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エクスプライド172MH実釣インプレッション!シャープさを持った重量級マキモノロッド! !

シャープな特性のロングレングスは感度も高く遠投性能も抜群!!
バイトをノセる設定のパワーブランクは重量級の巻物にピッタリ!

ハイエンドモデルに迫る実釣性能と優秀なコストパフォーマンスを両立させ、初心者からベテランアングラーまで使用率の高いシマノのエクスプライドシリーズ。

実釣に必要な性能をしっかりと抑えつつも、控えめなコスメによってコストを下げた作りは究極の実戦主義ロッドとしてエキスパートアングラーの間でも高い評価を受けています。

今回はそんなエクスプライドシリーズの中でも少しクセのあるエクスプライド172MHを使用したインプレッション紹介します。メーカー側の解説ではジグ&ワーミングによるカバーの釣りから、1/2oz前後のスピナーベイトまでカバーするロングバーサタイル。とされていますが、果たしてその本質はどのようなものなのでしょうか?元ロッドテスターが感じた素直な感想と、このロッドが持つ特性や個性を皆さんにお伝えしてみたいと思います。

Contents

エクスプライド172MHのスペック

長さ:2.18cm(7.2ft)
継数:2本
仕舞寸法:185.6cm
重さ:127g
適合ルアーウエイト:10~30g
適合ライン(フロロ・ナイロン):10~20ポンド
グリップ長:258㎜
テーパー:RF(レギュラーファーストテーパー)

エクスプライド172MHの外観とデザインの特徴

ここではエクスプライド172MHが持つ外観とデザインの特徴を紹介します。

全体的なデザイン

ブラックをメインに、必要最低限のコスメを施したエクスプライド172MHの外観は非常にシンプルで引き締まったイメージがあります。良い意味で主張の少ないルックスは様々なリールとなじみ、コルクとEVAをミックスアップしたグリップ周りは、高性能なロッドに不可欠なバランスとコストダウンを高い次元で両立させています。

先生
先生
エクスプライドシリーズの特徴でもあるコルクとEVAのミックスセッティング。実は使い心地やロッドバランス、コスト面などをハイレベルで実現させるための工夫でもあるんです。

グリップの長さ

扱いやすさや取り回し、使用感に影響するグリップ長は258㎜で、7.2フィートのロングレングスから考えると少し短く感じる設定ですが、実際に使用してみると短く感じることはほとんどなく、絶妙な長さのリアグリップは様々な体勢からのキャストや取り回しを重視したセッティングになっています。

ブランク

ロッドの性能を大きく左右するブランクは質の良い高弾性カーボンをメインマテリアルに全身をハイパワーXで強化し、タフユースに耐えるブランクス強度と長時間使用を支える軽さを見事に両立させています。

MH表記ながらレギュラーファーストテーパーを採用したブランクは、イメージしているよりも軽いルアーウエイトでしっかりと曲がり込んでくれる個性的なティップセクションを持ち、ハードベイトを吸い込ませる余裕があります。バットセクションは必要十分なパワーで、7フィート超えのロッドらしいキャスタビリティー性能はややヘビーなルアーでもストレスを感じないキャストフィールに仕上がっています。

リールシート

出典:シマノ様

マットラバーコーティングにより見た目にも高級感があるエクスプライドシリーズのリールシートは、シマノ独自の素材CI4+を使用し、どんな人でも握りやすく高強度と軽さ重視したコンパクトデザインで優秀な感度と操作性が印象的。長時間の使用でも疲れにくく、軽く握っても力を入れやすいディテールは油断している時の不意打ちバイトもしっかり対応できる作りと言えます。

ガイド

ロッド自体の性格や性能に大きく関わるガイドはステンレスフレームにSiCガイドの組み合わせでミドルクラスの定番と言えるセッティング。軽量でキャストフィールに優れ、トラブルの少ないセミマイクロガイドを用途やテクニックに合わせてロッドごとに専用セッティングとする事でブランクスの性能を引き出しています。コストパフォーマンスを優先しながらも必要な部分にはしっかりとコストを掛ける所はエクスプライドシリーズがハイエンドモデルに匹敵する最大の要因となっています。

エクスプライド172MH 実釣インプレッション

テストしたルアーの一部。ここに写っているモノ以外にも1ozクラスのスイムベイトやディープクランク、フロッグやヘビキャロなどをテストしています。

エクスプライド172MH & ファーストムービング

エクスプライド172MHは1/2~1oz程度の大型ハードベイトもちろん、同クラスのハネモノやワイヤーベイトと非常に相性が良く、特に1/2ozクラスのスピナーベイトやスイムジグ、シャッドテール系ワームのスイミング、遠投を必要とするバイブレーションなどは抜群のマッチングを見せます。しっかり入るレギュラーファーストテーパーは感度も高く、ウィードやストラクチャーへのコンタクト感も優秀ですが、長いレングスは繊細な操作向きとは言えず、ペンシルベイトやポッパーなどのロッドワークを多用するハードベイトは少し不得意としています。また、クランクベイトには少しハリが強く、クランクベイトでの釣りをメインで考えている方は同じエクスプライドでも172MH‐Gや173MH‐LMを選ぶべきでしょう。

先生
先生
エクスプライド172MHはヘビー級のファーストムービングにピッタリ。ロッドワークを多用しないハードベイトで遠投性能と感度が必要なワイヤーベイト系やただ巻き系大型トップウォーター(バズジェットなど)には完璧に近いパフォーマンスを発揮します!

エクスプライド172MH & ワーミング

パワーと遠投性能を磨いたロングバーサタイルという位置づけのエクスプライド172MHですが、個人的な見解ではそれほどワーミング向きとは言えません。このロッドの個性でもあるレギュラーファーストのティップセクションはイメージよりもかなりノセ重視の設定なので操作性を重視するワーミングではダイレクト感とセンシティブさが足らず、扱いにくく感じます。そのため繊細な操作を必要とするオープンウォーターでの地形変化の釣りやウィードを優しくほぐすような釣りには向きません。最初のうちは172MHでも十分かもしれませんが、ワーミングの釣りをやり込んでスキルアップしていくと直ぐに物足りなさを感じると思います。感度も高く、シャープなブランクはワームの釣りもひとまず出来ると言ったレベル。このロッドを愛用している方には申し訳ないですが、1ランク上のワーミングを望むならエクスプライド168MH、169H、172Hをおすすめします。

先生
先生
私個人の感想として、ワーミングはとりあえず出来ると言ったイメージ。このロッドの特性を理解しているエキスパートアングラーはしっかり使い込んでその性能をフルに引き出しています!

エクスプライド172MHの特徴

ここでエクスプライド172MHが持つ特性と優れた特徴を3つご紹介します。

7フィート超えのシャープなブランクが持つハイレベルな遠投性能

エクスプライド172MHが持つ独特なレギュラーファーストテーパーはしっかりと曲が込み、通常MHクラスのロッドでは扱いにくい軽いルアーや空気抵抗の大きいルアーでもロングキャストが非常にしやすい特性を持っています。シャープで反発力の高いカーボンブランクはしっかりと曲げることでルアーをはじき出し、ディスタンスが必要な状況や有望なポイントまでが遠くなりがちなビッグフィールドで非常に役に立ちます。

特に1/2oz以上のウエイトを持ったルアーを遠投しようとする場合、通常のMクラスバーサタイルロッドでは少々パワー不足となる事も多いですが、十分なパワーがあるエクスプライド172MHならば思い通りにコントロールする事が可能。広範囲をサーチする事が大きなアドバンテージとなるファーストムービングルアーにとって、圧倒的なキャスタビリティー性能はハードベイトの性能を引き出す大切なファクターとなります。

重量級ファーストムービングと相性の良いロッドテーパー

エクスプライド172MHのレギュラーファーストテーパーはハードベイトをキャストしやすい特性の他に、バスのバイトに対する高い追従性を持っています。

一般的に”バイトのノセやすさ”と表現されるバイト追従性は、ファーストムービングルアーの実力を引き出すためになくてはならない性能。せっかくバイトがあってもフックアップ出来ないのであれば本当に良いロッドとは言えません。

特にスピナーベイトやチャターベイト、スイムジグなどのシングルフックを持つファーストムービングの実力を引き出すには「バイトをノセるティップセクション」と「ノセたバイトをしっかりフックアップさせるパワフルなベリー~バットセクション」が必要不可欠。このような特性を両立させた上にキャスタビリティー性能も高いロッドは少なく、重量級ファーストムービングにも対応出来るこのロッドの存在は非常に貴重と言えます。

水中の状況をしっかり伝えてくれる高い感度

ファーストムービングと感度。一見するとそれほど両立を求められないように感じる両者ですが、レベルの高いアングラーほどその重要性を知っています。

特にボトムやウィード、ストラクチャーへのタッチ感は釣果を伸ばす上で絶対に必要な要素。ハイレベルなファーストムービングゲームを展開するエキスパートアングラーはロッドに伝わる水中の状況からアプローチや誘い方に変化を付けてバスをバイトに持ち込みます。

そのためには水中の状況をしっかり伝えてくれる高い感度が大切になりますがエクスプライド172MHはロングキャストした先のルアーの姿勢や違和感を感じとれるほどの優秀な感度があります。シャープで軽いブランクが発揮するセンシティブで高い操作性はルアー自体を自在に操ることも可能で、他のロッドには無いパフォーマンスが今よりも奥の深いファーストムービングの釣りを実現してくれます。

先生
先生
重ためなルアーを快適に扱えるパワーとロングレングスによる圧倒的な遠投性能、曲がり込んでバイトをとらえるマキモノ向きな特性と小さな違和感やコンタクトを明確に伝える感度がエクスプライド172MHの持つ大きな特徴です!

エクスプライド172MH 実釣インプレッションまとめ

エクスプライド172MHは大きめなファーストムービングとの相性が抜群。ロングキャストも出来る高感度なブランクはウィード攻略も重要な琵琶湖などのビッグフィールドで真価を発揮します!

エクスプライド172MHと相性抜群のリグ&ルアー

・1/2~3/4ozクラスのスピナーベイト
・3/8~5/8ozのスイムジグ、チャターベイト
・大型シャッドテール系ワームのスイミング
・1/2~1ozクラスまでのただ巻き系大型トップウォーター
・MAX1ozくらいまでのビッグベイト、スイムベイト
・ウィード周りで使う大きめのバイブレーションプラグ
・その他遠投性能と感度が優先されるファーストムービング全般

以上がエクスプライド172MHと相性抜群のリグやハードベイトになります。

高品質なカーボンマテリアルをハイパワーXで締め上げ、高弾性ブランク特有のシャープな操作性と感度をそのままに、あえて個性的なレギュラーファーストテーパーで味付けしファーストムービング向きな特性を持たせたエクスプライド172MH。ロングレングスから放たれる遠投性能は非常に魅力的で、広大なエリアをスピーディーに効率良くサーチしなければならないビッグフィールドでは非常に頼りになります。

エクスプライド172MHは良く”琵琶湖バーサタイル”や”ヘビー級ロングバーサタイル”という表現をされます。確かにロッドの本数に制限が掛かる場面においてその表現は正しいと思いますが、個人的なイメージを誤解を恐れず、ストレートに表現すると相性の良いルアーは90点、その他のハードベイトは75点、ワーミングに至っては60点の使い心地です。私が仮に琵琶湖でオッカパリをするとして、ロッドを3本までしか持ち込めない場合は必ず持って行きますが、6本以上持ち込めるなら持って行かずにもっと専門性の高いロッドを選ぶと思います。

本来このロッドは重量のあるマキモノを快適に扱うためにフォーカスされたロッドと割り切って使うのが好ましいでしょう。他のエクスプライドと比べ確かにバーサタイル性が高く、基本性能が優秀なだけに懐も深いので、どんなルアーにもそれなりに対応出来てしまいますが、このロッドの本質を生かすには、その特性向き、不向きをしっかり理解すべきです。ネット上で見かける”中途半端”という表現もわからなくはありませんが、このロッドはそんなかんたんな言葉で安易に評価出来るほど、低いポテンシャルではありません。

ロッドの本質を知りその実力引き出すのは私達アングラーの役目。エクスプライド172MHの独特な個性は、ロッドの性能も使い手によって大きく変化する良い例の1つなのかも知れませんね。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

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