アピール力とアクションの強弱が自由自在。ポッパーの基本性能が高次元で詰まった名作ポッパー!!
アメルアーも大好きなちかみやがルアーの外観や形状、実際に使用した感想と独自の解釈でルアーの特徴をひも解き、超個人的な目線でルアーを解説していくルアーインプレッションのコーナー。今回は不動の名作、世界一有名なポッパーであるレーベルのポップRを掘り下げてみたいと思います。
B.A.S.Sのトッププロ、ゼル・ローランドによって一躍有名になったポップRは現在でも第一線で活躍する実力派ポッパーです。今まで多くのフォロワーを産み、たくさんのポッパーがポップRを参考にして作られてきました。昔はポップRのチューニングが大流行した時期もあり、あのK-0ポッパーもポップRを下敷きに作られていることは皆さんもご存知ではないかと思います。それ以外にも現在リリースされているポッパーの中には明らかにポップRの影響を受けて作られているルアーをたくさん見つける事ができ、各方面で認められたポップRの実力とその影響力の強さを伺い取ることが出来ます。
原点にして完成形。そんなキーワードがしっくりくるポップRですが、今回はその構造と特徴に焦点を当て、その実力をひも解いてみましょう。
Contents
ポップR【P60】のスペック
Length : 2‐1/2インチ 63.5mm
Weight :7.8g 1/4oz
HOOK: #6 ×2フック
フローティング
カラー:14色
※詳細なカラーラインナップや価格は上記のAmazon、楽天のリンクからご確認ください。
ポップRの構造と外見の特徴
ポップRが様々な後発ポッパーに影響を与え、たくさんのオマージュを生み出す要因はいったいどこにあるのでしょうか?
外見の特徴や内部構造などからそのポテンシャルと秘密を解き明かしてみましょう。
カップの形状
ポップRのカップはしっかりとした深さがあり、水や空気をとらえやすい形をしています。このためロッドワークによっては弱めの甘いポップ音&スプラッシュからポッパーらしい強烈なチャガー音まで自由に表現する事が出来ます。
ラインアイの位置と角度
ポップRのラインアイはポッパーとしてはオーソドックスなセンターアイを採用しています。
様々なアクションに対応する事が出来るセンターアイと優秀なボディバランスによって、アメルアーとしては特筆に値する操作性とロッドワークに素直に反応出来る器用さを併せ持っています。
浮き姿勢
浮き姿勢は直立に近い浮き姿勢を保ちます。
スプラッシュよりも強いポッピングを優先した浮き姿勢ですが、しっかりとドックウォークアクションを行う事が出来るレスポンスを持っています。
ポップRの特徴と長所
ここではポップRが持つ大きな特徴を3つに絞ってご紹介します。
それぞれのルアーが持つ特徴や長所、強み理解していれば、状況に応じて正確にルアーを使い分けられるようになり、より多くのバスに出会えるチャンスが広がります。
ロッドワークだけでアピールの強弱が自由自在
ポップR最大の特徴はロッドワークにレスポンス良く反応し、ポッピングやスプラッシュの強弱をアングラーのイメージ通り再現出来る所にあります。フィールドの状況やコンデションによって、アングラーの意思で容易にアピール力とアクションを変えられるこの性能は、ポップRが多くのオマージュを作り出した大きな理由の一つとなっています。
様々なアクションが出来るリニアな操作感
ポップRが評価されるもう一つの理由は、この時代に作られたアメルアーには珍しく、高い操作性と器用さを持っている部分になります。アングラーのロッドワークにレスポンス良く反応し、移動距離を抑えて一点でネチネチと首を振るアクションから強烈なチャガー音とアピール力で広大なオープンウォーターをスピーディーにサーチすることも可能です。
高いキャスタビリティー
ポップRはポッパーとしては珍しく、優秀な遠投性能を持っています。設計が古いので重心移動などの先進的なギミックはもちろん搭載していません。前回紹介したポップXよりも気持ち小さい63,5㎜ウエイトは1g重い約8gにも関わらず、ボディを構成するプラスチック材の厚みがある為、16lb.クラスのやや太いナイロンラインを背負わせてもポップXの1.5倍近い飛距離を簡単に叩き出せます。トップウォーターゲームはプレッシャーの影響を受けやすく、バスから距離を取れるキャスタビリティーの高さは大切な性能の一つと言えるでしょう。
ポップRを使った感想と使い方のまとめ
・ロッドワークだけでアピールの強弱が自由自在
・様々なアクションが出来るリニアな操作感
・高いキャスタビリティー
以上の3つがポップRの大きな特徴になります。
ポップR最大の魅力は何と言ってもアングラーの思い通りにアピールの強弱をつけられるところです。キャスタビリティーの高さや操作のしやすさも確かに優秀ですが、ポップRが今もなお名作と言われ続けている理由は、ここにあると断言出来ます。
今回、このレビューを書くために久しぶりにポップRを水に浮かべてみましたが、少し使っただけで、忘れかけていたポップRの高いポテンシャルを再認識することが出来ました。
最近では、大手メーカーがこぞって最新式のポッパーを精力的にリリースし、ちょっとしたポッパーブームが来ていますが、ポップRはそんな最新式のポッパーと肩を並べても全く見劣りしない高性能ポッパーです。
朝夕はだいぶ冷え込むようになってきましたが、バスはまだまだ水面を割ってくれる季節なので、ポッパーの真髄を体験したい方はポップRを使ってみることをオススメします。
今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。