計算されたスナッグレス性能と水押しによるアピール力が秀逸!!
かわいい見た目とは裏腹にカバークランクとして高い完成度と戦闘力を持つオカッパリクランク!
元トーナメンター兼フィールドテスターのちかみやが、個人的に気になるルアーをテストして、独断と偏見でお送りするルアーインプレッションコーナー。実際に使い込んだ上でそのルアーが持つ特徴や長所などを超個人的な目線でインプレションしています。今回は総合フィッシングメーカーとしてはもちろんの事、リリースされているルアー群の質も高い事で知られるダイワ【DAIWA】の新型クランクベイト、ふく壱 / ちびふく壱の特徴と本当の実力を解説していきます。
Contents
ダイワ【DAIWA】 ふく壱のスペック
Length : 53.0㎜
Weight : 14.3g
フローティング
Hook :サクサス加工トレブル#4×2
カラー :8色
使いやすさ
実釣性能
おすすめ度
ダイワ【DAIWA】ふく壱の構造と外見の特徴
ここではふく壱の主要なコンポーネントや内部構造などから、このルアーが持つ特徴や本来のポテンシャルをひも解いて行きます。
リップの形状
ふく壱はボディレングスに対し、非常に長いロングリップを採用しています。まるでコンビニでカップアイスを買った時にもらえるスプーンのようなリップは、ルアー自身をダイブさせるための物では無く、物理的にストラクチャーやカバーからボディやフックを遠ざけて根掛かりを回避させるための物。カバークランクとして一般的なスクエアリップではなく、先端側をワイドにしつつも付け根部分を絞った独特のリップデザインは、少し控え目なアクションと巻き心地で、使いやすく仕上がっています。
リップの角度
ふく壱のリップ角度は、通常のシャロークランクと比べて少し水平に近いセッティング。スナッグレス性能を優先しつつスイム姿勢にもこだわったリップ角は、ボディの低重心化とバランスを大きく引き上げており、ストラクチャーにヒットした際も安定したスイミングで無用な根掛かりを減らしています。潜行レンジは最大2mの設定ですが、1m前後のレンジが一番使いやすい設定になっていて、このクランクベイトのパフォーマンスを最大限に引き出す事が出来ます。
ボディ形状
ふく壱のイメージを決定付けている独特のボディデザインは、非常にハイフロートで水押しに特化したデザイン。魚にルアーの存在を気付かせにくいカバー内で、存分に存在感を発揮する強い水押しとスナッグレス性能を底上げするハイフロートなボディは、複雑なカバー内を攻略するためのクランクベイトとして理にかなったデザインと言えるでしょう。また、通常のクランクベイトと比べ搭載位置を工夫し、限界まで大型化したフックはこのクランクそのもののウエイトを上げてキャスタビリティーの向上に一役買っているだけでは無く、カバー最奥に潜むビッグフィッシュを狙うための本気仕様となっています。
ダイワ【DAIWA】ふく壱の特徴と長所
ファットなボディとロングリップが特徴的なふく壱ですが、このぶ厚いテールも欠かせないパーツの1つ。ぶ厚いテールはしっかりと水を押し、カバー内でもその存在をしっかりとアピールしてくれます。
ここではふく壱が持つ特徴を3つご紹介します。
それぞれのルアーが持つ特徴や長所、強み理解していれば、状況に応じて正確にルアーを使い分けられるようになるので、より多くのバスに出会えるチャンスが広がります。
全体的なボディメイクで獲得した高いカバー攻略性能
ボディに対してリーチが長く、特徴的なロングリップや独特なボディ形状が目を引くふく壱ですが、全てはカバー攻略に特化するために設計され尽くした構造と言えます。ややファットでハイフロートなボディはスナッグレス性能を底上げするばかりだけでなく強い水押しでカバー内のバスに効率良くアピールし、個性的なロングリップは物理的なカバー回避性能を劇的に向上させているので、レイダウンやオダはもちろん、ゴロタやリップラップなど様々なストラクチャーに対して優秀なスナッグレス性能を発揮します。このボディセッティング由来の高いスナッグレス性能とカバー攻略能力はこのクランクが持つ最高の武器であり最大の特徴と言えるでしょう。
初心者にもおすすめしたい使いやすさとオートマチック感
使い手のスキルや練度を問わずキャストしやすい十分なウエイトとボディバランスを持ち、高いスナッグレス性能でストレス無くカバーを攻略出来るふく壱は、カバークランクとして高いオートマチック性を持ち、カバーに対し思いっきりキャストするだけでバスを呼び込める特性を持っています。しっかりとしたキャストを心掛けるだけで釣果に結び付けやすいこの特性はエキスパートはもちろんのこと、カバークランキング未経験のアングラーさんや初心者にもうってつけのスペック。常に優れた実釣性能を発揮する側面は、カバークランク初心者にこそ使って欲しいクランクベイトの最有力候補と言えるでしょう。
大型フック搭載でビッグフィッシュ対策もバッチリ!
ハイフロート&ぶ厚いテールでカバー内でもしっかりと存在感を発揮するふく壱は、当然ながらビッグフィッシュ率も高めのクランクベイトと言えます。攻略するカバーが大きければ大きいほど、濃ければ濃いほどその確率は高まりますが、せっかくビッグフィッシュをバイトに持ち込んでもキャッチ出来なければ意味がありません。そのかわいい見た目から、トイルアーと勘違いされてしまう事も多いふく壱ですが、その本質はビッグフィッシュをも射程圏内におさめた本気仕様。国産のクランクベイトの多くはボディバランスやディテールの関係上、フルサイズのフックを搭載していない事がほとんどですが、ふく壱は#4のフック搭載でビッグフィッシュの鋭く重いバイトにもしっかりと対応し、カバー際の攻防をパワーでねじ伏せる事の出来る大きなアドバンテージをもたらしてくれます。
ダイワ【DAIWA】ふく壱の感想と今回のまとめ
見た目やイメージをはるかに上回る高いスナッグレス性能と実釣性能。長年バス釣りを続けているベテランアングラーさんの中には、その特徴的なルックスを見ただけでもこのルアーが持つ戦闘能力を感じ取れた方も多いのではないでしょうか?パーツ1つ1つにこだわりを持ちながらもそれをしっかりとまとめ上げ、非常に理にかなったボディメイクと、その性能を底上げしているトータルセッティングは、カバークランクとして超一級の実力をまとっています。洗練された仕上がりは本来エキスパート向きの高度なテクニックとされるカバークランキングを限りなくオートマチックにしてそのスキルをより身近なモノにしてくれるふく壱。希代の名作と呼ばれた同社のピーナッツと肩を並べ、後に語り継がれるようなハードベイトがあるとするならば、このクランクベイトはその筆頭と言えるでしょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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