常習化するハイプレッシャーと、一切を沈黙させるタフコンデション。
昨今のフィールドは劇的なタックルの進化と、それに伴うアングラー一人一人のスキルアップによって、年月を重ねるごとにハイレベルとなっています。
この様なシチュエーションでは、自ずと「釣れた人」よりも「釣れなかった人」の方がどうしても多くなってしまいますが、そんな厳しい状況を常に打ち破り、どんな場面でも安定した釣果を約束してくれる最強のワームが存在する事をあなたは知っていますか?
フィールドの特性や季節、またはアングラーによって多少の違いはあれど、各フィールドのロコアングラーが仲間内で愛用するボウズ逃れの絶対的リグは少なからず存在します。
今回は、私の所属するクラブチームで愛用される「とっておきの必殺リグ」を皆さんにナイショで紹介します。大まかな種別としては今でいう、沈む虫系のワームに分類され、高比重ワームをラバーチューンしたものになりますが、ボリューム感や使いやすさ、ミスの少なさを、たくさんの実釣を通して磨き上げた完成度は他の追随を許しません。歴戦の猛者達が、絶体絶命のピンチで投入する必殺リグの威力をぜひ皆さん自身で体感してみてください。
・誰が使っても使いやすい
・根掛かりなどのトラブルが少ない
・とにかく釣れる!
この3大コンセプトをもとに、たくさんのエキスパートが様々な状況でテストを繰り返して作り上げました。エリア一帯のバスを全て釣り切ってしまうと感じるほどの実力を皆さんも体感してみてください。
数あるこの手のワームの中でも「釣れるワーム」として評価の高いジークラックのイモケムシ。アピール力と食わせる力のバランスが優秀で、場所を選ばず非常に良く釣れますが、私個人の感想では少なからず弱点も存在します。
★イモケムシが大活躍した釣行記はコチラ★

Contents
最強の必殺ワーム製作で用意するアイテム一覧
今回使用したワームやツール一式。どれも近くのプロショップや通販などで簡単に手に入ります。
最強の必殺ワーム製作に必要なアイテム
・ベースにしたいワーム
・シリコン製スカート
・スレッダー
使用したベースワームは、ボリューム感やしっかりとした自重で、ノーシンカーでも使いやすいゲーリーヤマモトの4インチグラブ。今回は「神カラー」と呼ばれる画像上段のグリーンパンプキン+&ブルー、ブラックフレークラメと、画像最下部の通称「焼きメロン」カラーを使用。(画像中央が通常のウォーターメロン&ブラックフレーク。最下段が太陽光に5時間さらした焼きメロンカラー)水の色や天候(光量)で、この2色を使い分けます。
完全実釣主義者も愛用する最強の必殺ワーム作成手順
霞水系や野池などで神カラーと称賛されるグリーンパンプキン+ブラック&ブルーフレークカラー。(正式にはラージブラックフレーク&スモールブルーフレーク)クリア気味の水質からややステインな状況、様々な天候で幅広く活躍するベースカラーは昔からエキスパート達に愛用され、今や必携とされる定番カラーの1つと言えます。
ここでは最強ワームの作成手順を時系列で紹介します。コツや気を付けたいポイントも画像付きで細かく解説するので参考にしてください。
手順① ベースワームの形状を整える
この手のワームは基本的に余計なアクションを発生させてしまうパーツを取り除き、全体的なボリューム感やバランスを整える事が大切な要素となります。今回使用した4インチグラブの場合は、思い切ってテールの付け根部分からカットしてしまいましょう。
手順② ラバーをセットする
ベースボディの下処理が完了したら次はアクションやアピールの要となるラバーをセットします。ラバーをセットするときはスレッダーと呼ばれる特殊なツールを使う必要がありますが、スレッダーは安価で一度購入すれば何度も使えるので、この機会に入手しておきましょう。
様々な種類のスレッダーがリリースされていますが、今回紹介するラバーチューンで最も使いやすいのがここで紹介するデコイのラバースレッダー。非常にリーズナブルな価格設定ながらも必要十分な性能はこれからワームチューン、ラバーチューンを始めようと考える初心者の方にもうってつけです。
スレッダーの先端をラバーをセットしたい場所に突き刺す。
スレッダーの幅が広がる部分までワイヤーを貫通させる。
貫通させたスレッダーの先にラバーをセットする。
ラバーが切れないように慎重に、ゆっくりとスレッダーを引き抜く。
任意の場所までラバーを引き抜けたら完了。これを狙ったボリューム感が出るまで繰り返します。
私の場合は赤いライン付近を中心に、ワームの前、中、後部とバランス良く配置します。
正面からの配置はこんな感じが基本となっています。ラバーの本数や角度は完全にランダムで、全体的なバランスなどを考え、その時の状況で決めています。
ラバーの装着が終わった直後の画像。ここからラバーの長さや本数を調整し、理想的なボリュームとアクション、使いやすさが出るように細かいセッティングを詰めていきます。
手順③ ラバーの長さやボリューム感を整えて完成!!
最後は余分なラバーをカットし、全体的なボリュームを整えて完成!
ラバーは長く、量が多いほどボリュームUPにつながり、アクションもナチュラルになりますが、空気抵抗が大きくなるのでロングキャスト性能は落ちます。
また、ラバーは短く、太い方が小さな水の抵抗でもピリピリとアクションしやすくなります。最初は皆さんがイメージするボリューム感や使い勝手をイメージして製作したら、実際に使ってみて、バスからの反応を見ながら細かく調整すると良いでしょう。
最強ワームの実釣性能を引き出すアクションと使い方
昔から釣れるカラーの定番色として根強い人気を誇るウォーターメロン系のカラー。ナチュラルな存在感は特にクリアな水質で威力を発揮しますが、紫外線によって日焼けした「焼きメロンカラー」の明るいトーンはノーマルよりもハイアピールな特性で、多くのエキスパートやベテランアングラーが認める非公式の釣れスジカラーと言えます。
ローカルアングラーの間で「最強」の名を欲しいままにしている今回のワームにもそのケタ外れな実釣性能を引き出すためのコツとアクションが存在します。特に大切なのは、「このワームが何を模しているのか?」という部分ですが、比較的コンパクトなシルエットのこのワームは、大きくアクションするパーツが少ないのでタフな状況やプレッシャーが掛かる場面に非常に強く、長短様々なラバーをピリピリ、ユラユラとアクションさせながらゆっくりと動く姿はオープンウォーターに投げ出され、ストラクチャーから離れた無防備な姿は、バスからはエビや小さいザリガニなど、小型の甲殻類に見えているようです。特にこの様な甲殻類がメインベイトとなっている時にはとても有効で効果が高く、他のルアーやリグを寄せ付けないような実力を発揮します。
また、このワームが最も威力を発揮するアクションはズル引きです。コツはエビや小さいザリガニが前進する速度をイメージしてゆっくりと動かすこと。「お前はザリガニだ!」とワームに言い聞かせ、周囲のバスに気付いていないようにズル引きすれば、皆さんが操るワームは食べごろの甲殻類に大変身します。
ズル引きの途中、何らかのストラクチャーや沈みモノにコンタクトした場合は、軽くトゥイッチしてワームを跳ね上げてアピール。エビやザリガニが近くにいるバスに驚いてストラクチャーから飛び出してしまったような素早いアクションが効果的。そばにバスが居れば高確率でバイトに持ち込む事が可能な必殺のアクションとなります。
完全実釣主義者が愛用する最強ワームの作り方【虫系ワームのラバーチューン方法】 最後に・・・
今回は私達が切り札にしている、とっておきの最強ワームの作り方と動かし方のコツをご紹介しました。トーナメンターだった時代からこの業界に深い関わりを持っていると、ありがたい事に著名人のサポートや現役トーナメンターが挑戦するビッグタイトルでのプラのお手伝い、知り合いのプロガイドやプロショップへの情報提供など“どうしても釣らなければならない”場面が増えてきます。また、厳しい状況で釣れる1匹の価値はまさに値千金。その1匹からのヒントで1日の釣果がガラッと変わることも多々あります。
特別なスキルやアクションを必要とせず、使うシチュエーション、フィールドを選ばないこのワームの特性は冒頭部分でも触れたように初心者でも扱いやすく、私が「誰かに釣って欲しいと思う時」、真っ先におすすめするワームでもあります。反則とも感じてしまうほど高い生エサ級の実釣性能を、皆さんの切り札、絶対的守護神として使ってみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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