バス釣りの本質集

グラスロッドとは?そのメリットとデメリット、相性の良いルアーを完全解説!

釣りを続けていると一度は聞いた事があるグラスロッドのお話。

現在主流になっているカーボン素材とは違い、様々なメリットとデメリットを持っていますが気になっている方は多いのではないでしょうか?

使ってみたいけど、ロッドは高価なもの。しっかり納得してから一歩を踏み出したいですよね!

そこで今回は「グラスロッドが気になっている方」や「グラスロッドを使ったことがない方」、「使っているけどいまいち良くかわからない!」という方に、グラスロッドとはどんなロッドなのか?そのメリットとデメリットを織り交ぜながらなるべく詳細に解説していきます。

先生
先生
この記事を読めば、グラスロッドのメリット、デメリットがしっかり理解でき、その性能を十分に引き出せる様になりますよ!

グラスロッドとは?

現在販売されているバスロッドはほとんどが「カーボン」という炭素繊維がメインの素材となっていますが、グラスロッドは「グラスファイバー」というガラス繊維が素材のロッドです。

グラス素材はカーボンと比べて強度が低く、素材自体が重いので、カーボンと同じように作るとグラスの方が重くなります。その上、同じ強度を持たせようと思ったらカーボンよりも柔らかい素材のグラスはブランクの肉を厚くする必要があります。素材自体が柔らかいグラスロッドが重く、感度が低いのはそのためですが、必要な強度を出しても素材自体が柔らかいのでしなやかさが無くならないという部分がグラスロッド最大の特徴と言えます。

良く高弾性や低弾性、○○トンカーボンと言った言葉を聞く機会があると思います。この弾性率はt(トン)数が低いものほど軟らかで変形しやすく、高いものほど硬く変形しにくい特性を持ち、「t数が高い=硬く張りがある」「t数が低い=柔らかくしなやか」ということになります。

カーボンのなかでも低弾性とされるものは16~24tの弾性率ですが、グラスの弾性率は8t前後。この数字を見れば、どれ程グラスが軟らかく、しなやかであるか良く解かると思います。

グラスロッドの種類

グラスロッドは大きく分けて「ピュアグラス」と「グラスコンポジット」に分けられます。

ピュアグラスというのはグラスの素材をメインに使ったロッドの事ですが、グラスコンポジットというのはグラスとカーボンを織り交ぜて作られたロッドの事を指します。主にグラスのデメリットをカバーしてカーボンとグラスの良い所取りを狙ったロッドになりますが、グラスコンポジットはその製法によって3つに分けられ、大きく特性も変わります。

ピュアグラス

ピュアグラスはブランクに混ぜものをせず、グラス素材だけで作られたロッドの事を言います。最もグラスロッドの特性が生きる仕様ですが、特有のデメリットも多いロッドとなります。

グラスコンポジット

グラスロッドにはたくさんのメリットがありますが、デメリットも存在します。コンポジット製法はグラスロッドのデメリットを最小限に届め、グラスの良い所だけを引き出そうとする方法になります。

カーボンシートにグラスを混ぜたもの

グラス含有率15%未満のロッドに多いこの手法は、ブランクの元となるカーボンシートの段階で、グラスを混ぜる方法になります。グラスの特性を活かすというよりもブランクの粘りや強度UPが目的の事が多く、正直なところ、ほとんどカーボンと変わりません。

ティップ、または途中からグラス

ソリッドティップのようにグラスティップを継いだり、グラスのブランクをティップだけを残し、残りはカーボンシートで覆う手法のコンポジットになります。セッティングが難しく、コストがかかりますが、グラスとカーボンの比率によって様々な性格のロッドを作り出す事が出来ます。カーボンの使用感はそのままに、グラス特有のノリの良さをプラスしたい時に使われます。

グラスブランクをカーボンで補強

現在主流となっているコンポジット方法がこちらの手法になります。メインのブランクはグラスとし、グラスの特性を最大限に生かしつつ、薄いカーボンシートやスパイラルXなどの2次補強でメインブランクを補強し、グラスのネガを打ち消しています。特にロッド全体のトルク&パワー強化には非常に効果が高く、有名なところではシマノのゾディアスシリーズがこの手法を取り入れています。少ないコストでグラスのダルさやパワー不足解消に高い効果を発揮し、カーボンとグラスの良い所を上手く取り入れることが出来る手法になっています。

ロッド名自重(g)適合ルアーウエイト(g)ロッドテーパーグラス含有率
エクスプライド170M-G1308~16レギュラー31.8%
ゾディアス170M-G14010~20レギュラー60.6%

こちらの表はシマノのエクスプライドのグラスモデルとゾディアスのグラスモデルのスペックを比較した物です。

両ロッドともグラスコンポジット、7フィートレングスでミディアムパワーのレギュラーテーパー設定ですが、グラス含有率が違うため性格は大きく違います。具体的にはエクスプライドの方がシャッキリしていてグラスのダルさが少なく、ロッド全体のバランスも良く感じます。ゾディアスの方が表記としては10g重い設定ですが、グラス特有の先重り感があり、いかにもグラスロッドというようなフィーリングになっています。適合するルアーのウエイトは表記の通りですが、ゾディアスの方はルアーのウエイトが実質7g程度でもストレス無くキャストでき、1oz(28g)程度のルアーでも余裕を感じられます。ゾディアスの方がグラスロッドらしい味付けで懐の深さを感じますが、エクスプライドの方が違和感無くグラスロッドを取り入れられます。それぞれの特性を良く知って、メインで使うフィールドやルアー、使い方によって選ぶようにしましょう。


シマノのゾディアスグラスシリーズは低価格で一見するとエントリーモデルに思えますが、グラスの含有率が高く、グラス特有の性質が色濃く出ています。
一方、ゾディアスの上位機種に当たるエクスプライドのグラスロッドはカーボンの比率が高く、カーボンロッドに慣れたアングラーでも違和感を感じにくいので、最初の一本におすすめな作りと言えるでしょう。

グラスロッドのメリットとデメリット

グラスロッドにはたくさんのメリットとデメリットが存在します。その特性をしっかりと理解しておく事で、グラスロッドの性能を簡単に引き出すことが出来る様になります。

グラスロッドのメリット

ここではカーボンには無い、グラスロッド特有のメリットを紹介します。グラスの強みを知っていると、使い方のヒントが見えてきます。

バイトをノセやすい

グラス最大のメリットといえばカーボンに比べてバイトをノセやすいという特徴です。
反発力が弱くしなやかなグラスの性質は、硬くハリのあるカーボンでは反発してしまうような小さな抵抗でもしっかりと曲がるため、結果としてバイトを格段にノセやすくなっています。
正確な言い方をすれば「オートマチックに魚をフックアップしてくれる」というイメージの方がグラス特有の性格を言い当てていると言えますね。

俗に「皮一枚」と言われるような浅いバイトでもグラスロッドならフッキングからランディングまでの成功率を上げる事が出来ます。

バラシ軽減

グラスロッドを用いてやっとフックアップした魚はハリ掛かりが浅いことも多く、少しの判断ミスがバラシにつながる事もありますが、しなやかでフレックスなグラスの特性は、魚の不意な行動や突然のダッシュなど、アングラーが対応しきれない部分の負荷を吸収し、バラシを軽減する効果があります。

ルアーのアクションが大きくなる

グラスロッドは柔らかく、ルアーの引き抵抗の様な小さな抵抗でもフレックスに曲がるので、その分ラインスラッグ(ラインのたるみ)を作りやすい特徴があります。ラインのたるみが十分にある状況はラインによってルアーのアクションを制限しないので、ルアー本来のアクションを引き出してアクションがワイドになります。ルアーのアクションに対して柔軟に対応し、よく見れば解るくらいルアーのアクションに違いが出るので、そのルアー本来のアクションを引き出したい場合はグラスロッドの出番となります。

軽いルアーが投げやすい

小型のルアーをキャストする際、上手くキャストが出来なかった経験はありませんか?キャスティングというのはロッドの反発力(曲がったロッドが元に戻ろうとする力)を利用してルアーを打ち出しますが、タイニークランクベイトやシャッドなど、一部の小型ルアーの場合は使用するロッドとの組み合わせによって、思い通りにキャストが出来ない場合があります。

これはルアー自体の自重が軽すぎるため、ロッドを十分に曲げる事が出来ずに起こる現象ですが、グラスロッドの場合は反発力が低く、曲がりやすいので軽いルアーウエイトでも十分に曲げる事が出来ます。

特に重心移動システムを搭載していないレスポンス重視の小型ルアーや、自重が軽い割には空気抵抗が大きいウッド系がメインマテリアルのフラットサイドのクランクベイトではグラスロッドの独特な特性が非常に役立ちます。

ウエイトの軽い小型のフラットサイドクランクなどはグラスロッドの反発力の弱さがメリットとなります。重心移動システムを搭載していないレスポンス重視のルアーであればなおさら効果的です。

ルアーウエイトの対応範囲が広い

グラスロッドはカーボンと比べて極端に反発力が弱いので、魚の引きに抵抗出来るだけのロッドパワーを持たせるためにはブランクの肉を厚くする必要があります。

カーボンと比べ、30~50%近く肉厚なグラスブランクは非常に丈夫でヘビーウエイトのルアーに対応出来ることはもちろん、ブランクを厚くしても曲がりやすいグラスの特性は変わらないのでウエイトの軽いルアーにも幅広く対応します。ロッドパワーを確保するためにブランクの肉を厚くしてしまうと、硬くなりすぎて曲がりにくくなり、ルアーのウエイトがないとキャストが難しくなってしまうカーボンの特性とは違い、グラスロッドはこの様な理由で非常に幅広いルアーウエイトに対応出来る性能を持っています。

グラスロッドのデメリット

グラスロッドにはカーボンではマネの出来ないメリットがある反面、強烈なデメリットも存在します。グラスロッドのメリットや性能を上手に引き出すにはグラスロッドのデメリットも知っておく必要があります。

重い

グラスのデメリットとしては代表的で、よく知られているものの中で、自重が重いというものがあります。グラスロッドはカーボンと比べて反発力が弱く、パワーが無いので、必要最低限のロッドパワーを発揮させようとするとカーボンよりもブランクを厚く巻く必要が出てきます。一般的にはカーボンよりも1.3~1.5倍程度厚くする必要があるため、同じ長さ、スペックのカーボンロッドと比較して30~50%近く重くなります。

先生
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現在オーソドックスなスペックの6.6ftベイトロッドが大体100g前後なので、グラスロッドだと130~150g近いロッドウエイトになる計算です。

感度が悪い

ただでさえ重く、ラインのたるみが出やすいグラスロッドは手元に感覚を伝え難いですが、非常に柔らかく、しなやかな特徴があるグラスロッドはルアーの振動やラインに感じる抵抗を吸収してしまう特性があります。様々な違和感を吸収してしまうグラスロッドはカーボンと比べてアングラーに伝える情報量が少なくなり、結果として感度が低くなってしまいます。

ロッドパワーが無い

グラスロッドは反発力が低いため、少ない抵抗や力でも簡単に曲がってしまいます。この特性は魚の挙動に追従してくれるメリットにもなりますが、裏を返せば魚をいいように走らせてしまうデメリットとも取れます。特に根掛かりや魚が潜り込みそうな障害物が近くにある場合は注意が必要です。

先生
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高い足場と使うグラスロッドによっては、掛かった魚を抜き上げられない場合もあります。そのくらいロッドパワーの無いグラスロッドもあるので、使用するグラスロッドの限界値を良く確かめておきましょう。

キャストには慣れが必要

グラスの極端なしなやかさは、慣れないアングラーにしてみれば扱いにくいと感じます。特にカーボンのロッドからグラスロッドに持ち替えた際の違和感は大変大きく、慣れていないと持ち替え直後のキャストが上手くいかない事が多々あります。持ち替えても直ぐに正確なキャストをするためにはある程度の使い込みが必要となるので、グラスロッドはどちらかというと中~上級者向けのロッドと言えるでしょう。

キャスタビリティーとアキュラシーが低い

グラスロッドは反発力が弱いためカーボンと比べてロングキャストが出来ません。また、曲がりやすいその特性はキャスト時にティップがブレやすく、ピンスポットへ正確にキャストを決めるには”慣れ”が必要となります。とは言っても、このデメリットはカーボンロッドと比べてのデメリットのため、全くロングキャストが出来ないワケではありませんし、使い込み次第では小さなピンスポットへも絶妙なキャスティングを決めることが出来ます。

アメリカのツアープロがグラスロッドを多用する理由

一見するとメリットよりもデメリットが多く見えてしまいそうなグラスロッドですが、本場アメリカのトップトーナメントでは圧倒的な使用率を誇っています。

グラスロッドのメリットとデメリットを良く見るとその理由が分かりますが、グラスロッドのメリットは“グラスロッドでしか獲得出来ないメリット”なのに対してデメリットは“アングラーの努力次第でどうにでも出来るデメリット”がほとんどなんですね。

つまりアメリカのツアープロ達は道具にしか無い性能を優先して道具でカバーし、デメリットは各々の努力で解消しているということになります。

アメリカのツアープロ、カッコイイー!!

レジッドデザインのピュアグラスシリーズは高品質なUDグラスを採用したピュアグラスロッド。グラスロッドならではのメリットと醍醐味を体感できる本格派に仕上がっています。

グラスロッドと相性が良いルアー

グラスロッドにも特に相性が良いルアーがあります。
使うシチュエーションによっては一部コンポジットや低弾性カーボンの方が相性が良い物もありますが、下記に挙げる4つのルアーは基本的にグラスロッドで使う事によって大きく性能を引き出す事が可能になります。

クランクベイト

クランクベイトはグラスロッドとの相性が良いルアーとして広く知られています。特にシャロークランクやフラットサイドクランクは非常に相性が良く、グラスロッドで使うデメリットはほとんど感じられません。高度なテクニックであるカバークランクでも抜群の相性を誇りますが、ロングキャストが必要なディープクランクの場合は、よりタックルの細かいセッティングが必要となります。

クランクベイトはグラスロッドと最も相性が良いルアーの代表格です。シャロークランクの特性はグラスロッドのデメリットを最小限に抑え、メリットを最大限に引き出します。

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バイブレーション

バイブレーションもグラスロッドと相性が良いルアーの一つと言えます。

特にバイブレーションの早巻きでは魚からのラフなバイトも多く、カーボンではフックアップできないこともありますが、グラスロッドを用いれば簡単にノセられる状況も少なくありません。しかしながら、グラスロッドはカーボンと比べて遠投が効かない上に、パワーが無いので琵琶湖で使われるような「ウィードを切りながら巻く」という使い方には向きません。グラスロッドは掛かりが浅くなりやすく、ウエイトのあるバイブレーションはジャンプ&ヘッドシェイクで一発バラシ・・という事も少なく無いのでファイトには細心の注意が必要です。

トップウォーター

一部のコアなトップウォーターファンはメインロッドにグラスを使っている事が多く、反発力が低いぺナぺナなグラスロッドでバシバシとカバー際のピンスポットにキャストを決め、操作性の低いロッドでも多彩なアクションを繰り出します。非常に柔らかいグラスロッドで操作されるトップウォータープラグはとてもアクションが大きくなり、カーボンでは再現できない程の生き生きとした魅力的なアクションを可能とします。

シャッド

クローズドエリアやプレッシャーの高い状況で活躍するシャッドプラグはグラスロッドとの相性が高く、エキスパートアングラーの間ではグラスロッドと組み合わせて使われる事の多いルアーの一つです。メーカーによってはグラスのスピニングロッドをリリースしている所も少なくなく、そのほとんどがシャッド専用のスペックを持っている事からも、どれだけこの組み合わせが強力で効果的かわかるのではないでしょうか?最近ではベイトフィネスプラッキングの登場で、専用のスペックを持ったグラスロッドも増え、シャッド×グラスロッドの有効性は今後もますますそのシェアを広げていくでしょう。

グラスロッドでシャッドをキャストすれば釣果は格段に向上します。

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トレブルフック+オープンウォーターというシチュエーションでは無条件でグラスロッドのメリットが生きやすい状況と言えます。ここに上げたルアー以外でも相性が良いルアーはたくさんあるので様々なルアーをグラスで投げてみましょう!!

グラスロッドのまとめ

グラスロッドは個性が強くメリットも多い分デメリットも多いロッドです。

簡単に言ってしまえばクセが強く、使いこなすにはそれなりの経験と使い込みが必要となる中~上級者向けのロッドと言えますが、その効果はとても魅力的で絶大です。現在ではコンポジットの技術も進み、グラス特有のデメリットを最小限に抑え、メリットのみを上手に引き出したモデルも多数リリースされてグラスロッドの壁もだいぶ低くなってきました。この機会にグラスロッドに挑戦し、他のアングラーが羨むようなファーストムービング・テクニックを獲得してみてはいかがでしょうか?

今回も最後まで長文をお読みいただきありがとうございました。

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