クランクベイトマニアのちかみやが、個人的に気になるルアーをテストして、独断と偏見でお送りするルアーインプレッションコーナー。実際に使い込んだ上でそのルアーが持つ特徴や長所などを超個人的な目線でインプレションしています。今回はシマノがリリースする本格派タイニークランクであるマクベスタイニーの特徴を解説していきます。
Contents
マクベスタイニーのスペック
Length : 39.0㎜
Weight : 5.0g
フローティング
Hook :#8×2
カラー :10色
マクベスタイニーの構造と外見の特徴
ここではマクベスタイニーの主要なコンポーネントや内部構造などから、このルアーが持つ特徴や本来のポテンシャルをひも解いて行きます。
リップの形状
マクベスタイニーのリップ形状は、カバークランクらしいワイドなスクエアリップで、リップ側面の強度を保ちつつ鋭利にしたスラッシュエッジリップは、水キレが良くなることで、早い泳ぎ出しとキレのあるアクションを実現し、しっかりと水を掴んでハイピッチなウォブロールを生み出します。横幅の広いリップはオリジナルモデルと同じくフロントフックをガードして高いスナッグレス性能を発揮しますが、オリジナルやコマックと比べるとカード性能はやや弱めです。
リップの角度
出典:シマノ様
リップ角度はシャロークランクらしい角度となっていて、リップで受けた水の抵抗を効率良くアクションに変えることが出来ます。
ラインアイの位置はノーズアイ(ボディの鼻先から直接出ているアイのこと)なのでリップで受けた水流はそのままアクションへと変換されます。
潜行レンジは約1m前後で、様々なフィールドやシチュエーションに幅広く対応出来るオーソドックスなセッティングは、常に安定した性能を発揮し、色々な場面で活躍してくれます。
ボディ形状
出典:シマノ様
マクベスタイニーのボディ構造は、低重心化と理想のフックポジションを両立させるフックアイ一体成形ウェイトである”オーズウェイト”を採用しています。小さなボディのタイニークランクは、必然的に使えるスペースが限られてしまうので、高い浮力と低重心化を両立出来るオーズウェイトの効果はとても大きなものになっています。
また、搭載されたフックも#8の太軸フックを採用。マクベスタイニーは大型のフックを搭載してもしっかりとした浮力を確保し、ビッグバスと対等に渡り合えるスペックを持っています。
マクベスタイニーの特徴と長所
ここではマクベスタイニーが持つ特徴を3つご紹介します。
それぞれのルアーが持つ特徴や長所、強み理解していれば、状況に応じて正確にルアーを使い分けられるようになるので、より多くのバスに出会えるチャンスが広がります。
小さなシルエットが持つ高いバイト誘発力!
全長39㎜のマクベスタイニーは、カテゴリー内でもトップクラスのコンパクトなボディとなっています。クラス最小と言われる小さなボディにはクランクベイトに必要な要素がたくさん詰め込まれているので、クランクベイトとしての強い水押しとアピール力は健在。
小さなボディでハイアピールな特性は急な天候変化によるタフコンデションや、バスがセレクティブな状態にめっぽう強く、通常のクランクベイトでは強すぎるけどシャッドでは弱すぎる状況で驚異的なバイト誘発力を発揮します。
大型フック標準装備でビッグバスに対応!
小さいボディ=小さいバスと思われがちなタイニークランクですが、実は大型のバスにもとても有効なルアーとなっています。タイニークランクの中には標準装備しているフックが小さ過ぎて実戦投入する前にフックを交換・・・なんてこともありますが、ストックの状態で#8の太軸フックを搭載するマクベスタイニーは、その様なわずらわしさもありません。
特にマクベスタイニーが優れているのは、“大型のフックを搭載しても浮力をしっかり確保している所”で、タイニークランクの中にはフックを交換してしまうとサスペンドやシンキングになってしまうものもあります。
小さなボディのタイニークランクは浮力を確保しにくいので、仕方ない部分もありますが、浮力の無いクランクベイトというのはアクションにキレがなくタイトなアクションになってしまいます。スナッグレス性能もいちじるしく低下してしまうので、フックを大きくしても浮力を確保出来るボディ設計というのは優秀なタイニークランクの最低条件と言えるでしょう。
通常のベイトタックルで扱えるボディセッティング!
通常のタイニークランクといえば通常のベイトタックルで扱うととても扱いにくく、ストレスが溜まってしまうものも多いですが、マクベスタイニーは組み合わせるタックルを選ばず、スピニングタックルから通常のベイトタックルまで、様々なタックルで使用することが出来ます。
自重5gのマクベスタイニーは高い浮力と低重心化した固定ウエイトで、非常に高いアクションレスポンスを持っています。5gというウエイトは通常のベイトタックルで思い通りに扱えるウエイトの下限ギリギリのラインですが、通常のベイトタックルで扱えるメリットというのは想像以上に大きく、様々な面でアングラーをサポートしてくれます。

マクベスタイニーの感想と今回のまとめ
シルエットの小ささが売りのタイニークランクは、どうしてもスナッグレス性能が低下してしまうため、ダイビングリップを備えたモデルがほとんどでしたが、マクベスタイニーは、シャロークランクらしく正統派スクエアリップ搭載でとても好感が持てます。
タイニークランクとしては強めのアクションで十分な性能を発揮しますが、オリジナルやコマックと比べてロールが強く、スナッグレス性能もやや控え目な印象です。
オリジナルモデルがガチガチなカバークランクだったので、そのイメージが強く、最初にマクベスタイニーを使った時、少し拍子抜けしてしまいましたが、マクベスタイニーはレイダウンなどの込み入ったヘビーカバーではなく、点在するスタンプや単発の倒木、桟橋などのストラクチャーで使うとその実力を発揮してくれます。
タイニークランクとしての性能はとても高くいので、その実釣性能を手軽に体験してみたいなら、先ずはマクベスタイニーからキャストしてみると良いでしょう。
高い基本性能を持つマクベスタイニーは、きっと皆さんの期待に応えてくれますよ。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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