークス チッパワRBの構造と外見の特徴
ここではチッパワRBの主要なコンポーネントや内部構造などから、このルアーが持つ特徴や本来のポテンシャルをひも解いて行きます。
リップの形状
チッパワRB【ラウンド・ビル】の名が示す通り、チッパワにはサーキットボード（基盤素材）を使用したラウンドリップが搭載されています。一般的なラウンドリップよりも少しワイドで丸みが強く、付け根部分まで幅を持たせた独特なリップ形状は、非常にスナッグレス性が高く、ちょっとしたストラクチャーであれば無神経に巻き切ってしまっても問題無いほどの障害物回避能力を持っています。また、薄く硬い素材のリップは受けた水の抵抗を動力に変換させやすく、まるでウッド製クランクのようなハイピッチアクションは短い距離で効果的なアピールが必要なカバー周りはもちろん、オープンウォーターの中層クランキングでも優秀な実釣性能を発揮します。
リップの角度
フロロ16lbで約1.5ｍダイビング性能を有しているチッパワRBのリップ角度は、オーソドックスな角度ながらキャスタビリティー性能とアクション、そして優秀なスナッグレス性能をバランス良く持ち合わせたセッティングになっています。ワイドながらも必要最低限のサイズに留められたラウンドリップは、シャロークランクとしては王道のノーズアイと組み合わせる事で効率良く水を受けてハイピッチなアクションを発揮しますが、ボディのウエイトや形状によってしっかりと制御された超ハイピッチなタイトウィグルアクションは他のクランクには無いチッパワだけの大きな特徴と言えます。非常に完成度が高く、まるで精密機械のように寸分の狂いも無くキレイに泳ぐ姿は細かいディテールにまでこだわり抜いたチッパワの精密さを物語っています。
ボディ形状
シャロークランクとして様々な場面で使いやすさを追求したチッパワRBのボディシェイプは、フラット面を有しながらもキャスタビリティー性能や巻き心地にこだわった「ファットフラットサイド」とも言える特徴的なボディ形状。しっかりとした浮力を確保し、低重心化した固定ウェイトで高い動力性能を実現しながらも、投げやすくて巻きやすく、根掛かりにくい特性は様々なおおよそシャロークランクに必要な要素を非常に高い水準で満たしていると言える仕上がりになっています。またこだわりのボディー形状はアピール力と喰わせのバランスも優秀で、フィールドコンディションに左右されにくく、常に安定した釣果をもたらす特性は、まさに究極のパイロットルアーと呼ぶにふさわしいでしょう。
ニシネルアーワークス チッパワRBの特徴と長所
ここではチッパワRBが持つ特徴を3つご紹介します。
それぞれのルアーが持つ特徴や長所、強み理解していれば、状況に応じて正確にルアーを使い分けられるようになるので、より多くのバスに出会えるチャンスが広がります。
投げやすさと巻きやすさにこだわったトップクラス使いやすさ！
チッパワRBは投げやすいウエイト設定と、強くもなく弱くもない巻き抵抗で、一日中投げ続けることの出来るような「使いやすさ」にフォーカスして作られたクランクベイト。細分までこだわることで獲得した優秀なトータルバランスと圧倒的な使いやすさは、ルアーとしての高い実釣性能はもちろんのこと、シャロークランクに必要とされるキャスタビリティーやトラブルの少なさ、スナッグレス性能をトップクラスで持ち合わせています。長時間の使用でもストレスを感じる事のほとんどない徹底した作り込みは初心者からコアなクランカーまで一日中巻き続ける事が可能で、釣果に結び付けやすい特徴を持っています。
様々な場面で有効なハイピッチ・タイトウィグルアクション
ファットフラットサイドとも言える独特なフォルムで、十分なアピール力とナチュラルさをあわせ持つチッパワRBは様々な条件下でバイトに持ち込める実釣性能を持ったバーサタイルなシャロークランク。クランクベイトに大切な要素を高い次元で網羅しつつ、タフ化が進む現在のフィールド状況を考えて設定された超ハイピッチなタイトウィグルアクションは、シャロークランクが真価を発揮するカバー周りはもちろんの事、オープンウォーターでの中層リトリーブでもイージーにバイトを引き出せるほどの仕上がりとなっています。また、ボディサイズの割に少し控え目なイメージのアクションは、結果的にフルサイズのシャロークランクとは思えない巻き抵抗を実現し、このクランクのコンセプトでもある使いやすさに大きく貢献しています。
非常に優秀なスナッグレス性能！！
ラウンド形状ながらもワイドなリップとハイフロート設計のボディを持つチッパワRBは、優秀なスナッグレス性能も大きな特徴の1つ。ボトムに点在するゴロタやリップラップなどのハードボトムはもちろん、スタンプやレイダウンなど、あらゆるシャローカバーに対し高いスナッグレス性能を発揮します。
また、基板素材を採用した特徴的なラウンドリップは、「なるべく大きなフックを搭載したい。」という実釣最優先で採用された＃４のフックをストラクチャーからしっかりガードし、トラブルを最小限にとどめる働きをします。固定重心に高い浮力を持たせたハイレスポンスなボディは、ストラクチャーに接触してもバランスを崩しにくく、絡みつくようにしながらストラクチャーを抜けるセッティングは、ストライクゾーンの狭まったセレクティブなバス相手でもバイトチャンスを逃しません。特に難しいスキルやテクニックを必要とせずに根掛かり知らずの高スナッグレス性能を誰でもかんたんに引き出せ、絶妙な食わせのアクションを織り交ぜたチッパワRBは、数あるシャロークランクの中でも理想的なセッティングを持つシャロークランクと言えるでしょう。
ニシネルアーワークス チッパワRBの感想と使い方 まとめ
チッパワの名前の由来は、ナイアガラ地方にあるチッパワクリークと言う川の名前からきているそうです。その地域では希少なラージマウスに効果的なクランクとして開発されたルアーの実力は確かなモノと言えるでしょう。
注目度の高いルアーというのはリリース当初、一時的に品薄状態となることの多い昨今、今回紹介したチッパワRBもまた、リリース直後は同様の現象が起きました。しかしながら、他のルアーと大きく違ったのは派手なプロモーションなどをすることなく、ニシネルアーワークスが持つ過去の実績と、それに伴う期待値から自然と品薄になってしまった部分ではないでしょうか？何よりも基本性能や実釣能力を最優先とするエキスパートやベテランアングラーほど、こぞって買い求める姿は、このクランクが「本物」である何よりの証明と言えるでしょう。
私自身もニシネルアーワークスのルアーはもちろんの事、チッパワRBは長年愛用していますが、霞水系や小規模な野池やクローズドフィールドでは50UP率が高いクランクベイトとなっています。少しプレッシャーの掛かった「ルアー自体の性能」が大きく結果を左右するフィールドや状況で強いアクション特性は、まさにパイロットルアーにうってつけ。初見では「少しデカくないですか？」と口をそろえて発言するアングラーさんでも、数日後には高確率で1軍エントリーされるチッパワRBの実力を、是非とも皆さんの目でお確かめ下さい。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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