どんなウエイトのルアーでも快適にキャストする事ができ、フィールドやシチュエーションを選ばずアングラーの期待に応えるベイトリール。
様々な状況やルアーによってタックルを使い分ける必要のあるバスフィッシングにおいて、まるで夢のようなリールは私達アングラーにとって永遠のテーマの1つとなっていますが、昨今の最先端技術を持って作り出されたベイトリールにとっては、あながち夢物語ではなくなっています。
そこで今回は、私自身が最近実際に使用した際に非常に高性能で強く印象に残り、桁外れのバーサタイルスペックで釣行を強力にサポートしてくれたマルチな性能を持ったベイトリールを5つご紹介します。かなり個人的な感想が入り込んでしまっていますが、皆さんが望むバーサタイルリール選びの参考になれば幸いです。
Contents
優秀なバーサタイルリールに必要な性能とは?
国内でリリースされるバーサタイルリールの市場と言えば最先端の技術力を盛り込んだ激戦区。各メーカーの威信を掛けた渾身の1台は、時として桁外れな実釣性能を発揮します。
「バーサタイル」を冠するリールには、通常のリールよりも様々な要素が求められます。バスフィッシングには相反する要素が必要となるケースが多々ありますが、ことベイトリールに関してはその最たるモノと言えるでしょう。ここではバーサタイルなリールにとって必ず必要となる欠かせない性能と、その要素をご紹介します。
幅広いウエイトのルアーをストレス無く扱えるレスポンスの高さ
バーサタイルリールに求められる1番大切な要素と言えば、様々なウエイトのルアーを快適にキャスト出来る使い勝手とレスポンスと言えるでしょう。スピニングタックルで扱うような軽量リグから重量級のビッグベイトまで・・・とはなかなか行きませんが、幅広いウエイトのルアーを快適に扱えるスペックは、そのままバーサタイルリールの優劣を決定してしまうほどの最重要な要素。ルアーのウエイトに関わらず、しっかりスムーズにキャスト出来るかどうか?はバーサタイルリールに求められる必要最低限の性能と言えます。
「巻き」にも「打ち」にも使える総合性能の高さとトータルバランス
バスフィッシングを長く続けているアングラーさんなら知っている方も多いと思いますが、ワーミング系のスローダウンゲームに適したリールと、クランクやスピナーベイトなど、ファーストムービング系のルアーに長けたリールとでは優先される性能が若干変化してきます。前者はワームやリグをアングラーの思い通りに操作出来る操作性やコンパクトなデザイン、繊細なアクションと感度をサポートする軽いボディが求められる一方、後者では重量級ビッグベイトや巻き抵抗の大きなルアーを快適に扱える高いボディ剛性や小さなルアーの変化を見逃さないための巻き心地が優先されます。それぞれの要素には相反してしまう性能も多く、様々な場面やスタイルでの活躍が期待されるバーサタイルリールには全ての要素をバランス良く満たすことが大切になってきます。
バックラッシュなどのトラブルを抑えるマイルドな特性
シチュエーションやフィールドを選ばず、様々なシーンで活躍するスペックを持つバーサタイルリールは必然的に出番も多く、ヘビーユースに耐えられるだけの頑強な作りと耐久性が求められます。また、バーサタイルリールはその性質上エキスパートアングラーはもちろんの事、ビギナーが手にする最初の本格的タックルにも選ばれる事が多く、様々なロッドやライン、ルアーと組み合わせてもバックラッシュなどのトラブルが起きにくいマイルドな特性が重要。長期に渡って安定した実釣性能を発揮するためには、基本性能の高さと同時にトラブルの少なさも大切なファクターとなります。
実力重視!おすすめバーサタイルベイトリールランキングTOP5
シマノのメタニウムやダイワのジリオンSVTWと言えば国内でも最強と言われるバーサタイルリールの代表格。様々なシーンで発揮される圧倒的な実釣性能は、他のリールの必要性を感じさせないほどの完成度と実力を垣間見せてくれます。
ここでは元トーナメンターである私が実際に長期間使用し、バーサタイルリールとしての実釣性能が非常に優秀だと感じたベイトリールを5つご紹介します。今回はわかりやすくランキング形式にしてみたのでこれから最高の一台を探す目安にしてみて下さい。
第5位 シマノ SLX MGL
上位機種に迫る基本性能の高さが売りのハイパフォーマンスリール!
スペック
自重:190g
ギヤ比:ノーマル6.3:1 HG7.2:1 XG8.2:1
最大ライン巻上長:ノーマル63cm HG72cm XG82cm
最大ドラグ力:5.5kg
標準糸巻量:12LB‐100m 14LB‐90m 16LB-80m 20LB-65m
ベアリング数(ボール/ローラー):4/1
マキモノ系リールに採用されることの多いブラス製のメインギアと、ハイエンドモデルにも採用されるHAGANEボディを採用し、ボディ全体の剛性を引き上げたシマノのSLX MGLは、何よりも手に取りやすいコストパフォーマンスとフラッグシップモデルにも匹敵する高いパフォーマンスが印象的な機種。シンプルながら自由度の高いブレーキユニットや32㎜のMGL小径スプールは軽いルアーでも立ち上がりが早く、ハイエンドモデルを愛用するエキスパートでも納得するほどの実力を持っています。
第4位 アブガルシア REVO ELITE IB
コンパクトボディに内包した抜群の安定性が魅力的な1台!!
スペック
自重:180g
ギヤ比:6-6.6:1 7-7.3:1
最大ライン巻上長:6-68cm 7-76cm
最大ドラグ力:10.0kg
標準糸巻量:12LB-120m 14LB-100m
ベアリング数(ボール/ローラー):9/1
アブガルシア特有のエッジの効いたデザインで非常にコンパクトなイメージのRevo ELITEシリーズは、超々ジュラルミンの大口径ギアとアルミフレームを採用し、糸巻き量14lb/100mのキャパシティーと約180gの自重ながら優秀な堅牢性と軽量化を両立させたモデル。MAX10㎏を誇るドラグパワーと抜群の安定性を誇るインフィニブレーキシステムは、琵琶湖などのビッグレイク攻略はもちろん、野池などの小規模フィールドでも実用的であり、様々なシーンで活躍してくれます。
第3位 ジーニアスプロジェクト グラビアス
トッププロの愛用者も多いこだわりの超実戦型モデル!
スペック
自重:173g
ギヤ比:6.6:1 7.3:1 8.1:1
最大ライン巻上長:6.6-62cm 7.3-75cm 8.1-82cm
最大ドラグ力:9kg
標準糸巻量:浅溝スプール8lb-80m 深溝スプール12lb-120m
ベアリング数(ボール/ローラー):10/1
リールメーカーとしての歴史はまだ浅いものの、現役のトップトーナメンター作り上げたこだわりのリールとして注目されるジーニアス プロジェクトのグラビアスは、シーンを選ばない極めて優秀なバーサタイル性能と、基本を網羅した圧倒的な実釣性能でトッププロの間でも愛用者が急増している実力派のベイトリールとなっています。各セクションにおいて細かい作り込みとこだわりを見せるディテールはエキスパートアングラーからの評判も高く、今回紹介するベイトリールの中でもトップクラスのバーサタイル性能と遠投性能を誇ります。
第2位 ダイワ ジリオンSV TW
必要性能を高次元で満たしたバーサタイルマシン最強の一角!
スペック
自重:175g
ギヤ比:P5.5:1 ノーマル6.2:1 H7.1:1 XH8.5:1
最大ライン巻上長:P59cm ノーマル67cm H75cm XH90cm
最大ドラグ力:5kg
標準糸巻量:14LB 45‐90m 16LB 40-80m
ベアリング数(ボール/ローラー):8/1
思い切ったモデルチェンジを施してバーサタイル性能を徹底的に磨き上げた新生ジリオンは、マグダイアルのみですべてのルアーに対してのブレーキ制御が可能となる「ゼロアジャスター」や2段階可変式インダクトローターを持つ第三世代の電磁誘導ブレーキ「SV BOOST」を搭載し、軽量なリグから重量級のビッグベイトまで快適にキャスト出来る性能と、マグネットブレーキ特有のウィークポイントであるキャストフィールを劇的に改善した次世代主力リールの筆頭候補。様々なウエイトに対するストライクゾーンの広さと非常にトラブルレスな性格はクラストップの性能で、他機種の追随を許さないほどの凄まじい実釣性能を有しています。
第1位 シマノ メタニウム
剛性感と操作性と巻き心地。全ての性能がトップクラスの最強マシン!
スペック
自重:175g
ギヤ比:6.2:1 HG7.1:1 XG8.1:1
最大ライン巻上長:ノーマル66cm HG76cm XG81cm
最大ドラグ力:5kg
標準糸巻量:12LB‐100m 14LB‐90m 16LB-80m 20LB-65m
ベアリング数(ボール/ローラー):10/1
先述したダイワのジリオンと双璧を成すバーサタイルリールの代名詞と言えばシマノのメタニウムと言えるでしょう。キャストフィールとレスポンスに優れた34㎜のMGLスプールⅢに組み合わされるSVSインフィニティブレーキは、セッティング次第でエキスパートも納得するほどの実釣性能を発揮するだけでなく、コアソリッドボディやブラスギヤの採用でライバル機種と比べても1ランク上の剛性と使い心地を手に入れています。直接的なライバル機種であるジリオンと比べ、アングラーのスキルによって大きくそのポテンシャルを変化させるような特性は、正に究極のバーサタイルリールと呼ぶに相応しい仕上がりとなっています。
実力重視!最新・最強のおすすめバーサタイルベイトリールランキング TOP5 最後に・・・
幅広いウエイトをストレス無く扱うにはリールだけでなくロッドのスペックやラインのセッティング、そしてアングラーの技量も試される部分ですが、その要となるのはやはりベイトリールの基本性能に他なりません。基本となる実釣性能を高める部分は各メーカーの工夫と技術力、そして腕の見せ所と言えますが、現在リリースされているリールの性能は正直なところオーバースペックな感が否めないほどの完成度を誇っています。バーサタイルリールと一口に言ってもその性格は様々であり、その実力を発揮させるには私達アングラーのスキルと選択眼が必要となるでしょう。優秀な「道具」達は必ず「使い手」を助けてくれます。際立ったバーサタイル性能だけに頼らず、使用するシーンやシチュエーションをイメージし、しっかりとリールを選ぶ事が出来れば、皆さんのバスフィッシング・ライフはさらに豊かなものになるでしょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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