近年ではベイトリールの革新的な進化によってベイトフィネスが一般的に浸透してきました。一昔前と比べ、かなり高性能なリールが増えてきたおかげで最近では特に手を加えなくてもフィネスリグに対応出来るベイトリールも増え、一時期よりもだいぶ敷居が下がったので専用のタックルを気軽に用意出来る環境になりました。ベイトフィネスタックルは扱っているだけでカッコ良く、ベイトタックルでバスを釣る事を身近にしてくれた存在なのですが、急速に普及してしまったからなのかせっかくタックルを揃えてもベイトフィネスの恩恵を存分に使いこなしているアングラーをあまり見かけないのが現状です。
そこで今回はベイトフィネスの本来の使い方や優位性、メリットを今一度おさらいし、ベイトフィネスを100%使い切る為に知っておきたい基本を解説してみようと思います。この記事を読めばベイトフィネスの有効な使い方が分かり、釣果アップも間違いなし!これからベイトフィネスタックルを増やそうか考えてる、悩んでいる方は必見です!
ピュアフィッシングジャパンがリリースするロキサーニBF8はコストパフォーマンスが非常に高く、はじめからベイトフィネスを視野に入れて作られているので最初の一台として大変おすすめの機種です。
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ベイトフィネスとは?
そもそもベイトフィネスというタックルはこんな特徴があります。
ベイトフィネスとは通常スピニングタックルで扱うような小型、軽量のルアーをベイトタックルで扱う事を指します。
ベイトフィネス専用機といえばやはりアルデバランでしょう。
大手メーカーが作り上げた専用機はさすがのひと言です。
ベイトフィネスというタックルが一般的になったのはごく最近の事ですが、ベイトフィネスタックルの概念自体は、実際にベイトフィネス対応のタックルが登場するよりもずっと前から一部のコアなアングラー達によって試行錯誤されていた分野でもあります。
日本のフィールドでは近年バスの個体数減少と、アングラーからの日常的なプレッシャーによって少しずつ釣りの難易度が上がり、昔のように王道的な釣りでは一筋縄では釣れなくなっていました。
そんな中でも通常スピニングタックルで扱うようなライトリグでテキサスリグで攻めるようなカバーを攻略すると今まで通り釣れる事が増え、そこから発展したのがスピニングタックルで扱うパワーフィネス【強めのスピニングタックル+PEライン】でした。
しかし、スピニングタックルを用いたパワーフィネスではロッドのパワー的にバスのダッシュを止められない、PEラインは擦れに弱いなどの欠点も多く、限界の高いものではありませんでした。
ベイトフィネスはそのような状況の中で生まれ、スピニングで扱うようなライトリグをベイトタックルでストレス無く扱う事を目的としています。
ベイトフィネスの分野では主にベイトリールの改良が進み、ライトリグや軽量ルアーでもストレス無くラインを放出することができる低慣性スプールや、そのスプールをスムーズに回転させる事が出来るベアリング、カバーからいち早くバイトしたバスを引き剝がす為のハイギヤ化などの機能を搭載したリールを使用し、軽量なルアーをベイトタックルでストレス無く使えるようにしたのがベイトフィネスタックルです。
これにより、通常はスピニングで扱うような繊細なライトリグを不安なくカバー周りで扱うことが出来るようになり、いざややこしいカバーの中でバスとの綱引きが始まっても、負けることの少ない太いフロロラインとベイトロッドのバットパワーで劇的にゲームが成立しやすくなりました。
また、スピニングよりもサミングなどのラインコントロールががしやすく、よりタイトに狙ったポイントにアプローチしやすくなったうえに、ベイトタックルの恩恵で断続的なカバー撃ちには欠かせない手返しの良さまでも手に入れてベイトフィネスは一つのジャンルとして定着して行きました。
ベイトフィネスは大きく分けて3種類
ベイトフィネスには現在、大きく分類して3つのタイプが主流になっています。
それぞれがおすすめな使い方になりますが、ここではその3種類のベイトフィネスを簡単に解説します。詳しい内容はリンクしている記事で確認してください。


リールを自分なりにリールをチューニング出来るのもベイトフィネスの楽しみの一つでしょう。
特にスプールは各メーカーからラインナップされており、リールの性能向上の他、所有する喜びも与えてくれます。
元祖ベイトフィネス! カバー攻略型
ベイトフィネスが誕生するキッカケになったタイプです。
7~12℔程度のライン、6.6~7ftのML~MHロッドを使用してカバーを攻略します。スピニングで扱うのと同等、もしくは少しウエイトのあるリグを使用し、近距離のスポットを狙うスタイルなので高性能なリールでなくても取り組みやすいスタイルになります。

スピニングタックルの延長! 操作性重視のオープンウォーター攻略型
ベイトタックルの操作性や手返しの良さメリットとし、通常スピニングタックルで扱うようなライトリグを出来るだけベイトフィネスでカバーしようとするスタイルです。
6~10℔前後のラインに6~6.6ft、場合によってはソリッドを搭載したロッドを使ったりします。リールもそれなりの性能が要求されるスタイルで最近は見かけることの多くなったスタイルだと言えます。
しかしながらこのスタイルはハッキリとした理由を持って使用しないとベイトフィネスのメリットはおろか、ベイトフィネスでやる事自体がデメリットになってしまうようなスタイルでもあります。詳しくは長くなるのでこちらの記事で解説しています。

手返しの良さが魅力的! 小型ファーストムービング特化型スタイル
スピニングで扱うようなタイニークランク、シャッド、小型ミノーを扱うスタイルです。タックル面は上記したオープン型に準ずる部分が多いですが、状況によってはもう少しラインを太くしたり、グラスロッドやコンポジットを使う場合もあります。また、ジャークやトゥイッチをする予定がないのであればロッドのレングスを伸ばした方がキャスタビリティーも向上するうえ、ファーストムービングの重要な要素であるラインメンディングの自由度も上がるので、ロッドの取り回しに支障がないのであれば長めのロッドをチョイスする事をおすすめします。

ベイトフィネスが生きる有効なシチュエーション
ベイトフィネスが生きる有効なシチュエーションといえば、バスが何らかの理由で小さいシルエットのルアーにしか反応しなくなってしまった状況でしょう。その上でさらに次のような要素が加わるとベイトフィネスが非常に効果的になります。
キャスト精度が必要な時
ほとんどの方がスピニングタックルと比べるとベイトタックルの方が正確なキャストが出来ます。カバー際や小さなスポットを狙う際はベイトタックルの方が有利になります。
手返しを良くしてキャスト数を増やしたい時
手返しの部分でもベイトタックルの方が圧倒的に有利です。連続して出現するポイントを手返し良く攻めて行きたい場合はベイトタックルを選びましょう。
ベイトタックルのパワーが必要な時
狙っているバスのサイズが大型でスピニングタックルでは不安な時やカバー周りなどで掛けたばすを強引に止めなくてはならない場合はスピニングタックルよりもパワフルで太いラインが使えるベイトフィネスの出番です。
上記したようなシチュエーションの場合は率先してベイトフィネスタックルを活用しましょう。
ベイトフィネスの使い方 まとめ
ベイトフィネスの使い方。今回は少し駆け足で紹介して来ました。今回紹介した3つのスタイルを一つ一つ取り上げて深堀りして説明してしまうと大変なことになってしまうので、各ベイトフィネスタックルのセッティングテンプレートや特性をもう少し堀り下げた記事のリンクを各スタイル説明の最後尾に貼っておきます。まだ初心者の方、ベイトフィネスに挑戦してみたいと思っている方はご参考になるかどうかは分かりませんが、興味がある方は一緒に拝見して頂ければと思います。ベイトフィネス創生期からちかみやが経験を通して学んだベイトフィネス論をいっぱい詰め込んでおきます。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。


